訪日外国人旅行客と日本を良く知るガイドをマッチングするプラットフォームを運営するEXest株式会社(以下、EXest)はLGBTフレンドリーな日本を目指し、インバウンドのLGBT対応の強化への取り組みを開始しました。
LGBTに理解の深いガイドの起用等を実施することで、LGBTの訪日客の不安を解消し、より満足度の高い訪日旅行を提供することを目指します。
EXestのインバウンドのLGBT対応への想いと具体的な取り組み内容をふまえ、今後重要になってくるであろう多様性を尊重したインバウンド対策の先行例として見ていきましょう。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
日本の多様性を多様な訪日客に楽しんでもらいたい
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催をきっかけに、世界から日本への注目が高まってきている一方で、日本が世界に比べて出遅れている分野の1つが、LGBTへの対応と言えます。
現在日本で取り組みが活発化している、訪日ムスリム観光客やヴィーガン・ベジタリアンなどへの対応とならび、今後はLGBTへの理解も深めていくことで、より多様な訪日外国人観光客に日本の多様性を楽しんでもらいたいとEXestは考えました。
EXestが提供する個人ガイドは、ただ観光地を案内するだけでなく、ガイド自身が持つ知識やホスポタリティー、バックグラウンドもあわせてシェアすることで、訪日客の期待以上の体験を提供できるのが特徴です。LGBTの訪日客の不安を解消しより安心して訪日旅行を楽しんでもらえるよう、EXestに登録するガイドがLGBTへの理解を深め、個人ガイドだからこそ実現できるきめ細かなサポートを提供するとしています。
ムスリムとは
ムスリムとは、アラビア語でイスラム教徒を意味します。世界中に1...
【事例アリ】ハラル認証は絶対必要?ハラルフードの実態・注意点・禁止される食材
ムスリムの人たちは宗教上、食べられないものがいくつかあります。その宗教上の決まりに配慮した食材や食事をハラル(ハラール)フードと言います。訪日外国人観光客の増加に伴い、日本でもハラルフード対応のメニューを提供するお店が増えています。先月17日おこなわれた「ハラールフードアワード」の表彰式では、インバウンド部門の最優秀賞に静岡県が選出されました。ハラール対応した飲食店を掲載したサイト「ハラール・ポータル」などが、都道府県単位では先進的と評価されたとのこと。このように、自治体でも対応事例が増加...
EXestによるインバウンドのLGBT対応の取り組み3選
EXestがこれまで実施してきた、インバウンドのLGBT対応への取り組みの例を3つ紹介します。
1. シドニー・ゲイ&レズビアン合唱団へツアーを提供
シドニー・ゲイ&レズビアン合唱団が4月にオーストラリアから来日するのにあわせて、英語ガイドが同行するツアーを提供します。ガイドの選定にあたり、多数の応募の中からアンケートや面接を通じ、LGBTに理解の深いガイドを採用することで、より満足度の訪日旅行体験の提供を目指しました。
ツアー内容は各メンバーの趣向にあわせてアレンジするのはもちろん、ベジタリアンやヴィーガン、乳糖不耐症の方へお店の情報を提供するなど、訪日旅行中の不安要素を取り除けるよう配慮を行います。
2. 東京レインボープライド共同代表理事・山縣氏と連携
NPO法人東京レインボープライド共同代表理事を務める、山縣真矢氏へのインタビューを通じ、LGBTの方々の現状や旅行においてLGBTの方々が感じる課題などを明らかにし、LGBTへの学びを深める機会を設けました。インタビューの内容はより多くの人にリーチするよう、WOW U MEDIAのウェブサイト上で日本語と英語で公開しています。
3. ガイドマッチングプラットフォームWOW U・WOW U-mediaのロゴをレインボーカラーに
LGBTの尊厳と社会運動を象徴する「レインボーフラッグ」にあわせて、EXestが提供する訪日客とガイドのマッチングプラットフォーム「WOW U」と、全国の地方放送局と連携し各地域の魅力を海外へ発信する「WOW U-media」のロゴをレインボーカラーにしました。
2つのサイトを利用するユーザーに向けて、EXestのLGBT対応について発信するきっかけになるとともに、LGBTの訪日客の注目を集める上で効果的な取り組みと言えるでしょう。

EXestが目指すインバウンドの多様化への取り組み
EXestはLGBTだけでなく、全ての多様性を尊重していくことが重要としています。LGBTを1つのきっかけとして、今後は人種・ハラル・グルテンフリー・ユニバーサルデザイン・ベジタリアンなど、あらゆるキーワードにおいて世界中の人々が交流できるコミュニティを形成し、日本をもう1つの故郷のように感じてもらうことが目標です。
アジアのLGBT合唱団が集結する合唱フェスティバル「Hand in Hand東京2019」の開催や、渋谷・原宿を更新するパレードをはじめとする「TOKYO RAINBOW PRIDE 2019」などを今後実施される関連イベントとして、インタビュー記事で紹介しています。
多様性を尊重したインバウンドの受け入れ態勢強化へ
EXestのLGBT対応をはじめとする多様性を尊重したインバウンド対応は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えた今、インバウンド対策に取り組む全ての人たちが目を向け実行すべきトピックと言えるでしょう。
ハラルやベジタリアンだけにとどまらず、あらゆる多様性を尊重・正しく理解し、受け入れ態勢を強化することで、より多くの訪日客に訪日旅行を楽しんでもらうことができます。LGBTフレンドリーな日本を目指して対応を開始したEXestの取り組みから、今後も目が離せません。
<参考>
・PR TIMES:日本と世界の旅行者を繋ぐWOW U、ガイドと共にLGBTフレンドリーな日本を目指して対応を開始
・EXest:WOW U Media
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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