日本サマータイム導入で「損する人・得する人」インバウンド業界に与えるメリットとデメリットを検証

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2020年の東京オリンピックに向けてサマータイム導入が本格的に検討され始めました。五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が二度にわたり官邸で安倍首相に直談判を行い、積極的な働きかけをしたのが功を奏した形です。しかし政権内の菅義偉官房長官は慎重論を表明しており、ネット世論でも賛否両論が繰り広げられています。

なぜオリンピックのためのサマータイム導入に批判が相次いでいるのでしょうか?改めてサマータイム導入のメリット・デメリットを確認し、インバウンドに与える影響を考えてみましょう。

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『この暑さでホントにオリンピックやるの?』酷暑の開催が予想される2020年東京五輪

日本全国で連日猛暑が続いていますが、7月17日には日本各地で35℃を超える猛暑日となりました。なお7月18日には岐阜県多治見市で40.7℃を記録。これは気象庁によると7月の中で歴代2番目に高い記録となります。同じく18日には岐阜県美濃市で40.6℃、愛知県豊田市で39.7℃など歴代でも非常に高い気温が2018年に記録されています。17日には愛知県豊田市で、小学生が校外学習の後に体調不良を訴え、熱中症が原因で亡くなるという痛ましい事故も発生しています。こうした連日の猛暑から、2020年に開催...


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サマータイム導入のメリット・デメリット

サマータイムが導入されると、日本中で夏の日中の国民生活が1~2時間繰り上げられることになります。これによってどんな影響が出るのか、まとめてみました。

サマータイム導入のメリット・デメリット 訪日ラボ調べ

サマータイム導入のメリット・デメリット 訪日ラボ調べ

サマータイム導入のメリット

  • 省エネ・環境保護
  • アフターファイブの充実
  • 夜間の治安・交通事故の減少
  • 東京の猛暑が五輪選手に与える影響を軽減できる

サマータイム導入のデメリット

  • 社会インフラを変更するコストがかかる
  • 残業増「明るいうちに帰れない」文化
  • 健康への影響(おもに睡眠不足)
  • サマータイム終了直後の交通事故増

サマータイム導入で損する人・得する人

サマータイム導入で損する人

サマータイムの導入で業務が煩雑になったり、同じ結果を出すのにより大きなコストをかける必要がある人が出てきます。現在ネットで大きく話題になっている職種は以下の2つのようです。

  • システム関係者
    • 時刻周りのシステム修正はシステム関係の仕事をするエンジニアにとって、大きな負荷となります。現在、日本では元号が変わる時期の修正対応にも重なっています。それでなくてもエンジニア不足の日本でこれ以上の負担増が出来るのかという議論が交わされています。
  • 学術・研究者
    • サマータイムを導入する予定期間は2年間限定とされています。学術分野で正確なデータを取らなくてはならない研究者にとって、「何月・何日・何時・何分・何秒」という記録は重要です。サマータイム導入の2年間の記録データについては今後ずっと手直しが必要となってくるいう見方もあります。

サマータイム導入で得する人

反対に、サマータイム導入により得する業界もありそうです。

  • 飲食業・ナイトタイムエコノミー関連
    • 明るくて長い夜を過ごすためのレストラン・ビアガーデンナイトライフ関連施設などはメリットを享受できそうです。しかし「明るいうちには帰れない」文化のある日本で、どれぐらいの人がナイトライフを楽しめるのかは未知数です。
  • 夜間の運転をするドライバー
    • 夜が明るくなるため、サマータイム導入期間中は夜間交通事故が減るという研究結果があります。しかし反対にサマータイム終了直後は夜間の交通事故が激増するという研究結果もあるので要注意です。

訪日外国人がターゲットの「ナイトエコノミー」認知度13%

目次ナイトエコノミーに関するアンケート調査ナイトエコノミー体験者は約2割「ナイトエコノミー」拡大に対して、賛成か反対かを聞いたところ、「賛成」が13%、「反対」が14%、「どちらともいえない」が73%となりました。ナイトエコノミーに関するアンケート調査日本法規情報株式会社は6日、「ナイトエコノミーに関するアンケート調査」について結果を発表しました。「ナイトエコノミー」とは、主に訪日外国人をターゲットにした、午後8時~午前3時の夜間の消費を喚起する施策です。飲食店や商業施設の24時間営業など...

サマータイム導入によるインバウンドへの影響は?

サマータイム導入がインバウンド業界で与える影響について考えてみましょう。

涼しい時間に行動できるのは観光客にとって大きなメリットのはずで、訪日観光が猛暑によって夏枯れるのを避けることが出来るかも知れません。大きな問題となりそうなのは交通機関の利用時などです。

訪日外国人のフライトや長距離移動は本数が少なくコストが高いため、「乗り遅れ」による不利益は非常に大きいものとなります。入国時に周知徹底する努力と、駅・公園・コンビニ・町の片隅にある日本中のすべての時計をサマータイムあわせることが必要です。

まとめ:サマータイム導入によるインバウンドへの影響は必至。訪日外国人への入国時の周知徹底も必要

訪日外国人の場合、日本の現地時間と出発した自国時間との間に、すでに時差があります。さらにサマータイム導入を理解して交通機関などを利用してもらうためは入国時に周知徹底する努力と、冗談抜きで日本中の時計合わせが必要となりそうです。

政府『外客容易化法』の改正案提出:公共交通事業者に地方のWi

1997年(平成9年)に施行された「外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律(外客容易化法)」。これは、公共交通事業者に対して、駅名などを英語、中国語、韓国語など多言語表記にすることを努力義務として課すものです。この「外客容易化法」の改正案が提出されます。日本政府はゴールデンルート以外の地方部への送客が今後の日本の観光のありかた、訪日外国人の受け入れに関して必要だとしていますが、地方部では外国語による対応、そして通信環境の整備が中々進まない ものとして挙げらます...

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<参考>

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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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