【32兆円】すごすぎる経済効果の東京オリンピック/開催で起こる変化・メリット・課題とは?

【32兆円】すごすぎる経済効果の東京オリンピック/開催で起こる変化・メリット・課題とは?

2020年の東京オリンピックは、いよいよ開幕まで500日を切りました。それにともない、16日、大会組織委員が競技日程の詳細を発表したり、18日には、チケット抽選を申し込むためのサイトがプレオープンするなど、開催が近いことを思わせるニュースも増えてきました。

世界中から人が集まり注目をあびるだけあり、その経済効果にはすさまじいものがあります。この記事では、東京オリンピックがもたらすであろう日本経済への効果や、我々の生活にもたらす影響、インバウンド市場へのインパクトを解説していきます。


東京オリンピック開催で予想される経済効果は30兆円規模

まずは東京オリンピック開催による経済効果について解説していきます。オリンピックによる経済効果は直接的効果と付随効果の2つに分けて考えることができます。

東京五輪開催で期待される経済効果は30兆円超え

2017年に東京都がオリンピックによる経済効果の試算を公表しています。その試算によれば、東京オリンピック招致が決まった2013年から大会が終了した10年後の2030年までの18年間で、経済効果は約32兆円とのことです。

その32兆円の内訳は13年から20年までの8年間で21兆円、21年から30年までの10年間で11兆円で、大会終了後も経済効果があると見込まれています。32兆円のうち6割が東京都への経済効果、残りがそのほかの地域と考えられ、経済効果は日本全国へ広がるとみられています。

オリンピックによる付随効果は直接効果の10倍以上!?

前述の都の試算は競技会場の整備など大会開催のための直接的投資と訪日観光客の増加などの付随的効果の二つに分けられて計算されています。

その二つの経済効果を比べてみると、付随的効果の方が圧倒的に大きな経済効果を持つことが予想されています。

直接効果は2兆円程度に止まると見られていますが、インフラ整備・インバウンド対応などによる付随的効果は28兆円に上ると見られています。付随的効果によるインバウンド市場への経済効果も大きなものになると考えられており、オリンピックはインバウンド事業者にとっても事業拡大の大きなチャンスといえます。

地方創生のとっかかりにもなる?東京オリンピックで考えられるメリット

約32兆円という経済効果が想定されている東京オリンピックですが、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは東京オリンピックによって私たちの生活に起こるであろう変化について解説していきます。

高まるオリンピックムードにより消費活動が活発になる

まず考えられるのが、オリンピックを見据えた消費活動の活発化です。

森記念財団都市戦略研究所が2014年に発表したレポートによればオリンピックによって個人消費が活発化することが指摘されています。例えば、オリンピック中継をより美しく大きなテレビで見たいとのニーズが上昇し、テレビ購入の増加が想定されています。オリンピックがもたらす高揚感や期待感によって消費者の消費行動が促進されることで、日本国内における内需が上昇する可能性があります。

地方の民泊利用者が増加

続いて外国人観光客の東京以外での民泊利用です。増加する訪日観光客ですが、オリンピック開催によってその増加には拍車がかかると考えられます。そこで問題となるのが宿泊施設不足です。

特に東京や大阪などの都市圏で宿泊施設不足が発生する可能性が高く、それに伴って大都市圏以外での民泊需要が増加すると考えられています。外国人が地方で民泊を利用することは同時に地方の魅力を発信する好機です。疲弊する地方経済の起爆剤ともなりうる動きが、オリンピックの開催を機に加速するのではないかと言われています。

雇用ニーズが高まる

雇用ニーズが高まることもオリンピックによる大きな変化でしょう。

とりわけ競技会場などの施設建設を担う建設業や、外国人対応にあたるサービス産業において、雇用ニーズの上昇が顕著です。リクルートワークス研究所のレポートによれば、建設業で33.5万人、サービス業では16.8万人ほどの雇用が発生すると想定されています。

雇用全体では80万人ほどの雇用ニーズが高まると言われ、人口減少に伴う労働力不足に悩む日本にとっては人材確保も大きな課題になるのも事実です。

いいことばかりではない?オリンピック開催を前に日本が直面する問題点

これまでオリンピックによる経済効果やもたらされる社会の変化について解説してきました。そのどれもがポジティブな事柄でしたが、一方で実際にはオリンピック開催による負の側面も存在します。ここではオリンピック開催によるデメリットを解説していきます。

開催後の景気の落ち込みを懸念する声も

オリンピック開催前までは特需と言われるほど経済が上向きになりますが、大会終了後、その反動で経済が落ち込む可能性が度々指摘されています。

事実、日本経済は前回の東京オリンピック後に落ち込みを見せています。内閣府が公表した「平成29年度年次経済財政報告」によると、実質経済成長率は1964年が11.2%なのに対し、翌65年は5.7%となっています。1965年は56年からの10年からでもっとも成長率が低下した年であり、オリンピック開催によるものと見られています。

先述の32兆円の経済効果も実際には景気の落ち込みを計算に入れていない試算のため、実際の経済効果がどのくらいのものになるのか、本当にオリンピックが景気を押し上げるのかはまだ不透明です。

マナーの問題・治安の悪化

世界中から多くの人々が集まるオリンピックですが、それは同時に日本や東京に多くの文化が混在することに他なりません。

それによって文化的な軋轢や衝突が生まれうることも事実です。マナーの問題や治安の悪化を懸念する日本人は多く、日本法規情報によれば、東京オリンピックのデメリットと感じるものとして「治安が悪くなる」が最多で31%「外国人との文化の差による問題」は12%という数字が出ています。

外国人材の受け入れを積極的に進める日本ですが、日本の中でいかに多文化共生を根付かせていくのかということは、オリンピックを契機に改めて考えるべきテーマと言えそうです。

まとめ:東京オリンピック開催にあやかり持続的な観光地を目指す

東京オリンピック開催にあたり、30兆円規模での経済効果が想定されています。中でも注目すべきなのはその経済効果のほとんどが訪日外国人対応やインフラ整備などによって得られる経済効果=付随的効果である点です。

すなわちオリンピックは観光業を成長戦略として位置付ける日本にとって千載一遇のチャンスです。なぜなら日本にとって東京オリンピック開催は多くの訪日外国人へ日本をアピールする機会に他ならないからです。

しかし、その中でもマナーの問題や治安の問題など日本国民が抱える不安感や恐怖感は確かに存在します。これらの課題を乗り越えながら旅行者が気持ちよく訪日旅行を楽しめる環境を整備することは困難が伴います。

だからこそ世界の中で訪日旅行が一過性のブームとして終わらず、持続性のある日本独自のコンテンツにしていくには地道な準備が欠かせません。まずは開催まで500日を切った東京オリンピックに向けて外国人対応を進めていくことが観光立国・日本への確かな一歩になるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!