「国税庁」がインバウンドにらみ 日本酒の魅力発信!酒造ツアー・見本市出展も

「国税庁」がインバウンドにらみ 日本酒の魅力発信!酒造ツアー・見本市出展も

2019年1月28日から31日まで、国税庁が日本酒の専門家を世界各国から招聘し、酒蔵ツアーや地域の魅力に触れるプログラムを実施しました。国税庁がこれまで海外で実施してきた日本酒関連イベントをふまえ、日本の食文化をきっかけとし訪日旅行の認知拡大を目指す取り組みについて見ていきましょう。


海外の日本酒専門家を招いた酒蔵ツアー

国税庁が4日間の日程で、海外の日本産酒類専門家に対し、酒蔵の視察や酒蔵のある土地の風土や文化のレクチャー、日本酒と料理とのペアリング体験を実施しました。世界各国から参加者を募集し、シンガポールとアメリカから2人ずつ、メキシコ・イタリア・ロシア・イギリスから各1人ずつという計7ヵ国から9人の酒類専門家が招聘されています。

日本酒ツアーでは、山形県・群馬県・広島県の酒蔵を見学するなど、日本全国をまわりました。山形県は昨年、世界最大のワイン審査会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」のSAKE部門審査会を誘致し、県別成績では5年連続1位を獲得している日本でも有数の酒どころです。ツアーでは県内の3つの酒蔵を見学した後、SAKE部門審査会誘致を通し山形の酒を世界に発信した吉村美栄子知事を表敬訪問しました。

近年首都圏からの日帰り酒蔵ツーリズムで実績を上げている群馬県では、2つの酒蔵を訪問後、ジェトロ群馬との連携による地元食材と地酒のペアリング体験を実施しました。

広島県では酒蔵を1カ所見学後、国が所管する酒類に関する唯一の公的機関「独立行政法人酒類総合研究所」で日本産酒類について講義を受けています。

各専門家たちは、出身国・地域で酒類に関する情報発信やビジネスで強い影響力を持つため、日本各地で体験した日本酒製造の現場の知恵や育まれた地域ならではの文化の魅力を、海外で発信してもらうきっかけとなることが期待されます。

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イギリス最大級の酒類見本市「imbibe Live 2018」で日本酒の魅力を発信

2018年7月2日から3日間、国税庁はロンドンで開催されたイギリス最大の酒類見本市「Imbibe Live 2018」にて、日本産酒類プロモーションブースを出展しました。日本産酒類の海外における認知度向上と、国内酒類関連事業者と海外酒類関係者との効果的なマッチングが目的です。出展者は公募により募集され、日本酒15者をはじめ、ジン・泡盛2者、ワイン2者、リキュール1者の計20者が参加しました。

見本市では、日本産酒類のセミナー・商談会・日本産酒類カクテルデモンストレーションを実施しています。商談会では海外の酒類関係者やバイヤーに対して、各酒類の歴史、原料や製法・こだわり・特徴などをPRしました。会期中2日間で計809件の商談が発生し、成約件数(見込み含む)は356件、81,390千円の成果が上げられました。

日本産酒類セミナーでは、日本の蒸留酒発祥の地として沖縄産のラム・クラフトジン・泡盛を取り上げ、昔から現在までの沖縄のさまざまな蒸留酒について、特徴や魅力を紹介しました。日本ワインや日本酒について、主要生産地や製法の紹介もまじえ、魅力を発信しています。

日本産酒類カクテルデモンストレーションでは、ロンドンで本格的な日本食を展開するレストランのバーテンダーによる日本酒と泡盛のカクテルの試飲を実施し、初めて味わう泡盛に注目が集まりました。日本の酒文化の奥深さを体験し、日本への興味関心を惹くきっかけにもなったと言えるでしょう。

日本文化への注目が高まるフランスの「ジャポニスム2018公式オープニング」で日本酒をPR

2018年7月12日にフランス・パリで開催された「ジャポニスム2018 公式オープニング」にて、日本産酒類プロモーションブースを国税庁が主体となり出展しました。参加者は招待客である各国政財界のリーダーやメディア関係者等の情報発信力の高い層が中心のため、日本酒をはじめとする酒類の海外プロモーションには絶好の機会となりました。

【フランス】日本の「駅弁文化」の魅力を発信!パリに期間限定の駅弁売店をオープン/「ジャポニスム2018」参加企画【現地レポート】

2018年10月30日〜11月30日まで、フランス国鉄パリ・リヨン駅にて臨時の駅弁売店が設置されています。2016年の第1回開催時は、イベント期間を1ヶ月延長するほどの大盛況となりました。今回2度目の開催となる「EKIBEN JAPON」は、日仏友好160周年を記念してパリを中心に開催中の、“世界にまだ知られていない日本文化の魅力発信”を目的とした複合型文化芸術イベント「ジャポニスム2018」の参加企画としても注目を集めています。駅弁文化から日本の魅力を発信する「EKIBEN JAPON」...


ブースでは、日本産酒類について造詣の深いフランス人ソムリエが解説役となり、フランス政府関係者等に対し日本酒の魅力を発信しました。多くの来場者が日本酒や出品酒の説明が載っているフランス語版リーフレットを手に取っていたとのことで、フランス人の日本酒類への関心の高さが伺えます。

フランスでは、日仏友好160周年を記念した文化交流イベント「ジャポニスム2018」により、多くの日本文化関連イベントがパリを中心に開催されています。9月から10月には、パリの24軒のレストランが日本各地の酒蔵の銘柄とコラボレーションし、日本酒の魅力とパリの食文化を同時に味わえる企画が、好評となりました。すでに"Sake"への認知度が比較的高いフランスでは、日本酒を通じた日本の文化や訪日旅行の認知拡大がより効果的と言えるでしょう。

まとめ:Sakeを通じて訪日旅行の魅力の認知拡大へ

国税庁が実施してきた、国内外における日本酒類のプロモーション事業を3つ紹介しました。日本酒をはじめ、本物の日本文化に触れる機会を専門家や情報発信力の高い層に対して設けることで、正しい日本の魅力発信に繋がると言えるでしょう。特に、海外における日本文化発信イベントでは、本場でも体験してみたいといった日本ファンを増やし、訪日旅行の認知拡大とインバウンド誘客促進に対する効果が期待されます。


<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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