2017年訪日外国人数は2,869万/月別、国別の数値から読み解くインバウンド対策

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2017年訪日外国人数(訪日外客数)は2,869万人と、前年比19.3%増の結果となりました。

伸び率は下降傾向ですが、日本政府が掲げる2020年に4,000万人の訪日外国人を受け入れるという目標にむけ訪日外国人数は順調に伸びています。

この日本政府観光局JNTO)が発表した2017年1年間に日本を訪れた外国人についてのデータをもとに、どのように数値を読み取ればよいのか解説します。

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年間の訪日外客数が、1964年以降過去最高となる2869万1千人を記録

日本政府観光局JNTO)が1月16日に発表した報道発表資料によると、2017年1月から12月に日本を訪れた訪日外客数は、日本政府観光局JNTO)が統計を取り始めた1964年以降最多となり、28,690,900人 を記録しました。2016年1月から12月の訪日外客数は24,039,700人となっており、ほぼ20%近い成長となる19.3%の伸びを記録 しました。

2017年の訪日外客数に関しては、月別に見ても前年同月比で伸び率が20%を下回ったのは2月、3月、6月、7月、9月のみとなっていました。日本政府観光局JNTO)はこうした結果の要因については、航空路線が拡充されたこと、クルーズ船の寄港数が増加したこと、ビザの発給要件が緩和されたこと、また継続的に取り組んできた訪日プロモーションが功を奏した などとしています。

2017年の訪日外客数に大きく貢献したのは韓国

2017年の訪日外国人について国・地域を見ていくと大きな貢献をしたのは 韓国からの訪日外国人 でした。2017年全体では 7,140,200人 となり、初めて年間700万人を超え過去最高を記録 しています。2016年に関しては5,090,302人であった事を考えても、その増加ぶりがわかります。

背景には 格安航空会社LCC)の新規就航などのほか、世代ごとのライフスタイルに合わせた訪日旅行を「私らしくもっと、日本でもっと」というコンセプトで提案したことなど が挙げられます。また 中国・四国地方を中心に地方の誘客に力をいれたこと、人気のYoutuberの起用、カカオトーク、Instagramを活用したPR、オンラインショッピングサイトで旅行会社とのキャンペーンを行うなど、消費者に直接訪日旅行をPRした ことが功を奏しました。

依然として国別の訪日旅行者数最多は中国

中国からの訪日外国人は2017年に7,355,800人 となり、こちらも 初めて年間700万人を超えて過去最高を記録 しました。5月にはビザ発給要件が緩和され個人旅行需要が高まり、クルーズ船の寄港数が増加。全ての月で同月過去最高となりました。中国市場においては個人旅行の需要が高まっていることから、プロモーションも個人ごとの嗜好にあった日本旅行をPRオンライン・トラベル・エージェントを使用したキャンペーン、インフルエンサーを活用し、重点地域である昇龍道(中部・北陸地方を含む観光ルート)を中心に地方の魅力をPR しました。

台湾、香港も年間の訪日旅行者数で過去最多を記録

台湾からの訪日旅行者数は2017年に4,564,100人となり過去最高を記録。2月以外は全ての付きで前年同月比を上回りました。前年は現地航空会社の撤退、台風の影響によるクルーズ船の欠航などがあったものの、地方へのチャーター便の新規就航、クルーズ船の寄港数が増加、人気俳優を起用した訪日プロモーションなどが功を奏しました。

香港からの訪日旅行者数は2017年で2,231,500人となり、こちらも過去最高を記録リピーターの割合が大きい香港市場では、北海道、東北、中部、中国、四国など各地方の魅力をPRすることで、訪日需要の分散化に取り組みました。ウェブサイトやSNSを中心に「リラックス」「癒やし」をテーマとするPRを行ったことが功を奏しました。

東南アジア+インド、欧米豪からの訪日旅行者数も堅調に推移

韓国、中国、台湾、香港の東アジア4市場 を合計すると、前年比21.9%増の2,129万2千人が訪れたことになり、2017年の訪日外客数全体で 70%以上 を占めました。

一方、東南アジア+インド(タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド)欧米豪(オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)からの訪日旅行者数は各国ともに過去最高を記録していますが、東アジア4市場と比較すると、その伸びは小さく見えます。2017年に関しては東アジア4市場の伸びが大きかったことから、全体の訪日外客数におけるシェア率は東南アジア+インドで10.6% 、欧米豪で11.3%となっています。

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出展:日本政府観光局(JNTO)

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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