4月1日に新しい元号、「令和」が発表になり、日本では施行になる5月1日を約1週間後に控え令和を迎えるお祝いムードの中、平成を名残惜しむような商品が販売になったり、平成を振り返る番組が増えたりなど盛り上がりを見せています。
一方で、海外では「令和」という新しい元号や元号が変わることをどのようにみているのでしょうか。特に英語圏の方々の反応をまとめました。
【海外の反応】新元号は令和に決定!ドイツ紙「”令和”はひどいナショナリズムのメッセージ」と言われるワケ・由来・賛否まとめ
平成も残りあとわずかとなり、来週からいよいよ新たな時代「令和」が始まります。4日1日に新元号が発表された際には国内だけでなく海外でも話題になり、各国の新聞やニュースにとりあげられました。しかし海外では、日本国内での祝賀ムードとは対照的に「令和」に対して「ひどいナショナリズムだ」と厳しい目を向けるメディアもあるようです。そこで今回は「令和」に対する海外の反応を、とりわけドイツを例にとって紹介します。新聞・ニュースなどのメディアだけでなく、一般の人々がどう思っているのかについても紹介していきま...
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
反応まとめ:一般人レベルでは特に関心は持っていない
英語圏の人たちがどのように「令和」や元号が変わることをみているのか調べました。1. 漢字に馴染みがないからわからない
編集部の取材によると、一般人レベルでは「元号とはそもそも何なのか?」「どうやって使うのか?」という意見が多く聞かれました。日本に興味があり、日本語の勉強をしているという人でさえ、元号制度はあまり知らず、興味はないようです。元号というカレンダーはm本来中国から日本に入ってきたものですが、現在、元号のカレンダーを主として利用している国はほとんどありません。特に漢字の文化すらそもそもない英語圏の国々の人には馴染みがなく、使い方さえわからないという意見が多かったと考えられます。
そのため、下のBBC NEWSのように海外メディアの報道では元号の使い方から説明しているものが多く見られました。
2. 政府からのエイプリルフール?との声も
海外SNS上では、多くの人が4月1日に発表であったことから日本の政府によるエイプリルフールかと思う人もいたようです。3. 令和ってL?R?
「令和」の意味に即した英訳が「beautiful harmony」であると発表される以前に、英語表記は「Reiwa」にすると外務省が発表しました。国の公文書はヘボン式ローマ字で表記すると決められており、そのルールに則って、LではなくRを使用するとしています。しかし、日本人の発音に近い音を発音できるのはLの音です。そのため、「発音しにくい」や「Daiwaに聞こえてしまう」といった声が海外の方から聞かれました。
日本人にとってはRでもLでも同じラ行の発音ですが、海外の人には発音しにくいようです。ですが、この意見は少数で、発音する機会もないだろうから関係ないという意見もありました。
海外メディアの反応まとめ:英訳に困惑・脱中国との見方も
海外メディアによる「令和」の報道もみてみました。速報で伝えられていることから、完全に日本の元号に興味がないわけではないと考えることができます。1. 英訳にかなりばらつきがある
意味の解釈や英訳にばらつきが見られました。例えば、- 米紙ウォールストリートジャーナル
- ”rei," which can mean auspicious(縁起の良い、幸先の良い) in traditional texts, and "wa" meaning peace(平和).
- 米ブルームバーグ通信
- "order(秩序)," and "peace(平和)" or "harmony(調和)”
- 英ガーディアン紙
- ”decree(政令)" and "peace.”
- 英BBC
- ”order and harmony”
と、訳しています。
英訳から見られるように「令」は命令、政令という言葉で使われていることから権威主義的な圧力を感じるという意見もあり、安倍首相の話していた「平和な日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ち溢れた新しい時代を国民の皆様と切り開いていく」といった考えには即さないのではないかという意見のメディアもありました。
2. 万葉集からの引用は中国からの離脱を意味しているのでは?
今回の元号では、はじめて漢文ではなく日本最古の文学である万葉集からの引用であったことを政府が強調していることから、中国からの離脱を意味しているのではないかと示唆するメディアもありました。アメリカのAP通信社では「中国の古典を出典にする伝統からの決別は、安倍氏の極右政権から期待されていたことだ。政権は対中関係でタカ派になることも多い」などと指摘し、いわゆる「自虐史観」の問題を主張していることにも言及しています。
また、ロイター通信は、「専門家は、国の誇りを強調する安倍氏の保守的な政治的路線が反映されている」と指摘しています。
まとめ
日本以外の国では西暦以外でのカレンダー表記に馴染みがないことで使用方法もわからず、自分たちの生活にとくに影響もないことから興味を持てていないと考えられます。<参照>
- BBC NEWS:Japan reveals name of new imperial era will be 'Reiwa'
- YouTube:Reiwa: Naming a new era in Japan - BBC News
【インバウンド情報まとめ 2024年10月後編】百貨店インバウンド売上、30か月連続プラス ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に10月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→百貨店インバウンド売上、30か月連続プラス ほか:インバウンド情報まとめ【2024年10月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!