おかげ参りとは?江戸時代の伊勢神宮への集団参詣・意外にも訪日外国人に不人気な理由とは?伊勢市のインバウンド状況も紹介

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三重県伊勢市にある伊勢神宮は日本人の間で屈指の人気を誇る観光地であり、お伊勢参りを目的に旅行を組む人もいるほどです。その人気ぶりは近代に始まったものではなく、江戸時代にも大衆が伊勢神宮を参拝のために訪れる「おかげ参り」と呼ばれる社会現象もありました。

先週には「大嘗祭」のための儀式が皇居で執り行われており、日本人ならば知らない人のいない伊勢神宮ですが、実は訪日外国人からの人気度はそれほど高くないというデータも出ています。

この記事では、伊勢神宮とおかげ参りの概要、訪日外国人伊勢神宮があまり好まれていない理由、伊勢市インバウンド状況について解説します。

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GWは改元に伴い伊勢神宮の参拝客が2倍に

三重県伊勢市にある伊勢神宮は、毎年ゴールデンウィークには多くの参拝客が訪れる観光スポットですが、2019年のゴールデンウィークは改元の影響もあり、伊勢神宮を訪れた参拝客の数が例年の約2倍に増加しました。

改元による参拝客増加の背景には、2019年4月には退位前の天皇皇后両陛下が参拝されていたことや、平成と令和の元号をまたぐ御朱印集めが人気を博したことなどの要因があります。 

伊勢神宮とは

伊勢神宮は三重県伊勢市にある神宮で内宮、外宮を中心とする別宮、別社、末社、所管社を含む125の宮社から成り立っており、内宮では天照大御神を祀っています。

古くより皇室とつながりの深い神社としても知られており、神道の考え方によれば伊勢神宮最も格式の高い神社であるとされています。

伊勢神宮は古来より特別な存在とされており、天皇以外のお供えを禁止する私幣禁断の令が敷かれていました。参拝は商工や農業に携わる一般市民にも認められており、江戸時代には「お伊勢参り」が流行するなど、永きにわたって日本人に親しまれてきた神宮です。 

伊勢神宮の「おかげ参り」とは?

江戸時代に伊勢神宮を参拝する「お伊勢参り」が流行したのは先述の通りですが、1650年、1705年、1771年、1830年の年には民衆による伊勢神宮への参拝が多くなりました。約60年周期で起こってる特徴があり、この現象は「おかげ参り」と呼ばれます。

これらの年に集中して多くの人々が参拝に押し寄せた要因は不明ですが、一説によれば「皇大神宮のお札が降った」「神符が降った」などの噂が広まり、参拝客が群衆化したと考えられています。

おかげ参りは当時社会現象化しており、奉公人が主人の許可を得ず参拝に出てしまったり、妻が夫に断りを入れず参拝に出てしまったりすることも少なくなかったそうです。大金を持たなくても、信心の旅ということで沿道の施しを受けることができたと言われています。

伊勢神宮の人気ぶりにおかげ参りの流行もあいまって伊勢神宮に対する庶民の進行はさらに高まり、老若男女貧富の別なく「一生に一度は伊勢参り」という慣習が定着しました。

伊勢神宮に日頃より親しみを持ち、機会があった時にはお伊勢さんへと参拝に行く風潮は現代でも脈々と引き継がれています。 

20年に一度の「式年遷宮」とは?

式年遷宮とは神社において定期的な周期で社殿を更新し、新たな社殿に御神体を移すことです。伊勢神宮では20年に一度、式年遷宮の年が設けられており2013年には62回目の式年遷宮が行われました。

式年遷宮の歴史は古く、685年に天武天皇が制定し690年に持統天皇の治世化において初めて行われて以来、1,300年以上にわたり同様の形式を保って行われてきました。 

伊勢神宮は意外にも訪日外国人に不人気?

下記は、人気の旅行先について旅行好きの日本人に尋ねたアンケートの結果と訪日外国人に尋ねたアンケートの結果です。

  • トリップアドバイザー「旅好きが選ぶ 神社仏閣 ランキング 2018」

1位 伊勢神宮
2位 高野山
3位 永観堂禅林寺
4位 厳島神社
5位 出雲大社
  • トリップアドバイザー「外国人に人気の日本の観光スポット 2018」より神社仏閣のみ抽出(かっこ内はオリジナルの順位) 

1位 伏見稲荷大社(1位)
2位 厳島神社(3位)
3位 東大寺(4位)
4位 高野山(7位)
5位 金閣寺(8位)

上記のデータからは日本人における旅行先の評価と訪日外国人における旅行先の評価には乖離があり、必ずしも日本人に人気の旅行先が訪日外国人から人気を得ているわけではないことがわかります。

日本人向け、訪日外国人向けのアンケートで共通してランクインしているのは高野山のみで、伊勢神宮については日本人からの人気は高いものの訪日外国人からはそれほど高い評価を受けていません。 

なぜ訪日外国人に人気がない?

日本人向けのアンケートと訪日外国人向けのアンケートにおいて、結果にこれほどの乖離が生まれる要因として、訪日外国人が観光地に求める要素として立地の問題が大きいことが考えられます。

日本人から高い評価を受けているにも関わらず、訪日外国人からは人気の低い観光スポットの伊勢神宮などは、京都や大阪など観光スポットが密集しているゴールデンルートから外れており、訪日外国人が観光ついでに訪れるには立地的な難点があります。

また、一定の知名度を得ている観光地であれば多少ゴールデンルートを外れていても観光を目的とした訪日外国人は訪れる可能性は高いという場合もあります。日本人における知名度と外国人における知名度が比例しないということも示しているでしょう。 

知名度低くも、訪れた人の満足度は高い

データ上では訪日外国人からそれほど高い興味を示されていない伊勢神宮ですが、実際に訪れた訪日外国人からは高い評価を得ています。

トリップアドバイザーに投稿された英語口コミを分析すると全188件のうち8割以上の155件が「とても良い」または「良い」の評価をつけられており、訪れた外国人の満足度は高いということがわかります。

つまり、伊勢神宮をはじめとする観光地が抱える課題としては来訪前の知名度や訪日外国人に対するプロモーションにあり、施設そのものや観光地としての魅力には十分長けているといえるでしょう。 

この続きから読める内容

  • 伊勢市のインバウンド状況を概説:最も多いのは香港人
  • 伊勢エリアにインバウンドを誘客/Travelko、伊勢市観光協会の多言語サイトにホテル検索・比較システムを提供
  • 日本人に人気の場所が訪日外国人にも人気だとは限らない
  • 運頼みではないインバウンド人気「木曽中山道」は何をして訪日欧米観光客の注目を集めたか
  • なぜ牛久に外国人?世界最大の大仏だけじゃない茨城県のインバウンド市場におけるポテンシャルを探る
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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