世界都市とは政治や経済、文化的な中枢機能を有し、国際的な重要性や影響力を持つ都市の総称でグローバル都市とも呼ばれています。
「グローバル都市調査」や「世界の都市総合力ランキング」では世界の主要都市について継続的な調査を行っており、世界都市の魅力を総合的に判断してランキング化しています。
この記事では、上に挙げた2つのランキングの概要や評価基準、世界都市ランキングにおける東京の順位、東京という都市が持つ魅力や今後の課題について解説します。
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世界都市とは
世界都市とは国際都市(world city)とも言われ、主に経済・政治・文化などさまざまな点において世界的中枢となっている都市を指します。
英語圏においても同様の意味を持つ言葉としてglobal cityがあり、世界都市は海外においても認知されている概念であるといえます。
世界都市は一部の都市に行政府、さらに国際機関も含めて政府関連業務を行なう多数の機関が集まってるだけでなく、経済活動の国家的中枢の役割を担っているため、基盤施設として大きな港湾や道路や鉄道網、国際空港が立地されていることが必要不可欠です。
そのような背景から世界都市と言われる都市は、伝統的にその国家の主要な銀行業務や金融の中心となっている場合がほとんどです。
そのほかにも医療、科学技術に関する代表的な大学や研究機関と豊富な人材を有していることも必要です。
さらに情報の収集・伝達の場として、マスコミのネットワークの指令機能であるへッドクオーターを持つことなども要件として挙げられます。
世界都市ランキング
世界都市については国内外のさまざまな企業によって調査されており、代表的なものとしては、アメリカの経営コンサルティング会社A.T.カーニーが実施する「グローバル都市調査」や森記念財団都市戦略研究所が実施する「世界の都市総合力ランキング」などがあります。
両者とも年に1回の頻度で更新されており、これらの調査結果からは世界都市についてのランキングや評価を知ることができます。
「世界の都市ランキング2018」まとめ |
一般財団法人森記念財団都市戦略研究所は、世界の都市総合ランキング2018年度版を発表しました。ランキングにおいて、トップのロンドンに次いで2位はニューヨーク、東京は3位にランクインしました。今後、東京が順位をあげるにはどのような課題を改善すべきなのか、影響力の高いトップ都市であるロンドンなどのデータと比較しながら解説します。 目次「世界の都市総合力ランキング」東京は第3位「グローバル都市調査」東京は第4位世界の都市別「域内総生産」ランキングデータをおさえてインバウンド対策に活用を「世界の都...
コンサルティング会社A.T.カーニー(A.T.Kearney):「グローバル都市調査」
世界的に有名なコンサルティング会社であるA.T.カーニーが実施する「グローバル都市調査」では直近において競争力が高いと判断されている世界都市、およびその背景にある要因や情勢についてまとめています。
グローバル都市調査ではビジネス活動、人的資源、情報交換、文化的経験、政治的関与の5つの観点と27の評価基準をもとにランキングが作成されます。
森記念財団都市戦略研究所:「世界の都市総合力ランキング」
森記念財団都市戦略研究所が実施する「世界の都市総合力ランキング」では世界都市について経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野から総合力を決定した上でランキングを作成しています。
評価基準となるデータ収集については常に改良を目指してアップデートされており、2018年度版では働き方の多様性や環境問題に対する意識や姿勢などの指標が新たに追加されました。
東京の都市としての魅力、課題は?
東京が例年高順位を記録している背景には東京ならではの魅力があるといえるでしょう。
一方でさらなる順位向上のためにはいくつもの課題が残されていることも事実です。
以下では、東京の都市としての魅力や今後の課題について解説します。
東京の魅力とは?
東京が世界都市として高い評価を得ている要因には文化的な豊かさや、交通やインフラ、アクセスの良さがあります。
文化的な魅力という点では美術館や博物館、コンサートホールといった文化的施設の豊富さや海外からの訪日客増加にともなう文化的交流の増加が評価されており、交通・アクセスの点においては国際線の新規就航増加や発達した交通網による通勤・通学の利便性が評価されています。
東京の課題は
東京が現在抱えている課題の中でも特に大きな問題であるとされているのが社会の自由度、公平さ、平等さの指標が低いことです。
これらの背景には女性の社会進出が遅れている点や、ジェンダーについての理解が浸透していない点などが関係していると考えられており、行政レベルにおける法整備や国民レベルにおける意識の改革などが期待されています。
また、経済発展やイノベーションについても高い水準ではあるものの、他国に比べて伸び悩んでおり今後のさらなる発展が望まれている分野です。
東京オリンピック2020に向けて東京をさらに魅力的な都市に
日本はさまざまな魅力を有する世界都市の1つであり、毎年海外からも多くの観光客が訪れています。
また、2020年には東京オリンピックも控えており、さらなる訪日外国人客の増加やそれに伴うインバウンド市場の拡大が期待されています。
今後の日本はさらに世界都市としての競争力を高め、国際的な存在感を強めていく必要があるといえるでしょう。
世界の外国人観光客数・観光収入ランキング
国連世界観光機関(UNWTO)が発表した世界各国・地域への外国人訪問者数ランキングによると、1位フランス、2位スペイン、3位アメリカでした。10位以内にはヨーロッパの国々が多くランクインしており、その要因としては、国同士の近さや交通手段・手続き面での行きやすさなどが考えられます。日本は観光客数が世界で12位だったのものの、観光収入では10位にランクインしています。政府としてもインバウンド対策に力を入れており、今後さらに上位にランクインすることが期待されます。この記事では、最新の観光客数と観...
世界のインバウンド伸び率ランキング 沖縄・京都・大阪がTOP3を独占 |
9月にMastercard 調査「2018 年度世界渡航先ランキング」が発表されました。パリやロンドンなど、世界的に名だたる観光都市の中で、日本はどれだけ善戦したのでしょうか。はたして日本は世界でどのくらいの順位につけているのか紐解いてみましょう。インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?訪日ラボがまとめた「インバウンドデータレポート」を資料で詳しくみてみる「調査・リサーチ」を資料で詳しくみてみる「インバウンドデータ」を資料で詳しくみてみる目次...
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
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