ロシアからの訪日観光客が急増しており、そのインバウンド対策としてロシアの検索エンジンであるYandex(ヤンデックス)が注目を浴びています。
訪日観光客向けのマーケティングをする上で、その国でもっともよく使われる検索エンジンへのアプローチもインバウンド対策として重要です。
この記事では、ロシアの検索エンジンでNo.1シェアである「Yandex」の概要や特徴、海外諸国における大手検索エンジンについて解説します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
ロシアの検索エンジンシェアNo.1 Yandex(ヤンデックス)
下記はロシアにおける検索エンジンシェアの推移を示したもので、データによればロシアでは「Yandex(ヤンデックス)」と呼ばれる検索エンジンが最大のシェアを占めており、GoogleがYandexをわずかに下回るシェア率で続いています。
いまや、日本をはじめとする多くの国においてインターネットの検索エンジンシェアのトップはGoogleが占めており、ロシアのようにGoogle以外の検索エンジンがトップシェアを誇る国はそう多くありません。
![▲[ロシアにおける検索エンジンシェア]:statcounterより引用 ▲[ロシアにおける検索エンジンシェア]:statcounterより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3947/main_c7e5c7874af598ae3a5f852028363d02.png?auto=format)
1位 | YANDEX RU | 49.39% |
2位 | 46.95% | |
3位 | Mail.ru | 2.28% |
Yandexとは?
Yandexとはロシアでトップシェアを誇る検索エンジンであり、ポータルサイトの1つです。
国や地域を問わず検索エンジンを提供するGoogleとは異なり、Yandexはロシア国内にターゲットを絞りロシア語検索に特化することでユーザーから高い満足度を得ています。
Digital2019の調査によればロシア国内で最も利用されているwebサイトとして挙げられており、圧倒的な支持を得ていることがわかります。
また、Yandexは検索エンジン業界以外にも手広く事業の幅を広げておりオンライン決済サービス業務やタクシー業にも着手しています。
業界を問わず事業を展開する姿勢はYandexの高い知名度につながっているといえるでしょう。
![▲[Japanの検索結果]:Yandexより引用 ▲[Japanの検索結果]:Yandexより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3948/main_2019-07-26.png?auto=format)
![▲[ロシアでよく利用されるウェブサイト]:Digital 2019より引用 ▲[ロシアでよく利用されるウェブサイト]:Digital 2019より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3950/main_15ba3efed24a7d11c9bf8665980748a2.png?auto=format)
Yandexを活用して訪日ロシア人を集客するには?
ロシア人ユーザーから厚い支持を得ているYandexの活用は、訪日ロシア人へのプロモーションに効果的です。
Yandexが提供する検索エンジンにおいてもGoogleと同様にアルゴリズムによる検索結果順位決定がなされており、広告やSEOにより上位の検索結果として表示されれば、より高いプロモーション効果が期待できます。
リスティング広告
リスティング広告とはユーザーの検索ワードや閲覧履歴などからニーズを汲み取り、表示する広告を決定するというもので、Yandexにおいてもリスティング広告を掲載することが可能です。
以下の画像はYandexにおいて「旅行 日本」と検索した際の検索結果画面で、上部に掲載されている日本航空のwebサイトには”реклама”とロシア語で「広告」を意味する単語が表示されています。
![▲[「旅行 日本」の検索結果]:Yandexより引用 ▲[「旅行 日本」の検索結果]:Yandexより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/3952/main_5307b7becca35d494f87c1f0ea8d8ea6.png?auto=format)
SEO
検索エンジンでは検索ユーザーに良質なコンテンツやニーズに合致したwebサイトを提供するため、独自のアルゴリズムやロジックに基づき検索結果順位を変動させています。
SEOとは、運営するwebサイトやコンテンツが検索エンジンにおいて上位の検索結果として表示されるようにするための施策を指し、YandexにおいてもGoogle検索フォームと同様のSEOが効果的であるとされています。
Google以外の検索エンジンが強い国
検索エンジンの世界的なシェアとしてはGoogleがトップですが、ロシアのようにGoogle以外の検索エンジンが国内においてトップシェアを占めている国は他にも存在します。
以下では、Google以外の人気検索エンジンについて解説します。
中国:Baidu(百度:バイドゥ)
情報統制を目的とした厳しいネット規制が敷かれている中国では、金盾(グレートファイアウォール)と呼ばれる検閲システムが運用されておりGoogleにアクセスできません。
そのため、中国人ユーザーの多くは「百度(バイドゥ)」という検索エンジンを利用しており、2019年6月時点におけるバイドゥのシェアは72.74%となっています。
韓国:Naver(ネイバー)
韓国では、「Naver(ネイバー)」と呼ばれる検索エンジンが、Googleの次に高いシェアとなっています。2019年6月時点におけるNaverのシェア率は16.08%にのぼります。
Naverには1回の検索につき最大20件のリスティング広告が表示されるという特徴があるため、マーケティングやプロモーションのためのツールとしても大きな効果が期待できるでしょう。
韓国の検索エンジンNAVER(ネイバー)とは
NAVER(ネイバー)とは韓国最大手のインターネット検索ポータルサイトで、韓国国内ではGoogleやYahoo!を押さえて最も利用されている検索エンジンです。韓国にはNAVERユーザーの独自の情報収集文化があるため、それに適したSEO対策が必要です。インバウンド市場にうまく応用し、プロモーションに活用すれば、訪日韓国人の集客を強化することも可能です。この記事では、NAVERについて、そしてNAVERを活用した訪日韓国人の集客について取り上げます。目次NAVERとは?韓国ナンバーワンの検索エ...
Googleがトップでない国もある
WebサイトやオンラインコンテンツのプロモーションではGoogle検索フォームにおけるSEOに気を取られてしまいがちですが、Google以外の検索エンジンが高いシェアを占める国もあります。
特に訪日外国人客をメインターゲットとしたプロモーションにおいては、ターゲット層が多く利用している検索エンジンを調査することも重要です。
日本のスタンダードが世界全体のスタンダードではないことを意識し、訪日外国人向けの集客に取り組む際にはそれぞれの国におけるスタンダードを知るべきでしょう。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!