日本政策投資銀行は2012年より継続的に「アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査」を公表しています。昨年2017年も、アジア・欧米豪12地域の海外旅行経験者を対象にインターネットによるアンケート調査を実施しており、日本への訪問経験、認知度や訪問意欲を調査しています。調査対象となったのは中国、台湾、香港、韓国、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、イギリス、アメリカ、フランス、オーストラリアの12地域に住む外国人で、2017年6月29日~2017年7月12日の期間に行われました。
本調査によると、いまだインバウンドは全体で見ればゴールデンルート優勢であり、北陸地域への訪問意欲は全体で僅かに10%にとどまる とのこと。しかしながら、訪日回数が多い訪日外国人には、北陸は魅力を増してくる こともわかり、今後の北陸インバウンドの課題としては、いかに訪日回数が浅い訪日外国人を呼び込めるか に鍵がありそうです。詳細を見ていきましょう。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)訪日経験がある人は全体で上昇。ゴールデンルート中心の観光の傾向が伺え、北陸への旅行者は少ない

訪日経験を訪ねたところ、2017年は日本を訪問したことがあると回答した人は45%、訪問した事がない人は55%で、2016年よりも訪問した事がある人が増えていることがわかります。
訪日経験有りと回答した人のうち、訪問したことのある国内観光地を訪ねると、全体で60%の人が東京と回答。その他大阪が40%、京都が38%とゴールデンルート中心の観光が続いている 事がわかります。一方北陸について訪ねると、全体で北陸を訪問した事がある人は僅かに9% となりました。
国内観光地の認知度トップは東京。北陸地域の認知度は台湾、香港で高い。
国内の観光地の認知度について伺ったところ、全体で一番認知度が高いのはやはり 東京で65%、大阪55%、京都53%、北海道47%、沖縄42% と続きます。国別では特に 香港の方は日本の観光地に関しての認知度が高い ようで、東京については80%、北海道78%、大阪78%、京都、沖縄は74%の方が認知しているという結果でした。一方、イギリス、アメリカ、フランス、オーストラリアなどの 欧米豪地域の方は東京や京都の認知度だけが突出して高く、北海道や沖縄に関する認知度はさほど高くない ようです。

北陸地域については全体で21%が認知しているものの、北陸は5%、立山、黒部については9%と 全体としての認知度は高くありません。国別では 台湾、香港出身の方の北陸地域の認知度が高く、台湾では55%の方が北陸地域を認知しており、香港も同じく50%となっています。訪日外国人に人気の立山、黒部ですが、この調査結果を見ると、訪日外国人の中でも香港、台湾出身の方には人気の観光地であるが、それ以外のアジア諸国、欧米豪の方には、ほとんど認知されていないという事がわかります。
国内観光地の訪問意欲トップも東京。北陸地域への訪問意欲は全体で僅かに10%
国内観光地の訪問意欲について訪ねると、全体で訪問意欲が最も高いのは 東京の48%、続いて北海道、沖縄が33%、京都32% と続きます。アジア地域の方は全体的に北海道、東京、京都、大阪、沖縄の訪問意欲はいずれも高いものの、台湾、香港の方は北海道に最も訪れたい としているようです。

北陸地域についての訪問意欲は 全体で10%と低く なっており、韓国に至っては全体で僅か3%しか訪問意欲が無いことがわかりました。最も北陸地域への訪問意欲が高いのは台湾31%、香港23%で、前出の認知度と同様に北陸地域の中では立山、黒部を訪問したいと考えている人が多いことがわかります。
訪日回数が浅い外国人に人気の東京、訪日回数が増えるごとに魅力を増す北陸
訪日回数別の訪問経験、認知度、訪問意欲について訪ねると、訪日回数が浅いうちから人気が高いのは東京で、その他、北海道、京都、大阪に関しても訪日回数が浅いうちから認知度も高い ことがわかります。特に東京は訪日回数1回目の方の訪問意欲は42%と高くなっており、日本の観光地=東京という図式 が改めて浮き彫りになりました。

一方、訪日回数が6回以上となる 日本旅行のコアなリピーターになってくると訪日回数別の訪問経験が最も高くなっているのが北陸地域 で、同様に認知度、訪問意欲も最も高い事がわかります。このことから、訪日外国人にとって北陸地域は日本の事を知れば知るほどその魅力に気づく観光地域であることが伺えます。つまり、以下に訪日経験が浅い訪日外国人に北陸の魅力を発信するか、その魅力に気づいてもらうかということが北陸地域の課題であると言えるでしょう。
北陸における新幹線の認知度が高まっており、滞在日数も「10日以上」という回答が多い

北陸訪問経験者の国内移動手段や滞在日数について見ていくと、移動手段として最多の回答となったのが新幹線で、続いて新幹線を除く鉄道、タクシー、乗合バスとなっています。この事から訪日外国人の中で 北陸新幹線の認知度が高まっている ことが伺えます。滞在日数に関しては全体では「1-3日」という回答が最多でしたが、北陸地域の滞在日数で最も多かった回答は「6-7日」で、「10日以上」と回答した人も27%と、全体と比較して多くなっています。
北陸地域の魅力は「自然/風景」と考えられており、「英語の通用度」に関して不満が多い
北陸地域観光への期待を訪ねると、「自然/風景」 という回答が最多、以下「ご当地グルメ」、「日本料理」、「宿泊」、「雪景色」と続きます。東京と比較すると、東京で最も多い回答は「繁華街歩き」となっており、「日本料理」、「現代建築」、「最新流行」、「ご当地グルメ」と続きます。

また、北陸地域訪問経験者による訪日旅行における満足、不満足度について訪ねたところ、北陸地域で最も満足度が高かったのは「温泉」 で「日本料理」、「自然/風景」という回答が続いています。一方、不満足度について一番高かったのは「英語の通用度」 で、続いて「母国語の通用度」となっています。
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訪日経験が浅い外国人に向けて、いかにその魅力を発信していくかが北陸地域の課題

日本政策投資銀行が実施した調査によって、北陸地域は訪日回数が増えないと魅力に気づいてもらいにくい地域であることがわかりました。同時にその魅力は東京などと異なりあくまでも「自然/風景」となっており、「英語、母国語の通用度」に関する不満が大きいことが判明しました。地方への訪日外国人の誘客については「日本ならではの体験が出来ること」と良く言われますが、今回の調査結果からも「訪日回数が増えていけば気づいてもらえる北陸の魅力を、いかに訪日回数が浅い段階で気づいてもらえるか」という事が重要だと言えるでしょう。
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参考
北陸地域におけるインバウンド客の意向調査 http://www.dbj.jp/ja/topics/region/area/files/0000029582_file2.pdf
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