こんにちは。株式会社Gear8です。訪日タイ人向けプロモ-ションについて話をしている時に、「タイ人は抹茶味のお菓子が好きだよね?」とよく聞かれます。確かに訪日タイ人が増えた頃、抹茶味が爆発的に人気なイメージはありましたが、今もなお「日本に来たら必ず買いたい物」なのでしょうか?タイ現地の「抹茶事情」を元に考えてみたいと思います。
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抹茶ブームは2007年頃から。バンコクで初めて本格的な抹茶カフェがオープン。
そもそも、タイでお茶というと、加糖された甘い味の緑茶飲料がメジャーでした。日本人には信じがたいですが、日系企業の大手飲料メーカーも、タイでの商品展開の際には加糖・低糖の2種類で展開していたので、ペットボトルのお茶に関するイメージはかなり日本とは違います。そのため、日本人にとって普通のお茶=無糖のお茶が浸透するまでは時間が必要でした。
現在はコンビニでも無糖のお茶を買うことが出来ますが、タイ人の中にはやっぱりお茶も加糖しか飲まないという人もいます。その中で、「甘くなく、むしろ苦味を味わう抹茶」がタイで浸透し始めたのは今から10年くらい前でした。
2007年にオープンしたCHAHOは、「スタッフが目の前でお茶を点てて提供する」スタイルでタイ人の中でヒット。日本でも、本やテレビ番組で紹介されたので記憶にある方も多いはずです。2009年には王室に抹茶のお手間を披露したことがポイントとなり、’本格抹茶’がタイ人の中で広がりブームとなっていきました。
まるで京都?と思うくらいのハイクオリティ抹茶カフェが続々オープン。
タイにおける食のブームを図るポイントとして、実店舗展開の状況を見てみたいと思います。「抹茶ブーム」が根強く続いているのであれば、一瞬で終わらず、有名店が登場していくのがタイの流れでしょう。
タイ国内のグルメサイトをチェックしてみると、抹茶味の専門店がいかに多いかがわかります。日本の地方都市よりも遥かに種類が多いのではないかと思うくらいの抹茶カフェの数です。
カテゴリーも、「カフェ」ではなく「Matcha cafe」として特集されています。
→https://www.bkkmenu.com/scoop/matcha-cafe
→https://www.wongnai.com/listings/green-tea-restaurants
内装や雰囲気はもちろん、メニューには本格的な抹茶や濃茶、和スイーツも豊富です。写真だけではタイバンコクの店舗と気づかないほどです。
古民家を改装したような一軒家カフェもあれば、特徴的なのは「大きな商業施設のフードコートに必ず入っている大手抹茶カフェブランド」が確立されていることです。抹茶カフェや抹茶味のソフトクリームを出す専門店が世界的なドーナツやアイスクリームブランドと並んで入っています。。
なぜタイ人は抹茶カフェを選ぶのか
それだけ店舗数が多い抹茶カフェですが、もちろんコーヒーやラテを出すカフェのほうが圧倒的に多く人気なのは事実です、ではなぜ抹茶カフェを選ぶのでしょうか?
訪日経験のあるタイ人女性に「どんな時に抹茶カフェに行くのか?」と聞くと、「ゆっくりしたい時、ラテではなくて抹茶を選ぶ」との答えが帰ってきました。タイ人の中で 健康志向 の人たちは加糖された甘いお茶やカフェインたっぷりのコーヒーやタイティーよりも日本茶を好む傾向にあるようで、そんな彼らにとってコーヒーやラテを飲まない人でもゆっくり出来て抹茶を味わえるという理由から抹茶カフェを選ぶ人が多いのです。確実に健康志向のタイ人に向けたジャンルとして成り立っているといえます。
「抹茶味のキットカット」は今もおみやげとして喜ばれているのか
タイでこんなに「抹茶」が根付いているというのに驚いたかと思いますが、日本のお土産としての抹茶味の人気を後押ししたのが「キットカット抹茶味」でした。タイ人観光客にだけに限らず、外国人観光客の人気商品となったキットカット抹茶味。
4年前、ちょうどタイから日本へのビザが緩和され、タイ人観光客が増えてきた頃、抹茶味のキットカット大袋をおみやげとして買い、会社の同僚や友人に配る人が多く見られるようになりました。ちなみに、タイと日本を比べると日本の抹茶味の濃さが美味しいと感じる人が多いそうです。
2017年現在、抹茶味のキットカットはタイ国内でも購入することが出来ます。日系のスーパーやドラッグストアで販売しており、価格は少し日本よりも高くなりますが、「日本でしか買えないもの」という珍しさはタイ人の中で徐々に薄れてきています。
人気は今も健在ですが、お手軽に購入できるようになっているので、新フレーバーや限定商品などタイでは販売されていない商品をプロモーションに上手に活用する必要が有りますね。
タイ人が抹茶を好きな理由は「抹茶の香り」
味の人気はさることながら、タイ人と話していると必ず言われるのが「抹茶の香りが好き」というポイントです。その点から考えると、抹茶のパッケージのみで販売を強化しようとしても難しいと言えます。特に、タイ人観光客はお土産を選ぶ時に「タイで有名かどうか」も重要視するため、有名になって沢山売れるようになるには時間がかかるかもしれません。
仮にそんなに知名度の高くないメーカーがインバウンド向けに抹茶味のお菓子を販売する場合、インフルエンサーの活用やオンラインでのプロモーションももちろんですが、店頭での試食を積極的に促して味だけでなく香りでインパクトを残す工夫を増やすと良いかもしれません。
抹茶は塗る時代へ?
最後に、最近バンコクでも人気の抹茶アイテムをご紹介します。メーカーにって名前は違いますが、「抹茶ペースト」です。
韓国でのブームを受けてタイでも流行中、色々なブランドが作り始めています。日本人以上に抹茶を楽しんでいる彼らが日本に来たときは、お菓子だけでなく本格的な日本でしか味わえない抹茶を体験してもらいたいものです。
→https://www.instagram.com/explore/tags/matchaspread/
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