訪日中国人の反応 | サービスに感動・日本食人気・令和の印象は?

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日本政府観光局JNTO)の発表では、昨年最も多く日本を訪れた訪日外国人は中国人です。2019年5月の訪日外客数でも、約277万3,100人のうち約75万6,400人が中国からです。2位の韓国は60万3,000人を記録しており、昨年よりもその差は大きくなっています。また1~5月の総計では、昨年から10.8%増の365万1,800人の中国人が日本を訪れています。

このように、昨年から引き続き多くの中国人が日本を訪れている中で、中国人が日本旅行で抱く感想や、新元号「令和」への印象について調べてみました。

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サービスや人のやさしさに感動

訪日中国人観光客の日本での体験のうち「接客」は強く印象に残るようです。ここでは、実際に日本に訪れた中国人が日本で感じた反応を紹介します。

サービスの良さはピカイチ

日本の接客に関する口コミを見てみれば、顧客の目線に立ち、快く買い物や食事ができることを評価するものが多いことに気づきます。

日本の靴屋で店員はひざまずいてサイズを確認しますし、レストランでは左利きであることを察してカトラリーを左側に移すということも珍しいことではありませんが、中国ではこうした接客はあまり一般的ではありません。そのため、こうした接客態度に感激するようです。

マナーの悪さは中国人も自覚している?

多くの中国人観光客が日本を訪れていますが、同時に中国人のマナーの悪さが、大手メディアでも取り沙汰されています。中には「観光公害」として批判の矢面に立つこともあります。

これについて、中国人はどのように考えているのでしょうか。

中国SNSの微博(ウェイボー)の「頭条新聞」アカウントは、今年1月1日、日本のテレビ番組が2018年の訪日外国人のうち最もマナーが悪かったのは中国人であると伝える内容を報じたと投稿しています。この投稿には中国のウェイボーユーザーが多くコメントを残しました。

▲[中国人マナーに関する動画投稿]:微博(ウェイボー)より引用
▲[中国人マナーに関する動画投稿]:微博(ウェイボー)より引用
この番組では具体的な例として、世界遺産の忍野八海(山梨県)の池で中国人観光客が服の汚れを洗い落としていることや、京都嵐山の竹林に中国語で書かれた落書きがあること、また中国人と思しき人物が道端で子どもに小便をさせていることを紹介しました。

これについて「たしかに、これは反論できない」、「これは認めざるを得ない」など、共感を示すコメントが大半を占めています。

また、「海外に行ったことはないけど、自分が住んでいる町でも道端で痰を吐く人がいる」、「急激な経済成長で金持ちが多くなったが、民度が経済力に追いついていない」といった書き込みもあります。中国には、他国における自国民の振る舞いを客観的にとらえて、改善すべき点があると考えてる人たちもいることがわかります。 

日本「美食」が根強い人気

続いて「日本の食」にまつわる新たな動向をご紹介します。日々の食事を大切にする訪日中国人観光客にとって、旅行の醍醐味といえば現地で楽しめる本場の「食事」です。

寿司や和牛、うなぎなど多くの代表的な日本料理に限らず、スイーツやお菓子、また変わった味付けを施した食品などが、自国では手に入らない商品として、人気の体験となっています。

富裕層のグルメツーリズム

中国人富裕層の間で注目を浴びているのが、オーダーメイド型の日本旅行です。

旅行の主旨は、本場の日本料理を堪能することであり、そこに温泉や聖地巡礼などを組み合わせます。こうした旅行の参加者は、空腹を満たすことはもちろん、美食を味わうことだけでは飽き足らず、さらに付加価値のある食事として、希少な食材や著名な料理人の料理を求めているといいます。

食事の価格帯は1食1万5,000~5万円程度で、日本でしか食べられない貴重な料理となれば、1食10万円であっても食べる価値はあると判断するそうです。富裕層の日本ファンの中には、年に3~4回、こうした日本旅行を楽しむ人も少なくありません。 

中国人のための東京グルメガイドも

▲[携程美食林]:携程公式 HPより引用
▲[携程美食林]:携程公式 HPより引用
2018年9月上旬、中国最大のオンライン旅行会社、シートリップ(携程)社は中国人向けの「東京グルメガイド」を発表しました。

シートリップ(携程)は、中国で旅行といったらこのサービスを利用しない人はいないくらいのOTA(オンライントラベルエージェンシー)で、知名度は非常に高くなっています。サービスの登録者数は3億人にもなります。

同ガイドは「携程美食林」と名付けられ、「中国人の味覚に合った」東京グルメガイドとして、中国の料理研究家が厳選したレストランを星1~3つでランク付けして紹介しています。

ミシュランのように星で評価付けがされています。実態としては高級店だけの紹介ではなく、カジュアルなラーメン店などを含めた426軒が厳選して掲載されています。日本のラーメンについては、独自性が中国人にも広く認識されてきたところで、中国にも同じ「ラーメン」の名称の食品はあるものの、それとは一味異なるものとして評価されています。

Ctirp(携程、シエチェン)とは

Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のCtrip(携程、シエチェン)とは、中国最大のオンライントラベルエージェンシー(OTA)です。中国国内だけでも約3億人が利用するサービスで、海外向けのサービスTrip.com(国際版Ctrip)も展開しています。中国では年々海外旅行に出かける人が増えており、その旅行形態も、大人数で行く団体旅行から少人数の個人旅行へと変化しています。個人で旅行を計画するときに、多くの中国人がこのCtirp(携程、シエチェン)を利用していま...


番外編:令和への反応は?

2019年4月1日、新元号「令和」が決定・発表となりました。菅義偉官房長官は、11時42分に新元号を発表し、「平成」にならい、墨書を掲げる形式となりました。実際に、中国人の新元号「令和」に対する反応をみてみましょう。

肯定的な意見が多い?

令和の発表を受けて、さっそく中国メディアや中国SNS微博(ウェイボー)で、相次いで投稿が見受けられました。これまでの年号は、中国の古典から引用されており注目されていたと考えられますが、日本古典の「万葉集」から引用されたとする「令和」に対し、お祝いのコメントが多く寄せられた一方で、一部ユーザーからは、新元号の典拠について、「漢籍」ではないかという指摘もありました。

これに対し、中国共産党系のメディア「環球網」は「新元号『令和』、中国の痕跡は消し去れない」と題する記事を掲載し、「万葉集と中国の古典との間には切っても切れない関係がある」と報じるなどして、多くの反響を呼びました。

「令和」に中国ネット民の反応は「元をたどれば中国」「平成のホームズ目指す工藤新一(名探偵コナン)に残された時間はわずか」

平成最後の1週間が始まります。ゴールデンウィーク期間はお隣の中国でも連休が予定されており、日本旅行を予定している中国人も多いようです。ゴールデンウィーク中に「令和」への改元を迎える日本ですが、中国人はどのように見ているのでしょうか。中国の主要SNSであるWeChatとWeiboから、中国人ネットユーザーの感想を拾ってみました。目次万葉集が出典といえども「日本文化はさかのぼれば中国に端を発したものばかり」日本史上初めて漢籍出典でない元号に中国人「もとをたどれば中国」も冷静に自分を振り返る姿も...

新元号「令和」外国人の興味は?台湾報道は「新平成・平成第二章」と大胆予想

2019年4月30日に予定される天皇陛下の退位に向けて、本日2019年4月1日「平成」に変わる新元号として「令和」を発表しました。「元号」の制度は、台湾・中国などの東アジアを中心に海外でもよく知られており、ここ数日でWEBメディアやテレビ局での報道が続いているようです。特に台湾では1時間以上の特集番組が組まれるほど注目度が高く、新元号の予想ランキングとして「新平成」「平成第二章」などインターネット上で話題となったジョークランキングを交えつつ紹介するほどです。この記事では、新元号とインバウン...


親しみを持って観光する人が多い

現在、訪日中国人外客数は年々と増加傾向にあります。昨年は838万人を記録し、過去最高記録を更新しています。中国人にとって日本旅行は、グルメが堪能でき、温泉や聖地巡礼といった自分の心を満たすものがあり、さらにはきめ細やかな接客が体験できるものです。またアニメやドラマといった映像コンテンツから、日本を近くに感じている中国人も少なくありません。こうした中国人にとって、日本は非常に親しみを抱ける場所であり、実際訪日観光をしてみてさらに好印象を抱く場合も多いようです。

2020年の東京オリンピックまで、引き続き訪日外国人観光客の増加が予想されます。中国市場に限らず、ターゲットのニーズを満たせるコンテンツや、多言語による接客力の拡充がさらなるインバウンド消費の喚起に有効となるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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