株式会社Oyraa(オイラ)は2017年3月に発足し、通訳アプリ「Oyraa」の提供を始めました。インバウンド対策の1つとして、訪日客とのコミュニケーションは課題となっており、対応するサービスも続々と発表されています。
今回は、新たな通訳アプリ「Oyraa」を訪日客に対する多言語対応の例の1つとして紹介し、今後求められるであろうインバウンドのコミュニケーション対策を見ていきます。
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訪日客の遠隔通訳のニーズを満たす「Oyraa」

「Oyraa」はスマートフォン向けの通訳アプリとして開発されました。言語やシチュエーションに応じて、登録された約600人の中から通訳者を選択し、1分100円〜通話ができる通訳サービスです。
必要なときに必要な言語で必要な時間だけ気軽に利用できる点が支持されている理由の1つです。会員登録が完了すれば、24時間365日利用できます。
アプリの画面上に表示される通訳者一覧では、1分あたりの料金やオンライン・オフラインの確認もできます。オンラインであればすぐに通話を開始し通訳を頼めるといった、アプリならではの手軽に利用できる仕組みが特徴的です。自動翻訳だけでは対応しきれない場面で、遠隔通訳のニーズを満たすサービスと言えます。
「Oyraa」の特徴として、対応する言語と専門分野の幅広さが挙げられます。英語や中国語、スペイン語など比較的メジャーな言語はもちろん、タイ語やスワヒリ語など153の言語と、芸術や医療、観光など142の専門分野に対応しています。アラビア語だけでも9つの国や地域ごとの方言に対応しており、より幅広いニーズに応えるサービスと言えるでしょう。
医療機関を受診した訪日客の急病患者に同意書の内容を説明するといった、緊急を要する場合でも、24時間365日利用できる「Oyraa」では豊富な言語から瞬時に電話通訳を頼むことが可能です。
「Oyraa」のサービスの仕組みと実際の採用例

「Oyraa」を利用する際に初期費用は必要なく、最初の1分間は無料、その後は事前にチャージをした金額から引かれ、アプリを運営する株式会社Oyraaは通訳から手数料を受け取る仕組みです。
アプリの利用者は昨年のサービス開始から徐々に増加しており、2018年11月現在では1864のメンバーと590の通訳者が登録されています。インターネットの自動翻訳機能では対応しきれないような、専門的かつより正確な通訳が求められる現場で支持されています。
具体的なサービス採用例としては、訪日客へのマナー周知に悩む大手フィットネスジムチェーンや、外国人実習生との円滑なコミュニケーションに課題を抱える建設現場が挙げられるとのことです。
訪日客が数多く集まる京都の商店街に売り込み

株式会社Oyraaは今後、数多くの訪日外国人観光客が訪れる京都でのサービス普及を目指します。
PRする現場の候補の1つが、商店街です。近年では民泊を利用し長期滞在する訪日客が買い物で訪れる商店街も増えてきており、需要が見込めると判断しました。組合が契約をすると、1アカウントで何店舗も利用ができるといったメリットもPRポイントの1つです。商店街以外では、医療機関や宿泊施設でのPRも視野に入れています。
まとめ:通訳アプリは多言語対応だけでなく専門性も重要
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け4,000万人の訪日客誘致を目指す上で、訪日客とのコミュニケーションの課題克服は重要なトピックとなります。
医療機関や宿泊施設などのさまざまなシチュエーションへの対応力がより重要となるため、「Oyraa」のように多言語対応はもちろん、幅広い専門分野に対応した通訳サービスが注目を集めるでしょう。さまざまな通訳サービスが台頭してきているからこそ、今後はユーザーのニーズに対応したより質の高い通訳サービスが求められると言えます。
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<参考>
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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