「おにぎり」「ラーメン」そしてあなたの献立が選手に!?オリンピック選手村の食堂メニュー公募「みんなのフードプロジェクト」

8月5日、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が選手村の食堂「カジュアルダイニング」で提供するメニューの一部を、一般公募すると発表し、8日から募集が始まりました。

この企画は「東京2020 みんなのフードプロジェクト 日本の「食」を選手村アスリートへとどけよう!あなたのメニュー募集キャンペーン」と銘打って行われます。

今回はこのプロジェクトについて見ていきます。


東京2020 みんなのフードプロジェクト

8月8日(木)正午から9月6日(金)午後6時まで、日本在住であれば誰でも応募することができ、採用されれば実際に東京・晴海の選手村の食堂「カジュアルダイニング」でアスリートに提供されるメニューになります。

メニュー作成で気をつけること

  • 食品の安全

世界各国の代表として集まるアスリートに提供されるため「食の安全」は大切なポイントです。よって、食材によって個別に取り扱いを判断する場合もありますが食中毒を防止するため、基本的には加熱調理を必須とします。

  • 日本の食文化を紹介できるものであること

「カジュアルダイニング」には、世界各国からきたアスリートが集まり飲食をする場です。食事を通じて日本の食文化を紹介する機会になるため、応募するメニューには、日本の食文化を紹介するという観点で考えられたものがいいでしょう。

お寿司など高級なものでなくても、食卓の味を感じられるようなメニューも日本の文化を知ってもらうことにつながるでしょう。

  • 菜食主義、宗教上の配慮(ハラールなど)に対応している

選手の中には宗教的理由などで日本人が食べる食べ物が食べられない場合もあります。こういった禁止である食べ物を含まない食事であると、組織委員会が公開した「東京2020大会飲食提供にかかわる基本戦略」に沿っていて、なお良いと思われます。

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審査のポイント

プロジェクトHPには審査のポイントが記載されています。

カジュアルダイニングのコンセプトの実現
「カジュアルダイニング」とは、日本の食文化の発信の場として、被災地や東京都産の食材、各地の特産物など、様々な食材を活用したメニューを提供することで、アスリートにリラックスして日本の食文化を堪能・楽しんでいただくことを目的としています。審査のポイントとして、このコンセプトに即したメニューであるかを審査します。
メニューにまつわるエピソード
そのメニューをなぜ世界のアスリートに食べて欲しいのか、なぜ応募しようと思ったのか明確にわかるストーリーなど、メニューに対する想いも加味して審査をします。
調理時のひと工夫
栄養バランスが良い、パフォーマンスの向上をサポートするなど、アスリートファーストであることが大切であり、そのうえで調理時のひと工夫したポイントも審査します。

アスリートたちを通して東京、そして日本にいいイメージを持ってもらえるものであることがポイントのようです。

応募方法

キャンペーンサイトから必須事項を入力するだけです。

  • メニューへの想いや、調理の工夫が分かるメニュー名
  • カジュアルダイニングのコンセプトをどう実現しているか、メニューに対する想い
  • 工夫したところや、メニューの特徴など
  • メニューを一緒に食べたいアスリート、そのメニューを食べて欲しいアスリートと、理由

食堂「カジュアルダイニング」とは?

「カジュアルダイニング」とは、3階建ての複合施設内に、メインダイニングとは別に設けられる食堂です。

約400席が用意され、選手にくつろいで日本の食文化を楽しんでもらうことを目的に、各都道府県の特産物や被災地の食材を活用した料理が提供されます。

「カジュアル」の名前通り、現時点で、おにぎりやお好み焼きといった日本の生活で日常的に食べるものが提供されることが決まっています。

食堂はこのほかに24時間営業で2階建てのメインダイニング(4,500席)の建設と運営が予定されています。オリンピック選手村のベッド数は、オリンピックで18,000、パラリンピックで8,000と言われています。

メニューの詳細は2020年の春以降に発表される予定です。考案メニューが選ばれた場合、実際にカジュアルダイニングのメニューとして選手に提供されるだけでなく、採用メニューの試食会へ招待されるそうです。

外国人に人気な日本食

訪日客の旅行支出の内訳を見ると、飲食費が20%を占める結果となっているように、観光庁の調査によると、訪日外国人観光客が訪日前に日本に期待することとして、「日本食を食べること」が第一位にランクインしています。

ここからわかるように、日本食は外国人にとって大きな興味が向いているものの一つです。

訪日中国人の反応

日本政府観光局(JNTO)の発表では、昨年最も多く日本を訪れた訪日外国人は中国人です。2019年5月の訪日外客数でも、約277万3,100人のうち約75万6,400人が中国からです。2位の韓国は60万3,000人を記録しており、昨年よりもその差は大きくなっています。また1~5月の総計では、昨年から10.8%増の365万1,800人の中国人が日本を訪れています。このように、昨年から引き続き多くの中国人が日本を訪れている中で、中国人が日本旅行で抱く感想や、新元号「令和」への印象について調べてみ...

なぜ日本食は人気?

寿司や和牛、うなぎなど多くの代表的な日本料理に限らず、スイーツやお菓子、また変わった味付けを施した食品などが、自国では手に入らないものであるため人気のようです。

また、「鮮度が良い」「価格が適正」「量や種類が適切」といった理由も多く挙げられています。

天ぷら、寿司、すき焼き…好みは国によりけり

実は、外国人の好きな日本食は出身国によってかなり違いがあります観光庁の調査によると、韓国と香港からの訪日客の多くは肉料理に満足しているのに対し、中国からの訪日客では魚料理、アメリカからの訪日客は日本らしい寿司、台湾からの訪日客はラーメンに満足しているという結果になっています。

また、訪日外国人の消費動向では、蕎麦やうどん以外にカレー、すき焼きなどが外国人の興味を引いるようです。

日本食への熱い視線、今後もマーケット開拓の余地あり

観光庁のデータに表れているように、日本食は訪日観光客が強く興味を持っている対象であり、訪日理由の一つにすらなっています。

どのような地域、施設であっても、ターゲット層の関心には食が含まれていると考えられ、こうしたニーズを分析し刺さるアピールをすることで集客拡大が期待できるはずです。食のアピールには訪日客が良く利用するウェブサイトや雑誌といった媒体を活用していくと良いでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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