【海外の反応】東京五輪なのに”北海道”でマラソン?「オリンピック自体もう北海道でもいい」

公開日:2019年11月21日

※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。

今月1日の国際オリンピック委員会(IOC)での議論により、東京五輪マラソン及び競歩が札幌開催に決定し、前例ない会場移行に多くの戸惑いが広がっています。

以前より大会開催時期の猛暑対策については様々な問題点が指摘されてきました。特に、炎天下で長時間競技する上記2種目への対策には注目が集まっていました。

東京都知事の小池氏は「あえて申し上げるならば、合意なき決定」と述べ、同意ではないが最終決定権限を有するIOCの決定を妨げることはしないと、東京都としての決断を発表しています。東京五輪開催まで残り9か月を切ってからの会場変更とあり、関係各所の素早い対応と準備が求められるでしょう。

海外からの反応について調査しました。

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東京五輪、マラソンは北海道で

東京五輪マラソンの開催地が札幌に決まったことを受け、大会組織委員会は大通公園を発着点とする札幌市中心部を巡る周回コース案を軸に検討していることが明らかになりました。17日には、札幌市内の大通公園を発着地に、市中心部を2周するコース案もまとまり、市、北海道ともに受け入れる見通しであることが報じられています。

当初は、毎年8月に開催されている北海道マラソンをベースにコース案が検討されていました。北海道マラソンは、約2万人の選手が参加する日本唯一の夏開催フルマラソン大会として知られています。しかしこのコースのうち、新川通(往復13km)は木陰になるような高い街路樹や目標となるもの建物が少なく、暑さ対策に課題があるコースです。また、景色変化が乏しく直線コースであり、選手たちの精神力が問われる難所であるという理由からコースから外されるだろうことが伝えられていました。

大会関係者によれば、周回コースは観戦がしやすくなるうえに、範囲が狭いため沿道警備の効率化や、ボランティアや計測機器の設置などの経費を抑えられるメリットもあるとしています。実際に、2012年ロンドン大会と前回の2016年リオデジャネイロ大会でも周回コースが採用されていました。

組織員会側は、12月上旬の国際オリンピック委員会(IOC)の理事会までにコースまで固めたい意向で、国際競技団体や地元自治体との調整を進めているようです。

五輪の開催にはこんなに予算が

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組織委員会の予算では、3,200億円が国内スポンサー収入でおよそ半分を占めており、国際オリンピック委員会(IOC)からの収入は850億円となっています。

過去の五輪大会運営費を見てみると、前回の2016年リオデジャネイロ大会は108億ドル(約1兆1,733億円)、2012年ロンドン大会は104億ドル(約1兆1,300億円)が投入されています。

ちなみに、今回の大会組織委員会が決定したマラソン・競歩の札幌開催に伴う大会運営費は、原則として北海道の負担はなく、組織委と国際オリンピック委員会(IOC)が経費負担することで合意しています。北海道側は、行政経費(道路補修など)にとどまる方針を明言しています。

五輪開催によってもたらされる経済波及効果は、およそ32兆円とされています。大会開催に向けたインフラや施設の整備費用と労力が、大会後に負のレガシーと呼ばれる存在にならないように、長期的な視野をもった予算配分が重要になるでしょう。

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海外の反応は?

海外メディアの記事をみてみると、この東京五輪マラソン開催地が札幌に変更になった経緯や、日本の気候や北海道の位置などについて触れて報道しています。

たとえばニューヨークを拠点とするメディアQUARTZは、北海道の位置を東京から800km北にある涼しい気候エリアであることや日本の7月と8月の高温多湿情報、ウィンタースポーツで有名な場所として紹介しながら報道しています。

また、欧米ニュースを扱うThe Guardianでは、東京は「苦渋の決断を受け入れた」と題して国際オリンピック委員会(IOC)での議論と決定までの過程を紹介しています。世界的にみても異例の事態だということがわかるでしょう。

Twitterでは?

一方、海外の人々の反応をみてみると、北海道開催の変更に対する意見はほとんど見当たりませんでした。日本に住む外国人の友人などに、日本の英語ニュースをリツイートするようなコメントが数多く見受けられました。

日本在住の外国人によるツイートでは、北海道開催にがっかりしたり、五輪の全ての競技を北海道に移しても良いとの声まで様々な意見が見られました。

「東京で誰でも見られる五輪競技はマラソンだけだったから、残念」

観戦チケットがなくても見られるマラソンを楽しみにしていたようです。また東京での開催であれば、五輪マラソンのゴールが国立競技場となりますが、その機会が失われたことについて嘆いています。

「北海道がオリンピックのチャンスを盗ったなんて馬鹿げたこと言ってる人がいる。そんなわけないのに」

五輪マラソンの北海道開催が決定したことに対する、ネガティブな意見を耳にする人もいるようです。

「オリンピック全体を北海道で開催してください」

マラソンだけでなく、そのほかの競技も北海道で開催してほしいとの発言です。北海道へのあこがれやポジティブな評価がうかがえます。

まとめ

東京五輪の開催まで残り9か月を切ったタイミングで、マラソン及び競歩の開催に向けた準備を、東京から北海道に引き継ぐことが決まりました。

異例の会場変更に不安の声もあがっていますが、北海道側は東京都の判断について「議論の長期化を避け、大会の成功を最優先とされたもの」と受け止めているとしています。東京都側に人的支援を要請する考えを示し、組織委員会や東京都と連携しながら万全の対応をしていくそうです。

事前の準備期間を少しでも確保したいと、選手からも早期決定の要望が出ているようです。開催地の変更が決定した以上は、来年の東京五輪マラソンに出場する選手のためにも、1日でも早いコースを決定が求められるでしょう。11月20日時点では北海道マラソンをベースにして、市の中心部を2周する周回コースが示されています。また選手の表彰式を東京で行うのか北海道で行うのかにも注目が集まります。

予期せぬ展開で、世界から来る観戦客の目線が北海道にも注がれることになりました。この機会をどのように活かすのか、東京・北海道だけでなく、周辺地域のインバウンド誘客の取り組みにも期待が高まります。

<参照>

https://www.city.sapporo.jp/city/mayor/tokyo2020.html

https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/201911180000286.html


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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