試さない理由ある?国立研究機構が開発する31言語対応の無料翻訳アプリ「VoiceTra」

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今年9月にはラグビーワールドカップ、来年夏にはオリンピック、2025年には大阪万博と、これから日本で予定されている国際的なイベントがいくつもあります。

訪日外国人の増加が予想される中、全く何も対策をしないお店はもはや少数派となっていくでしょう。 お金をかけなくても、たとえば翻訳アプリをスマホに入れておくといった方法があります。

今回は、国の専門機関NICTが提供する無料の音声翻訳アプリ「VoiceTra」を紹介します。


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VoiceTraとは?


国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発したVoiceTraは、話しかけると外国語に翻訳してくれる音声翻訳アプリです。英語や中国語はもちろん、フランス語やタイ語、インドネシア語など30の外国語に対応しています。

VoiceTraには以下3つの優位点があります。

1. 話しかけたことを翻訳してくれる

VoiceTraは伝えたいことを音声やテキストで入力すると、指定した外国語に翻訳してくれます。アプリが認識した音声や翻訳した外国語は画面にテキスト表示され、翻訳後の文章はそのまま読み上げてもらえるので、発音がわからなくても大丈夫です。

2. 正しく翻訳されたかどうかの評価がしやすい

VoiceTraは聞き取った日本語を指定の外国語に翻訳し、その文章を再度日本語に変換してテキストで表示します。入力した文章と翻訳結果の差異を把握することで、正確な翻訳になっているかどうかを目視で確認できるので、うっかり意図したこととは違う意味で伝わってしまうリスクを避けられます。

なお、VoiceTraは旅行会話を1文単位で翻訳する前提で作られています。そのため、医療やITなどの専門的な会話や、長い文章は適切に翻訳されない可能性があります。

3. 使い方がわかりやすい

画面は非常にシンプルで、アプリを立ち上げると操作方法の案内が表示されます。翻訳したい言語は地球儀のアイコンをタップして選択しましょう。外国語から日本語に翻訳したい場合には、画面を横にスワイプすることで変更できます。

アプリの基本的な使い方は、画面上部のガイドから確認することができます。また外国語による説明の表示も可能です。

世界中の31の言語に対応している

VoiceTraが対応できるのは日本語を含めて31ヵ国語です。そのうち16ヵ国語については音声入力および音声出力が可能です。

音声入力に対応していない場合は文字入力で対応します。なお、iOSやアンドロイドの標準になっていない言語については、フォントとキーボードを別途インストールする必要があります。



言語

音声入力

音声出力

1 日本語


2 英語



3

中国語(簡体字)



4

中国語(繁体字)



5

韓国語



6

タイ語



7

フランス語



8

インドネシア語



9

ベトナム語



10

スペイン語



11

ミャンマー語



12

クメール語



13

ドイツ語



14

フィリピン語



15

ロシア語



16

ポルトガル語(ブラジル)



17

ポルトガル語



18

ネパール語



19

ポーランド語



20

アラビア語



21

イタリア語



22

ウルドゥ語



23

オランダ語



24

シンハラ語



25

デンマーク語



26

トルコ語



27

ハンガリー語



28

ヒンディ語



29

マレー語



30

モンゴル語



31

ラーオ語



料金は通信料だけ

アプリのダウンロードは無料です。月々の利用料なども発生しません。ただし、インターネットに接続して使うアプリのため、通信料が発生します。海外で利用する場合は通信料が高額になる可能性もあるので注意しましょう。

過去の翻訳結果が履歴で見られる

画面上部の「その他」ボタンを押すと、設定や使い方などのアイコンがあります。履歴のボタンを押すと、これまでに翻訳した文章の履歴が表示されるので、いくつか前の翻訳をもう一度知りたい場合に使うと便利です。履歴は1000件まで登録され、1000件を超えると古い順に消去されていきます。

NICTの技術を活用した民間の製品・サービス

VoiceTraの商用利用は試験的であれば認められますが、すでにVoiceTraの技術を活用した民間のサービスも多数登場しています。

医療機関や鉄道など、業種に特化したものもあるので、利用シーンに応じて民間サービスを利用するとよいでしょう。ここでは接客業で特にニーズが高いと思われる2つ取り上げます。

1. POCKETALK(ポケトーク)W:ソースネクスト株式会社

テレビCMでおなじみのPOCKETALKは、全74言語に対応したクラウド翻訳機です(2018年12月現在)。海外旅行のほか、接客や商談といったビジネス利用も想定されて作られています。VoiceTraの技術はPOCKETALK Wの音声翻訳エンジンの一つとして採用されています。

2. ili PRO:株式会社ログバー


ili(イリー)はインターネット接続不要の翻訳機です。対象言語を最もよく使われる英語、中国語、韓国語の3ヵ国語に特化し、本体のボタンは1つだけというシンプルな仕様になっています。

音声入力にされた言葉は翻訳されて音声で出力され、機動は1秒、翻訳は最速0.2秒というスピーディさが魅力です。訪日外国人を受け入れる事業者向けに開発されているili PROには、VoiceTraの技術が活用されています。

まとめ

VoiceTraは国の機関が開発しており、スマホにダウンロードすれば無料で使える手軽さが魅力です。音声で入力と出力ができる16の言語にも十分利用価値があります。

そうは言っても、訪日外国人客が多く訪れるお店では、機器の操作にかける時間も節約したい場合もあるかもしれません。まずVoiceTraを試してみて、課題が残るようであれば民間サービスに移行していくとスムーズでしょう。

<参照>

総務省国際戦略局:多言語音声翻訳の社会展開に向けて

NICT:お知らせ「“VoiceTra”の音声翻訳技術が“POCKETALKⓇ W”に採用」

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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