福岡の夏を彩る行事と言えば博多祇園山笠です。毎年7月1日になると博多の街のあちこちに飾り山が登場し、7月15日の早朝には祭りのクライマックスとなる追い山が櫛田神社に奉納されます。この時期は国内外からおよそ100万人の観光客が訪れ、 町中が独特の熱気に包まれます。
そんな櫛田神社の参道に昨年末登場した「ポークたまごおにぎり本店」が、オープン当初から注目の的です。理由はどこにあるのでしょうか。
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櫛田神社参道にオープン「ポークたまごおにぎり本店」
2018年12月にオープンした「ポークたまごおにぎり本店」は、独特のフォルムが特徴のおにぎり専門店です。「ポークたまごおにぎり」は5年ほど前に沖縄で誕生し、現在では行列ができるほどの人気店に成長しています。しかし、博多にオープンした「ポークたまごおにぎり本店」は、上階にこれまでとはひと味違うサービスを持っています。
沖縄の食文化:ポークたまごおにぎり
長細く切った海苔にご飯を敷き詰め、スパムミートと卵焼きをサンドした「ポークたまごおにぎり」は、地元沖縄のコンビニやお弁当屋さんには必ずと言っていいほど並んでいる沖縄のソウルフードです。「ポークたまごおにぎり本店」では作り置きをせず、オーダーが入ってから一つひとつ作るスタイルを貫き、できたてのおいしさを味わってほしいという理念を貫いています。
2~3階は1日2組限定の宿泊施設!「宿屋ひととき」
個性的なおにぎりを建物の2階と3階は「宿屋ひととき」として営業する宿泊施設になっています。築50年超の建物をリノベーションし、1フロアに1組(5~6名)が宿泊できる広々とした室内は、和モダンなテイストで統一されています。1階にある「ポークたまごおにぎり本店」のカウンターがフロントの役割も担っており、朝食の提供も1階で行ないます。2階と3階の客室にはミニキッチンがあり、フロントで包丁などを貸し出しています。
民泊新法により可能に、緩和された客室数とフロント設置義務
従来の旅館業法では、ホテルが10室以上、旅館は5室以上の部屋数が必要でした。また、フロントの設置なども義務付けられていました。しかし2018年6月から施行された住宅宿泊事業法(民泊新法)による大幅な規制緩和によって、少ない客室数でも旅館業が営めるようになっています。「宿屋ひととき」が1フロアに1室、合計2部屋のみという贅沢な造りで開業できたのは、ひとえに民泊新法のおかげと言えるでしょう。
民泊新法とは?事業者は3つに分類
2017年6月9日に成立し、18年6月15日から施行されている住宅宿泊事業法は、民泊新法とも呼ばれる法律です。住宅やマンションの空き室を宿泊施設として提供する民泊のルールを定めています。民泊新法では、事業者の種類を「住宅宿泊事業者」「住宅宿泊管理業者」「住宅宿泊仲介業者」という3つに分類し、それぞれに対して役割や義務等が決められています。
また民泊施設として認められるためには、一定の条件を満たす家屋内に「台所」「浴室」「便所」「洗面設備」の設備が必要です。
まとめ
櫛田神社界隈は神社やお寺が多く集まる旧市街としても知られています。徒歩圏内には博多リバレインモールやキャナルシティ博多といった大型商業施設もあり、非常に便利なエリアです。
訪日外国人観光客にとっては、観光スポットへのアクセスの良さに加え、50平米を超える広々とした客室に宿泊できることは魅力的に映るでしょう。
民泊新法では、民泊の事業者が宿泊業を営めるのは1年のうち180日未満と定めています。この制約は民泊での利益を追求する事業者にとっては、厳しい条件と感じられるかもしれません。
しかし、近年増加傾向にある空き家を活用したり、遊んでいる物件を観光客向けに提供する場合には大きな障害とならないと考えられます。民泊新法の求める条件を満たせる場合には、制度の活用も検討に値するでしょう。
<参照>
民泊制度ポータルサイト:住宅宿泊事業法(民泊新法)とは?
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