【韓国連休】9月中秋節、大阪は人気トップから転落…東南アジアへ向かう韓国人旅行者たち

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7月初旬、日本が韓国に対して輸出管理を強化してから、韓国内では日本製品の不買運動や日本旅行キャンセル、日韓交流イベントの中止などが続いています。実際には、韓国から日本に来る旅行者もいますが、韓国社会における「反日ムード」の高まりから、周囲の目を気にしてSNSに公開することはせず、お忍びで訪日旅行しているようです。

韓国国内では、日本旅行をボイコットすることが愛国的とする雰囲気が漂っていて、日本に旅行にすることは裏切り行為のような気持ちにさせられると話す人もいます。この韓国社会に蔓延する反日ムードが冷めるまでは、日本旅行を避けておこうと考えている人も多いのでしょう。

ソウル聯合ニュースの報道によれば、韓国人の中秋節連休の人気海外旅行先が、日本から東南アジアへとシフトしていると伝えています。


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韓国旅行市場、休暇は海外旅行に需要

韓国の長期休暇には、旧正月や秋夕(中秋節)、開天節(建国記念日)などの祝祭日や夏休み、クリスマス休暇、年末年始休みなどがあります。たとえ祝祭日が1日であっても、週末の土日と合わせて海外旅行する人は少なくありません。

特に韓国からの距離も近い日本は、こうした休暇期間の人気旅行先でした。学生の場合、12月下旬より1ヶ月以上の長期冬休みがあり、この時期を利用して日本旅行を楽しむ人も多くなっています。

昨年の訪日韓国人数は750万人超で、中国に次いで2番目に多くなっています。前年比でも5.6%の伸長率を記録しました。昨年の訪日韓国人増加の要因としては、就航便の増加や円安の影響、そして韓国の祝日増加などが背景とされています。

日韓悪化以前の韓国メディア・イーデイリーが今年1月に紹介した韓国大手旅行会社のハナツアーによる分析結果では、韓国人に最も人気のある冬の旅行先は大阪でした。大阪以外にも、バンコク、福岡、東京、ダナン、札幌、セブ、台北、香港、沖縄となっています。日本の複数都市のランクインが目立ちます。

9月の韓国連休「中秋節」とは?

秋夕(中秋節)とは、日本のお盆に相当する日で、祖先祭祀や墓参を始めとする行事が行われる祭日です。

韓国では、旧正月と並ぶ大きな祭事であり、旧暦8月15日の当日を含めて前後3日間が祝日になり、土日とつながって大型連休になることもあります。

今年の中秋節の連休は、9月12日から15日の4日間です。日韓関係の悪化から韓国社会に広まる日本旅行の自粛ムードの広まりもあり、海外旅行よりも国内観光や東南アジアに目を向ける人も多く、例年の読みとは違った傾向を見せているといいます。

日韓関係の悪化が、旅行先としての日本の魅力も損なう

韓国の世論調査会社リアルメーターが19日に発表した調査によると、8割以上の韓国人が「今年、日本旅行をする意向がない」と回答し、「ある」と回答した割合は1割強でした。

昨年は、750万人以上の韓国人が訪日し、国民およそ6人に1人が訪日するほどの人気ぶりから一変、日本旅行を敬遠していることが明らかとなりました。日本関係悪化により、7月以降から続く日本製品の不買や日本旅行キャンセルなどの日本ボイコットの影響で、今年の8月〜9月の日本旅行予約は、前年の6割ほど減少しています。

ホテル予約状況からみると、昨年の中秋節の連休で人気トップの旅行先であった大阪は、10位まで転落していると報じられています。

韓国の旅行業界では、今年の中秋節の連休が4日間と短期間であるため、遠方の旅行先よりも近場の旅行需要が高いと予測されていました。

日本旅行の代替旅行先として香港を考えた人も少なくないと考えられますが、デモの激化を受け、結果としてベトナムやタイなどの東南アジアを目的地に選んでいるようです。今年の中秋節の連休期間、タイ・ベトナム行き航空券予約数は249%増との数字も伝えられています。

中秋節の行き先、日本から「東南アジア」へシフト

韓国ネット通販大手の「ウィメプ」が今月7日から15日に出国する航空券の予約状況を分析した結果、行き先1位はダナン12.6%、バンコク6.5%、グアム6%、セブ5.4%となっており、その次に大阪5.3%が続きますが、全体で東南アジアが多いことが明らかになりました。

これまで人気の高かった福岡、東京、沖縄などは上位にランクインしませんでした。昨年と比較して具体的な数値で見てみると、今年の予約数は東京71%減、福岡66%減、大阪62%減となっています。

韓国人旅行者が航空券予約をするのは、一般的に2〜6ヶ月ほど前と言われています。9月の秋夕(中秋節)から2ヶ月前の7月には、日韓関係の悪化が顕著でした。こうした社会の雰囲気を受け、日本旅行を計画していた多くの人たちが、行き先を東南アジアへ変更したことも想像に難くありません。

まとめ:2か月前の航空券手配、次は冬休みの旅行者需要に注目

韓国人の中には、積極的に日本製品の不買や日本旅行拒否に賛同している人ばかりではありません。今の韓国社会の雰囲気から、周囲の目を気にして日本の商品購入や旅行を控えていたり、密かに日本に来たりしている人もいるようです。

文在寅大統領は先月8月15日、主権回復を祝う「光復節」の記念式典演説では日本非難を抑え、日本に対話を呼びかけました。反日ムードの沈静化に期待が高まっています。

徐々に回復の道をたどることも期待できますが、政府間の意見の相違は引き続き残ったまま、また今回の中秋節でも韓国からの旅行者の回復は見通しが立たなかったようです。航空券の手配時期を念頭に、冬休み期間の旅行需要の回復に向けた取り組みが重要になってくるでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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