2018年 訪日客のタクシー利用が急増する理由とは?二次交通手段として注目を集めるタクシー業界が進める多言語・決済対応、初乗り料金値下げなどのインバウンド対策

公開日:2018年01月30日

インバウンド業界ではタクシーは、空港や主要の鉄道駅から観光地までの交通を指す 「二次交通」 の手段として注目を集めています。しかしながら、三井UFJリサーチ&コンサルティングの資料によると、訪日外国人観光客のうち約6割がコストが高い故にタクシーを利用していません。 また、利便性に優れるUberやGrabなどのタクシーの配車アプリの利用が近年外国人観光客の間で流行していることから、インバウンド市場では逆風にさらされているという見方もできるタクシー業界。インバウンド対策としてどのような取り組みをしているのでしょうか。

地方創生の成功に絶対に必要なもの それは「二次交通」の充実:そもそもなぜインバウンドの地方誘致で二次交通が重要なのか?

2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、これを機に多くの訪日外国人が日本を訪れることが期待されており、政府も訪日外国人旅行者4000万人を目標としているのはご存知の通りです。また、将来的に現在のゴールデンルート中心の観光から、地方部へも多くの訪日外国人を呼び込んで地方創生を行うことが必要 だと考えられており、これについては国土交通省も様々な形で「魅力ある観光地域づくり」を進めています。こうした地方部へも訪日外国人に回遊してもらうために必要だと考えられているのが 二次交通の充...

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近年のタクシー業界で進むインバウンド対策:多種多様な取り組みを実施中

①エムケイ:英語や中国語研修 滋賀県協会、宿泊先に荷物配達

京都のタクシー会社MKタクシーでは、接客面からのインバウンド対策 を進めています。ドライバー向けに外国人講師を雇いb 英会話研修 を行ったり、中国語の留学制度 を始めたりしています。2016年の観光消費額が1兆862億円を記録した京都では、訪日外国人観光客が増加しており、中でも訪日中国人観光客が特に増えているとのこと。こうした背景を踏まえ、MKタクシーではドライバーの語学力向上という観点からインバウンド対策を実施しているようです。

ユニークな制度・研修が盛りだくさん!MKタクシーの考えるインバウンド戦略とは

2015年のインバウンド(訪日観光客数)は前年比47.1%増の1,973万7,000人(JNTO調べ)。2020年の東京オリンピックに向け、さらなる訪日外国人の増加が予測されるなか、タクシー業界の風雲児、MKタクシーのインバウンド戦略が注目されています。ここでその概要を見ていきましょう。1.「おもてなし」をサービスに導入業界でいち早く接客の大切さに着目したのがMKタクシーでした。タクシーを停めると運転手が外に出て、ドアの開け閉めまでしてくれるというのも、きめ細かなサービスとして同社を特色づ...

②日本交通:Origamiと連携しスマホ決済を拡充 中国で人気の決済サービスAlipay(アリペイ)の利用も可能に

日本交通株式会社、Japan Taxi株式会社は、タクシーの 料金決済方法の拡充 という観点からインバウンド対策を進めています。株式会社Origamiと連携し、同社が提供するスマートフォン決済サービス Origami Pay(オリガミペイ)」 および、中国で広く普及しているオンライン決済サービス 「Alipay(アリペイ)」 を東京23区・武蔵野市・三鷹市で運行する日本交通のタクシー乗車時の運賃支払い方法として提供しています。

高い利便性・安全性からスマホ決済型サービスは利用者が増加しています。特に中国においてはAlipayとWeChat Paymentが大きな人気を集めており、リサーチ会社の比達咨詢によると、2015年の中国のモバイル決済の取引額は 約9.3兆元(約153兆円) にも及ぶとのこと。スマホ決済を拡充することは訪日中国人観光客のタクシー利用を促すものになるでしょう。

取引額153兆円の中国電子決済サービスとは:Alipay、WeChat paymentの2大巨頭

中国では驚異的な速さで電子マネーが普及しています。その中でもAlipay(支付宝)とWeChat Payment(微信支付)という2つの電子決済サービスが市場争いを繰り広げています。ネット通販から始まった決済サービスが実店舗へも広がり、取引額はおよそ日本の30倍以上。今回は、現在中国で支払いのスタンダードとなりつつある電子決済サービスについてご紹介します。目次中国の電子決済サービスは取引額153兆円、約日本の30倍シェアはAlipay(支付宝)とWeChat Payment(微信支付)がほ...

③境交通株式会社:多言語音声翻訳で運転手と訪日客の言葉の壁を解消する実験を実施

KDDIと三和交通株式会社、境交通株式会社らは、ガイド付きで東京の観光が楽しめる貸し切りタクシー「東京タクシー」において、多言語音声翻訳システムを活用して訪日外国人観光客をおもてなしする実証実験を実施 しました。多言語翻訳システムは英語、中国語 、韓国語に対応しており、タブレットとマイクを利用することで、訪日外国人観光客と外国語を話すことができない運転手が会話できるようになります。機械を通じたインバウンド向け外国語対応は他業界でも進んでいますが、タクシー業界でも同じく導入が進んでいるようです。

運転手と訪日客との言葉の壁を解消:KDDI 東京観光タクシーで翻訳システムの実証実験

JNTOによれば、11月の訪日外国人観光客数は、187.5万人(前年同月比13.8%増)となり、11月において過去最高とのこと。1月~11月までの累計は約2,199万人(前年同期比13.8%増)となっており、今年の訪日外国人観光客数は、累計で既に2200万人に迫る増加を見せています。訪日外国人観光客が日本国内の都市を観光する際、タクシーはバスなどに比べて利用が簡単であることから、人気の交通手段となっています。そのためタクシー業界には、インバウンドという観点において大きなポテンシャルがあり、...

東京では初乗り料金が410円に値下げ:訪日外国人にも手軽に乗ることができる料金設定に

2017年1月30日から東京のタクシーの 初乗り料金が410円に引き下げられています。 それ以前の初乗り料金は730円であったため、約半額に近い引き下げにあたります。東京のタクシーの初乗り料金は、ロンドンやニューヨークなど人気観光都市と比較すると高いものでしたが、今回の値下げによって、外国人観光客は短距離の移動でも気軽にタクシーが利用できるようになるでしょう。

また、国土交通省が行った「東京のタクシー初乗り運賃410円に係る実証実験」によると、初乗り410円のタクシーに乗車した訪日外国人観光客の約80%が料金に対して 「安価」「適当」と回答 していることから、東京都内にて訪日外国人観光客の利用はこれから拡大していくことが予測できるでしょう。

タクシー初乗り料金を値下げする実証実験:都内2km730円→1km410円で利用者が増大する結果に

東京都心部のタクシーの初乗り運賃は730円。この金額は諸外国の都市に比べて非常に高いことをご存知でしょうか。ニューヨーク、ロンドンは300~400円と半額程度になっており、日本のタクシーは訪日外国人観光客から見ると割高感のある交通手段なのです。この問題を解決すべく、国土交通省は平成28年(2016年)8月から東京都内で「東京のタクシー初乗り運賃410円に係る実証実験」を行い、10月17日に結果を発表しました。日本のタクシーは今後、どのように変わっていくのか。実証実験の調査結果から探ってみま...

まとめ:2018年にタクシーの注目度は上がっていくかも

二次交通の手段として必要不可欠なタクシーはコストが高いという理由から訪日外国人観光客にはあまり使われてきませんでした。しかし、タクシー業界では、上記でご紹介したように近年さまざまなインバウンド対策をしています。また、昨年より初乗り料金が安くなり、他の観光都市並みに落ち着いたことから、これからは訪日外国人観光客の間でタクシーの利用は増加する かもしれません。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!