公益社団法人京都市観光協会では、2014年から京都市内の36の宿泊施設の協力を得て、国・地域別のインバウンド宿泊状況に関する調査を行っています。2018年2月末に発表された2017年分の調査結果をもとに京都市内の訪日外国人観光客の宿泊動向をご紹介します。
京都のインバウンド満足度 脅威の98.1%、不満点は「観光名所全部見きれない」:京都観光総合調査から見る京都のインバウンド 前編
日本人だけでなくインバウンドからも人気の高いのが春...
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インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
40.5%:京都の宿泊施設の利用者のうち、インバウンドが占める割合
2017年に京都のホテルや旅館に宿泊した人のうち、40.5%は訪日外国人観光客 でした。京都の宿泊施設の利用者のうち訪日外国人観光客が占める割合は、年々増加し続けています。2014年には28.9%であったインバウンド比率は、2017年に は 10ポイント以上増加 したかたちになります。年々、増加する訪日外国人観光客に併せて、人気観光地である京都の宿泊施設のインバウンド需要は上昇していることが把握できるでしょう。2017年の客室稼働率(88.8%)に関しては、2016年と比較すると0.1ポイント下がったかたちにはなりますが、ここ4年間で大きな差は見られず80%台後半で推移しています。
46.6%:京都に宿泊したインバウンドのうち中華圏出身者が占める割合
2017年に京都市内の宿泊施設を利用した訪日外国人観光客のうち、もっとも多かったのは 訪日中国人観光客 でした。全体の 23.9% のシェアをしめる結果になりました。2番目に多かった訪日台湾人観光客(18.0%)、5番目に多かった訪日香港人観光客(4.7%)を含めると、京都市内のインバウンド宿泊者のうち 46.6%が中華圏出身の訪日外国人観光客 となりました。
75.7%:最閑散期における京都市内の宿泊施設の客室稼働率
京都市内の宿泊施設の間でもっとも集客率が低い月(最閑散期)は例年1月となっています。2017年1月における客室稼働率は75.4% となっており、先述の年平均の客室稼働率(88.8%)と比べると、10ポイント以上低い結果にはなりますが、75.4%という最閑散期における客室稼働率は2016年よりも 4.3ポイント高い数値 です。
背景には、2017年における春節(旧正月)が例年よりも早く1月よりスタートしたこと が挙げられます。春節(旧正月)中の1月には多くの中華圏出身の訪日外国人観光客が京都を訪れたために、客室稼働率が上昇したことが予測できます。春節(旧正月)のような大きなイベントは、インバウンド市場にとって大きな影響を及ぼしうるものであることが把握できます。
いよいよ春節開始!2018年は650万人の中国人が海外旅行へ!訪日旅行が最も人気だった今年押さえておきたい「春節×観光」の5つのデータとは?
2017年の訪日外国人観光客は2,869万人を記録し、国籍別にみてみると訪日中国人観光客は全体の 約25% にあたる 約735万人 を占めるかたちになりました。このように 訪日中国人観光客は日本のインバウンド市場においてもっとも重要なターゲットとなっています。中国での 海外旅行シーズンは「春節(旧正月)」と「国慶節」の2つ です。今年は2月16日の金曜日から始まる春節(旧正月)ですが、今年の春節(旧正月)の中国人観光客の海外旅行動向に関して、インバウンド担当者はどのようなことを頭に入れてお...
25%:4月に京都の宿泊施設を利用する訪日客のうちヨーロッパ出身者が占める割合
4月に京都の宿泊施設を利用する訪日外国人観光客のうち25%はヨーロッパ出身者 が占めます。背景には イースター(復活祭)の存在 が関係しているでしょう。イースター(復活祭)とは、イースター(復活祭)とは、十字架にかけられ亡くなったキリストが、その後3日目に復活したことを記念するキリスト教で最も重要な祭日を指します。例年、3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日に実施され、2017年においては4月16日がイースター(復活祭)にあたります。 イースター休暇需要×桜(花見)需要の相乗効果 で、訪日アメリカ人観光客や、訪日カナダ人観光客、訪日イギリス人観光客など欧米圏の訪日外国人観光客数は増加に転じる傾向にあります。こうした傾向が、この数値にも反映されているといえるでしょう。
欧米版春節!? 今週末は桜と「イースター」で欧米系インバウンド需要がピークに
この1週間、特に東京や大阪などのインバウンド主要観光地で欧米系訪日外国人観光客をよく見かけませんでしたでしょうか?それもそのはず、今週末 4月16日にはキリスト教の祭日である「イースター(復活祭)」があり、このシーズンは、イースター休暇に桜(花見)需要の後押しが重なった欧米系訪日外国人観光客のインバウンド需要ピークになるのです。 目次イースター(復活祭)とは:キリスト教で最も重要な祭日イースター×桜で欧米系インバウンド需要がピークを迎えるイースターの時期の各国の訪日数は?まとめ:各国特有の...
52.0%:京都に宿泊した訪日韓国人客数の対前年比伸び率
2017年に京都市内の宿泊施設に宿泊した訪日外国人観光客の中で、対前年比の宿泊者数の伸び率がもっとも大きかったのは 訪日韓国人観光客 でした。2016年と比較すると、+52.0% の訪日韓国人観光客が京都市内の宿泊施設に宿泊した結果になりました。
そのほかでは、訪日香港人観光客(+19.7%)、訪日オーストラリア人観光客(+16.4%)、訪日中国人観光客(+14.9%)などアジア・オセアニア圏出身の訪日外国人観光客の間でも宿泊者数は順調に増加しました。対して、欧米圏では、宿泊者数の伸び率一桁台と控えめな模様。 訪日フランス人観光客(-2.7%)、訪日ドイツ人観光客(-3.7%)など、宿泊者数に減少が見られた地域も存在しています。
【その額なんと1兆円】京都市
2017年12月15日、京都市産業観光局は「観光消費額に係る京都市域への経済波及効果等について」を発表しました。これは、2016年に観光産業によって産み出された消費額の京都市域への経済波及効果などをまとめたもの です。多くの世界遺産や四季折々の豊かな自然など多くの観光資材をもつ京都には2016年、観光産業によってどれほどの経済効果がもたらされたのでしょうか。キーとなる数値をいくつかご紹介します。インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?「調査・...
訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションの資料を無料でダウンロードする
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<参照>
- 公益社団法人京都市観光協会:平成29年(2017年)外国人客宿泊状況調査(年間集計)
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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