いよいよ今年9月にラグビーワールドカップが開催されます。各国の出場メンバーが徐々に決定し、今週は日本代表スコッド(最終登録メンバー31人)入りをかけた最後のサバイバル競争となる、網走合宿の参加メンバーが発表されました。この合宿は週末8月18日から28日までの11日間に行われ、41選手が参加します。
今大会は史上初となる日本での開催ということで、日本国内でも盛り上がりを見せています。また、大会は日本各地で行われるため、地方にとっては地方活性化のチャンスとして大きな期待を集めています。
今回は、ラグビーワールドカップの経済波及効果について詳しく見ていきます。
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ラグビーワールドカップ2019は日本で開催
4年に1度行われるラグビーの世界王者を決める大会がラグビーワールドカップです。オリンピック、サッカーに次いで世界三大スポーツ大会にも挙げられます。
2019年に開催される今大会は史上初となる日本での開催、開幕は9月20日となっており、日本VSロシア戦で開幕します。
前回の2015年大会では日本代表が活躍
前回のラグビーワールドカップ2015年大会では、日本代表の活躍が話題となりました。
当時はニュースなどでも多く取り上げられたため記憶に新しいという人も多くいるかもしれません。2015年大会で、これまで2度の優勝経験を誇る優勝候補、南アフリカに34対32で劇的勝利を収めました。
実はラグビー日本代表は、ワールドカップでの勝利から長く遠ざかっていました。これが24年ぶりの勝利となり、予想外だったこともあり世界中から大きな注目を集めました。
2019年大会の予選、日本の対戦国は?
大会は予選リーグと決勝トーナメントに分かれ、予選では各チーム4試合の総当たりで行われます。勝ち点を争い、上位2チームが決勝トーナメントへと進み合計8チームが決勝トーナメントへと進むことができます。
日本代表はプールAに入っており、アイルランド・スコットランド・ロシア・サモアと対戦することが決まっています。
ラグビーワールドカップ2019日本大会の日程
ラクビーワールドカップ2019開催まであと2ヶ月となりました。昨日、日本ラグビー協会の清宮副会長が会見し、2021年秋に新リーグを立ち上げる構想を発表したこともあり、今後日本でもますます人気を博していくことが予想されます。今回のワールドカップは、日本の東北から九州まで各都市で試合が開催されます。世界各国のラグビーファンがこの試合日程に合わせて日本にやってくることが予想されます。試合が開催される全12都市では観光需要が高まるでしょう。今回は、ラグビーワールドカップ2019の日程やそれに伴うイ...
ラグビーワールドカップの経済効果
ここまではラグビーワールドカップの概要についてみてきました。
20ヵ国が参加する今大会では、世界中から観戦者が集まることが予想され、開催地域でのインバウンド需要が高まることが期待できます。
そこで、ラグビーワールドカップの経済効果について解説していきます。
経済波及効果の予測、なんと4,372億円
公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会は、ラグビーワールドカップの経済波及効果について予測しています。大会開催における経済波及効果は4,372億円にも上ると予測されており、日本経済にも大きくプラスとなると期待されています。
4,372億円の内訳を見てみると、直接効果が1,917億円、第一次間接効果が1,565億円、第二次間接効果が890億円となっています。スタジアムでの観戦者は最大で180万人に達する可能性があります。
また、この大会をきっかけとした訪日外国人の消費支出は1,057億円にも上ると予測されています。
日本各地に広がる開催都市、地方活性化に期待
2020年の東京オリンピックは東京を中心として開催される一方、ラグビーワールドカップは日本各地に開催都市が広がります。北海道・東北・九州なども含まれる全国12ヶ所で開催されるため、地方活性化に期待が高まります。
地方でも、このイベントをフックに、展開するプロモーション次第ではかなり多くの観光客を獲得できるはずです。世界からの注目度が高いラグビーワールドカップの開催ということで、インバウンドの増加も見込まれています。どのような施設であっても、開催地区ではインバウンド対策が重要になってきます。
インバウンド対策の不足は機会の損失にもつながります。またこうしたインバウンドの来客に対しては、画一的な対応よりも、地方ごと施設ごとの実情に即したやり方を進めていく方が、結果としてサービス等を提供する側も、訪れる側(インバウンド)も満足度が高くなるはずです。
スポーツツーリズムと観光の関係/インバウンド誘致の事例・失敗例や課題は?
スポーツツーリズムとは、スポーツ観戦のための旅行、それに伴い周辺の観光地に足を運ぶことや、スポーツ選手と交流するための旅行など、スポーツに関わる旅行のすべてを意味します。 国内や海外への旅行が一般的になり、旅行の目的も多様化してきている中、現地体験を重視する「コト消費」の流行も顕著となっています。 こうした中で、スポーツツーリズムの可能性にも注目が高まっています。スポーツツーリズムの推進は、これまで以上の旅行者の誘致や地方の活性化の可能性も秘めています。 日本では、2019年は9月...
ラグビーワールドカップによるインバウンド需要の高まり
ラグビーワールドカップは地方経済の活性化に密接にリンクしています。ラグビーワールドカップによるインバウンド需要の高まりをどのように受け止めることができるのか、さらに詳しく見ていきます。
試合以外の魅力的なコンテンツとは:アクティビティやショッピング
ワールドカップ開催期間中はラグビー観戦を目的に世界中から観光客が訪れます。日本に滞在する間はラグビー関連だけでなく、アクティビティやショッピングなど観光を楽しむと考えられます。
そこで、そのような人たちを惹きつけるような魅力的な観光コンテンツを提供することが重要となります。インバウンドの滞在日数や移動ルートなどさまざまな情報を元に戦略を練ることが大切です。
多言語対応
開催スタジアムや交通機関であれば本格的な多言語対応も必要ですが、周辺の店舗・施設の場合は簡単な挨拶や道案内程度だけでも話せると多くの場面で活用できます。
ラグビーファンはヨーロッパ・アメリカ・オーストラリアに多いため、英語だけでも対応できるとお互いに困らずに済むはずです。飲食店ではメニューを多言語表示にしたり、その他のサービスにおいてもよく質問されることや接客時に使うフレーズなどを覚えておけばとっさの時に役に立ち、やはり双方にとって快適なコミュニケーションが実現するはずです。
事例:岩手県釜石市の場合
岩手県釜石市はラグビーワールドカップの開催都市の一つで、その中でも唯一ラグビーワールドカップに向けてスタジアムを新設しました。開催期間だけでなく大会終了後でも活用できる工夫がされており、大規模イベントの開催や日常的な交流に対応できる公園として開発が進められています。
ラグビーワールドカップの開催に備え、観光スポットや商業施設などに翻訳アプリケーションを備えた情報端末や電子案内板が設置されます。
ラグビーワールドカップによるインバウンド需要で地域活性化
元より世界中から注目を集めるラグビーワールドカップですが、2019年大会は史上初の日本開催ということで、ファンの日本に対する関心も高まり、インバウンド需要の拡大も期待できるでしょう。
2019年ラグビーワールドカップを地方活性化のきっかけにしていけるよう、地域の魅力を発信するプロモーションや、インバウンドにとってスムーズな滞在や体験を実現する多言語対応など、インバウンド目線で真に価値のある情報発信や環境作りが求められています。
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