東京2020のメダルはどんなデザイン?オリンピックとパラリンピックのテーマは?史上初の「リサイクルメダル」を解説

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新型コロナウイルスパンデミックを受け、東京オリンピック五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。

2020年の東京オリンピックが開幕されるまであと一年という日に、メダルおよびメダルケースのデザインが発表されました。

五輪史上初」と言われて話題になっている東京五輪のメダルですが、いったい何が史上初なのでしょうか?そのヒントは、近年注目され始めたサステナブルというコンセプトにありました。

東京五輪2020年のオリンピック・パラリンピックのメダルに込められた思いやデザインについてご紹介します。

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東京2020オリンピックメダル

東京五輪の開幕までちょうど一年の2019年7月24日、東京2020組織委員会(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会|The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games|TOCOG)は東京2020オリンピックメダル、メダルリボンおよびメダルケースのデザインを発表しました。

国際オリンピック委員会IOC|International Olympic Committee)の規定により、メダル表面のデザインは1896年の第1回近代五輪が開催されたパナシナイコ競技場に立つギリシャ神話の勝利の女神「ニケ」を含む必要があります。

五輪の開催国がデザインを決められるようになっているのはメダルの裏面です。

コンセプト

東京2020オリンピックメダルのデザインは、多様性を示す様々な輝きをもたらすデザインとなっています。

勝利を手にするアスリートは華々しく見えますが、勝利を手にするまでには日々の苦しいトレーニングがあります。そんな見えない部分に注目し原石を磨くようなイメージで光と輝きをテーマとするメダルデザインは、アスリートやその周りで支えている人たちのエネルギーを象徴しています。

スポーツに打ち込み、頑張っている人たちが称えられる世界になることを祈るとともに、世界中の人々が手をつないでいる様子もイメージしています。

メダルデザイン

東京2020入賞メダルデザインコンペティションで公募されたデザインの中から「光と輝き」をテーマにした川西純市氏の案が選ばれました。

アスリートやサポーターの輝くエネルギーを取り込み、それをさらに大きな光にするようなイメージの立体的な渦状が印象的です。


東京2020パラリンピックメダル

東京2020組織委員会(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会|The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games|TOCOG)が東京2020パラリンピックメダル、メダルリボンおよびメダルケースのデザインを2019年8月25日に発表しました。

国際パラリンピック委員会の規定に基づき、おもて面には「TOKYO 2020」の文字が点字で表記されています。

メダル側面には大会史上初めての仕様となるくぼみ加工が施され、触れば金・銀・銅の違いが分かるようになっています。円型のくぼみは、金メダルには1つ、銀メダルには2つ、銅メダルには3つです。

コンセプト

東京2020パラリンピックメダルは、「扇」をモチーフにしたデザインです。人種や国境を越えて人々を一つに束ねるアスリートたちを扇の「要」にたとえ、その要を中心として人々に熱気を与え、また世界に新しい風を吹き込むという願いが込められています。

裏面の扇の部分には日本に生きる自然、岩・花・木・葉・水が描かれ、それぞれが立体的で異なる加工が施されています。見るだけでなく、触れた時の質感の違いも楽しめるメダルです。

メダルデザイン

東京2020オリンピックメダルと同じく「東京2020大会入賞メダルデザインコンペティション」で公募され、千葉県出身の松本早紀子氏の案が選ばれました。


サステナブルなメダル

オリンピック・パラリンピック競技大会は、世界最大規模のスポーツイベントです。その影響は開催国だけでなく、世界の環境や経済・社会にも大きな影響を与えるため、持続可能性(サステナブル)に配慮した運営が求められます。

東京2020大会は「Be better, together /より良い未来へ、ともに進もう。」の持続可能性コンセプトを掲げ、サステナブルな社会の実現へ向けて国内外に課題解決のモデルを示します。東京2020大会のメダルはそのコンセプトの元、五輪史上初のリサイクルメダルとして誕生しました。

都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト

東京2020大会でアスリートに贈られるメダルは、「都市鉱山」と銘打った使用済み携帯電話等の小型家電等から金属を集めて作成されます。

全国各地に広がったプロジェクトは、最終的には国内の全市区町村数1,741のうち9割以上にあたる1,621自治体の市区町村が参加し、2017年4月1日~2019年3月31日の2年間で約78,985トンの小型家電と621万台の使用済み携帯を回収しました。

回収された携帯電話やパソコンなどの小型家電は、小型家電リサイクル法の認定事業者によって分解・選別等の処理が行われ、精錬事業者によって金・銀・銅が抽出されました。

最終的な確保金属量は金が約32kg、銀が約3,500kg、銅が約2,200kgで、東京2020大会に必要な計約5000個の金・銀・銅メダルに使用する金属を100%回収することができました。

メダルの原材料の一部にリサイクルされた金属が含まれた例は過去にもありますが、国民に広く呼びかけて回収した小型家電で完成させたリサイクルメダルは五輪史上初めてのことです。

東京2020組織委員会はこのプロジェクトを通して、小型家電の回収の定着や環境に優しい持続可能な社会が広がることを目指しています。

多くの人の手で作られるメダル

上記のメダルプロジェクト以外にも、メダルの作成にはとても多くの人が関わっています。またメダル本体だけでなく、メダルケース、メダルリボンにも様々なこだわりが見られます。

メダルを首からかけるためのリボンには東京2020大会を象徴する藍と紅を使用し、日本らしい組市松紋のデザインはおめでたい雰囲気に加え多様性と調和を表しています。裏側には金メダルには1つ、銀メダルには2つ、銅メダルには3つのシリコンプリントを施し、手で触ると順位がわかるようになっています。

メダルケースは、国産のタモ材を使用した藍色のケースです。日本の高度な木工技術と職人の手で一つずつ丁寧に仕上げられたケースはどれ一つとして同じ木目は無く、オリンピック・パラリンピックの多様性を象徴しています。

円形のフタと本体には磁石が内蔵されており、繋がった輪のように開きます。メダルを入れたままディスプレイすることも可能です。

1位から8位までの入賞者には表彰状が授与されますが、その紙には岐阜県産の美濃手すき和紙が使用されます。細部まで日本らしさにこだわっていることがわかります。

東京2020オリンピックのメダルは「家電」をリサイクル! 職人の手仕事が光る「製造工程」動画が素晴らしいよ…

東京2020オリンピックメダルのデザインがついに決定し、2019年7月24日に発表されました! メダルのテーマは、光や輝き。アスリートの日々の努力を表現するべく、原石を …

開会が刻一刻と迫る東京2020大会

東京2020オリンピック・パラリンピックの開会まで1年を切り、訪日外国人観光客の数は右肩上がりに増加しています。

企業や行政によるさらなる受け入れ体制の整備が望まれますが、訪日外国人観光客が感じる「訪日旅行で最も困ったこと」には常に「無料公衆無線LAN環境」が上位に挙げられます。

訪日外国人が日本でスマホを使用するには、日本の回線に対応するSIMカードを購入するかポケットWi-Fiをレンタルする必要があります。しかし通信手段にあまりお金をかけたくないという人も多く、訪日外国人観光客の満足度を高めるためには無料Wi-Fiの整備が急務と言えるでしょう。

また、言語の壁もあります。JR九州は、2019年4月1日よりAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク) W」を新幹線及び観光列車に導入しました。世界74言語(2018年12月時点)に対応している同製品により、JR九州訪日外国人観光客の顧客満足度を高めていきます。

着々と準備の進むオリンピック

東京2020オリンピック・パラリンピックの開催まで1年を切りました。国民に広く呼びかけたプロジェクトにより回収された廃棄物から生まれた五輪史上初のリサイクルメダル、こだわりのメダルリボン、職人の技が光るメダルケースなど、多くの人が力を合わせて東京2020大会に向けて準備を進めています。

その反面、無料Wi-Fiの整備や多言語対応など、訪日外国人観光客受け入れ体制にはまだまだ課題が残されています。東京2020大会をきっかけに、サステナブルな社会と多くの訪日外国人観光客の受け入れができる社会の実現を目指しましょう。


【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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