[その規模なんと1,000億円]注目集めるハラル食品市場 大手総合商社もムスリムビジネスに参戦!インバウンド市場で「ムスリム」はホットなキーワードに

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

2017年の訪日外国人全体の旅行消費額(速報)は 4兆4,161億円 と推計され、前年の3兆7,476億円と比較すると、17.8%の増加を記録しました。4兆4,161億円という金額は、年間値として最高値であり、5年連続での最高値を更新 したかたちです。こうした背景から多種多様な業界・業種がインバウンドビジネスに参戦してきています。大手の総合商社である住友商事でも、新たな取り組みを開始しています。

インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

住友商事がトルコ産の鶏肉を輸入開始

住友商事では、2018年3月からトルコ産の鶏肉を国内商社で初めて輸入することにあわせ、東京都内でPRイベントを開きました。トルコ産のもも肉は身が締まっており、他国産の鶏肉よりもうま味成分のアミノ酸含有率が高いとのこと。小売店価格は、国産価格よりも若干安い価格となっています。

背景にはインバウンド需要が:鶏肉はハラール対応の工場で生産

今回の住友商事の取り組みの裏には、国内でのインバウンド需要があります。トルコ産の鶏肉はハラール対応の工場で生産されていることから、ムスリム・イスラム教徒が食するハラール食品に使うことができるとのこと。2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、多くのムスリム・イスラム教徒の外国人観光客の訪日が期待される日本のインバウンド市場。国内大手の総合商社である住友商事でもハラール食品の可能性にビジネスチャンスを感じ、トルコ産の鶏肉の輸入を開始しています。ムスリム・イスラム教徒をターゲットとしたインバウンド市場にはどれくらいの規模があるのでしょうか。

ムスリムが増える日本のインバウンド市場:2018年には100万人のイスラム教徒が訪日する見込み

近年、訪日旅行をするムスリム(イスラム教徒)は、増加傾向にあります。2014年には15万人であったムスリムの訪日外国人観光客数は、2016年には その4倍以上となる70万人、2016年の訪日外国人観光客全体の3%を占めるにまで増加しています。また、Mastercard-CrescenRating Global Muslim Travel Index 2017 (GMTI 2017)によると、2018年にはムスリムの訪日外国人観光客数は100万人を超えると予想されています。

同資料によると、ムスリムの訪日外国人観光客のうち60%はASEAN諸国出身 となっており、インドネシア出身のムスリム訪日客が27%、マレーシアが23%、シンガポールが5%を占めます。ムスリムの訪日外国人観光客の増加には、①訪日ビザが緩和されたこと②円安が進んだこと③LCCの就航便数が増えたことなどにより、東南アジア出身の訪日外国人観光が増加していることが関係 しています。

訪日ムスリム旅行者が2年で4倍以上に増加した2つの理由とは?

以前の訪日ラボの記事でもご紹介したようにムスリムの海外旅行市場は、2026年には 3,000億米ドル(日本円で33兆6,000億円)にまで成長するとされており、世界中で注目されている市場 です。日本のインバウンド市場に関しても近年、ムスリム誘致へさまざまな取り組みが行われていますが、そもそも 日本のムスリム旅行者市場はどの程度のものなのでしょうか。 CRESCENT RATING・mastercard・HMJの三社が作成したMastercard-CrescenRating Global M...

ハラール食品に至っては1,000億円規模の市場に成功する見込み ムスリムをターゲットとしたビジネスには商機あり?

日本のハラール食品市場規模の予測:総合企画センター大阪のデータを基にCRESCENT RATING・mastercard・HMJが作成

日本のハラール食品市場規模の予測:総合企画センター大阪のデータを基にCRESCENT RATING・mastercard・HMJが作成

また、Mastercard-CrescenRating Global Muslim Travel Index 2017 (GMTI 2017)によると、日本国内のハラル市場は年々大きな規模に成長しており、2012年には日本のハラル食品に市場規模は479億円ほどでしたが、2016年には806億円にまで成長。2020年には1,148億円にまで成長すると予測されています。

ムスリムが多い東南アジア出身の訪日外国人観光客が増加したことにより、国内では、ハラール食品の需要が増加しています。住友商事のようにムスリムをターゲットにしたビジネスは今後増加していくことが予測できるでしょう。

【飲食インバウンド担当者必見】ハラル食品の市場規模は1,000億円以上に成長見込み!ターゲットは東南アジアのミレニアル世代2億人?日本産のハ

訪日ラボでもご紹介しているように、東南アジアと日本を結ぶLCC(格安航空会社)の就航便増加に加え、イスラム教徒が多いインドネシア人とマレーシア人の訪日観光ビザの要件が緩和されたことから、近年ムスリムの訪日外国人観光客が急増しています。ムスリムはイスラム法で食べることを許された食材や料理(ハラル)を食すため、訪日旅行時などは食事の制限が多いことで知られます。こうしたムスリムの訪日外国人観光客の食に関する問題を解決してくれるものが「ハラル食品」であり、近年日本国内でその市場規模は大きなものにな...

まとめ:注目が集まる国内のムスリム市場 今後の展開に期待

日本のインバウンド市場では、①訪日ビザが緩和されたこと②円安が進んだこと③LCCの就航便数が増えたことなどを理由に、東南アジア出身の訪日外国人観光客が増加傾向にあります。東南アジア圏はムスリムが多いことでも知られているため、日本国内では、ムスリム・イスラム教徒をターゲットとしたビジネスが次々と展開されています。 今回ご紹介した住友商事の取り組みも、こうした背景がもとになっていることが予想できます。今年には100万人のムスリムの訪日されている日本のインバウンド市場。これからもムスリムハラール食品市場には注目が集まります。

訪日ムスリム旅行者が2年で4倍以上に増加した2つの理由とは?

以前の訪日ラボの記事でもご紹介したようにムスリムの海外旅行市場は、2026年には 3,000億米ドル(日本円で33兆6,000億円)にまで成長するとされており、世界中で注目されている市場 です。日本のインバウンド市場に関しても近年、ムスリム誘致へさまざまな取り組みが行われていますが、そもそも 日本のムスリム旅行者市場はどの程度のものなのでしょうか。 CRESCENT RATING・mastercard・HMJの三社が作成したMastercard-CrescenRating Global M...

インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする

「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする

「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードする

「多言語化表示サービス」の資料を無料でダウンロードする

「テレビ電話型通訳サービス」の資料を無料でダウンロードする

「訪日外国人向け道案内」の資料を無料でダウンロードする

<参照>

訪日ラボ 最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。

永山卓也氏・mov共著『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』8月5日発売


訪日ラボを運営する株式会社movは、株式会社ユニットティ 代表取締役で、日本初のGoogle ビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートとしても活躍する永山 卓也氏とともに、Googleビジネスプロフィール専門の解説書『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』を青春出版社より8月5日から発売いたします。

本書は、小売・飲食・宿泊業、観光業のマーケティング、マネジメント支援を中心に豊富な支援実績を持つ永山氏、そして口コミ対策・ローカルSEO(MEO)、インバウンド領域に知見を持つmovがタッグを組み、Googleビジネスプロフィールに関わる店舗集客施策を解説したものです。

全国の書店及びAmazonなどのオンライン書店、電子書籍での販売を予定しております。事前予約については以下のページをご確認ください。
https://amzn.asia/d/06xjqsYU

詳しくはこちらをご覧ください。
永山卓也氏・mov共著『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』8月5日発売


【インバウンド情報まとめ 2024年7月前編】「もう一度行きたい国」日本が1位に、その背景は? 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、主に7月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「もう一度行きたい国」日本が1位に、その背景は? / 4月の国別宿泊者数 中国が再び1位に【インバウンドまとめ 2024年7月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに