2019年2月27日より、東武鉄道は沿線観光情報サイト「TOBU JAPAN TRIP」にて、ムスリム向けの観光案内ページを新たにオープンしました。これまで祈祷室の整備や、インドネシアをはじめとする訪日ムスリム観光客向けの観光マップの作成等、ムスリムフレンドリーを目指したサービスや受け入れ体制の強化に取り組んできた東武鉄道の、新たな取り組みを見ていきましょう。
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2015年から開始された東武鉄道の訪日ムスリム観光客への取り組み

急ピッチで進む 急増する訪日ムスリム観光客の受け入れ体制整備:東武鉄道、埼玉・川越のムスリム向け観光マップを作成
東武鉄道株式会社は、フードダイバーシティ株式会社と埼玉県川越市と連携し、2018年12月1日よりムスリムの訪日外国人観光客に対し観光マップ「KAWAGOE COEDO MAP for MUSLIMS」を発行しています。日光・鬼怒川エリアにおける「NIKKO GUIDE MAP for MUSLIMS」に次いで2例目となる東武グループのムスリム観光客対策として、注目が集まります。近年急増しているムスリムの訪日客の現状と対策促進の必要性をふまえ、東武鉄道が実施するムスリム観光客に対する最新のイ...
2018年に入ってからは、3月にムスリム向けの日光・鬼怒川エリアの観光マップ「NIKKO GUIDE MAP for MUSLIMS」の発行とWebサイトの開設、4月に東武日光駅への祈祷室の設置と日光金谷ホテル・中禅寺金谷ホテルにおいてムスリム向けメニューの提供を開始、12月にはムスリム向けの川越エリアの観光マップ「KAWAGOE COEDO MAP for MUSLIMS」発行とWebサイト開設を実施しました。
7月は、ミスインドネシアを招聘し、「Beauty in Japan」「Beauty in Nikko」「Beauty in Tokyo」の3種類のプロモーションビデオを制作しました。また、東武鉄道は訪日ムスリム観光客に向けたBtoCの取り組みだけでなく、2018年9月と10月にムスリムインバウンドのメイン市場であるマレーシア・インドネシア旅行博への出展および商談会への参加も実施しています。海外におけるサービスや沿線観光の情報の発信、インフルエンサーを起用したプロモーションにも積極的に取り組んでいるのが特徴です。
「TOBU JAPAN TRIP」ムスリム向けの観光案内ページが目指す受け入れ体制の整備

観光案内ページの新設にあたり、各エリアの情報提供の充実を図りました。従来から作成している日光エリア・川越エリアのムスリム向け観光マップに加え、台東区および両毛ムスリムインバウンド推進協議会の協力も得た上で、台東区発行の「TOKYO ASAKUSA/UENO/YANAKA MAP for MUSLIMS」と両毛ムスリムインバウンド推進協議会発行の「SANO MAP FOR MUSLIMS」の情報も掲載しています。
2019年3月よりインドネシア語版観光案内の作成

2019年3月には、日光・鬼怒川エリアを紹介した「NIKKO GUIDE MAP for MUSLIMS」が、従来の英語版に加え新たにインドネシア語版も作成されました。祈祷室を設ける施設やハラール対応のレストランの情報まで、非常に詳しく記載されています。日本を訪れるムスリム観光客の中で大きな割合を占めるインドネシア人観光客の、さらなる訪日旅行の満足度向上が期待されるでしょう。
まとめ:急増する訪日ムスリム観光客のさらなる満足度向上へ
全国各地の施設や空港等でインバウンドのムスリム対策が進められている中、東武鉄道は他社と比べても早い時期から、訪日ムスリム観光客の受け入れ体制整備に積極的に取り組んできました。2019年3月には「NIKKO GUIDE MAP for MUSLIMS」のインドネシア語版も作成されたことから、今後もさらなる訪日外国人観光客の受け入れ体制の整備と満足度の向上に注目が集まります。
<参考>
・東武鉄道株式会社:NEWS RELEASE(2019年2月26日発行)
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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