日本時間の9月11日午前2時より、米国カリフォルニア州クパチーノ、スティーブ・ジョブズ・シアターにてApple Special Eventが開催され、iPhone 11をはじめとする新型機種が発表されました。
日本では多くの人がiPhoneを利用しているため、今回発表されたiPhone 11シリーズに機種変更を検討している人も多いのではないでしょうか。ところが世界では、iPhoneよりAndroidの方が人気となっている国や地域も多数存在します。
そこで今回は、世界のスマートフォンシェアと人気アプリについて比較をしてみました。
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iPhone 11シリーズが発表、初の3眼カメラ搭載モデルも
今回発表されたのは、iPhone XRの後継となるiPhone 11、iPhone XSとiPhone XS Maxの後継となるiPhone 11 ProとiPhone 11 Pro Maxの合計3機種です。
それぞれの価格こそ前機種より値下げされたものの性能は向上しており、CPUにはA13 Bionicを採用。4GやWi-Fiの通信規格も向上が図られています。
最大の特徴となる3眼カメラは上位機種のiPhone 11 ProとiPhone 11 Pro Maxに搭載され、従来の広角レンズと望遠レンズに加えて超広角レンズが搭載されたことでより多彩な撮影や録画が楽しめるようになりました。加えてバッテリー駆動時間も向上した新型iPhoneシリーズは、9月20日より発売が開始される予定です。
新型iPhoneの発表で気になる、世界各国のスマホシェアと人気SNSアプリ
新型iPhoneは世界中で同時発売されますが、世界には日本のようにiPhoneがAndroidより人気の国と、AndroidがiPhoneより人気の国が存在します。
また、日本ではSNSアプリとしてLINEが最も多く利用されていますが、世界で数あるコミュニケーションアプリのうち、LINEが最も利用されているのは日本、タイ、台湾の3か所のみです。
国ごとのiPhoneとAndroidの比率や人気のSNSアプリを知っておくことは、インバウンド戦略を立てる際の大きな手助けになります。ターゲット層のインターネット事情を把握し、SNS戦略を立てることで、インバウンド消費の増加に繋げられると言えるでしょう。
ここでは、中国、台湾、香港、韓国、アメリカのデータを順に解説します。
1. 中国

中国のスマートフォンのOS別シェアでは、AndroidがiPhoneの約3倍のシェアとなっています。
これはHUAWEI製のAndroidスマートフォンの人気と関係しています。HUAWEIは1万円程の安価なスマートフォンから1、0万円程のフラッグシップモデルまで広い価格帯と多様なスペックで商品を展開しており、多くのユーザーのニーズを満たすことに成功してます。
また中国では政府によりインターネットが規制されており、基本的に、Facebookなど世界で広く使われているSNSに接続することができません。そのためSNSアプリの分野では、WeChat, QQ, Weiboなど独自のSNSが発達し国民に愛用されています。
2. 台湾

台湾にはASUSやHTCなどのAndroidスマートフォンメーカーが存在しますが、多くのユーザーはiPhoneを選んでいます。
台湾の平均月収は2019年6月時点で48,286台湾元(約166,940円)と、iPhoneの一括購入こそ難しいものの月賦購入は可能なレベルに達しており、またAppleの台湾国内におけるサポートも充実しているためiPhoneが選ばれていると考えられます。
SNSアプリにおいては、台湾は日本と同じくLINEが最も利用されています。LINE Payと現地のICカードであるiPass(一卡通)を連携させてQRコードにより地下鉄に乗れるサービスを提供するなど、同じLINEでも台湾の文化に合わせた独自の発展を遂げています。
3. 香港

香港の平均所得は2019年6月時点で16,928香港ドル(約232,586円)とかなり高い方に位置するため、香港ではiPhoneがAndroidより人気を得ています。
香港は中国と異なりインターネットの規制がないため、FacebookやWhatsAppといった世界中で利用されているSNSアプリが多く利用されています。
また、ドイツ製SNSのTelegramは通信内容を暗号化できるため、中国政府による情報の抜き取りを懸念するユーザーに支持されています。
4. 韓国

韓国は高所得にもかかわらず、AndroidがiPhoneの2倍近いシェアを持っています。これは韓国を代表する企業ともいえるSAMSUNGのGalaxyシリーズに対する、韓国ユーザーの強い支持によるものです。
多くの韓国人は、Galaxyシリーズのスマートフォンか、同じく韓国を代表する情報通信メーカーのLGのスマートフォンを選んでいます。
また、スマホアプリやインターネットサービスの領域でも、韓国独自の市場が形成されています。韓国発のSNSKakaoTalkが広く支持されているほか、同じくKakaoTalkが運営するポータルサイトDaumも人気です。
5. アメリカ

アメリカはAndroidのGoogleとiPhoneのAppleどちらの本拠地でもありますが、全体的に見るとiPhoneの方が多く利用されているようです。
WhatsAppやFacebookなどもアメリカに本社を持っており、TextNowはアプリ内で電話番号を持ちVoIPを利用してSMSや通話が行えるアプリとなっています。
日本のスマホシェアと人気SNSアプリから見る、日本と世界の違い

日本ではiOSのシェアが77.86%、Androidのシェアが21.79%とiPhoneが非常に大きなシェアを占めており、世界で最もiPhoneシェアの高い国の一つでもあります。
また、スマートフォンの使用率は64%と先進国の中では突出して低い数値が出ており、ガラケー利用者がいまだ多く存在することを物語っています。
アプリを見てみると最も人気のあるSNSはLINEですが、携帯大手3社が合同で提供しているプラスメッセージが人気上位に入っていることも特徴です。
世界で人気のWhatsAppやTelegramなどは日本ではほとんど利用されておらず、日本のスマートフォンを取り巻く環境は世界と比較すると特殊なものであることが分かります。この違いを認識することで、インバウンド対策をする際にもより海外を意識したサービス展開などが行えるようになると言えるでしょう。
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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