日本のエコツーリズムで欧米豪市場へPR|事例3つとインバウンド誘致の課題

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日本のインバウンド市場の課題として、欧米豪市場へのアプローチの弱さが目立ったいます。

現在のインバウンド誘客ではアジア圏が圧倒的に多い反面、一人当たりの消費金額が伸び悩みを見せています。

長期滞在の傾向にあり、一人当たりの消費金額が大きい欧米豪市場へのアプローチは、今後のインバウンド業界の大きなターゲットとなるでしょう。

この記事では、日本のエコツーリズムが欧米豪市場へどのような可能性があるのかを解説します。

今回は、欧米豪からのインバウンド誘客の鍵となるエコツーリズムへの取り組み方について見ていきましょう。

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日本の観光コンテンツの課題

欧米豪からのインバウンド客は一人あたりの観光消費額が高く長期滞在が主流のため、今後重要なターゲット市場とされますが、現在のインバウンド誘客ではアジア圏が圧倒的に多い状況です。

米国・英国市場は、全旅行者数と支出総額からなるマーケットサイズをふまえると、インバウンドの潜在市場として有望と言われています。

豪州市場も訪日旅行における旅行者数・支出額ともに高いシェアを誇っており、今後の重点市場と言えるでしょう。フランス市場は、昨年実施された日仏交流文化イベント「ジャポニスム2018」の効果もあり、日本文化や訪日旅行に対する関心の拡大が顕著です。

日本が欧米豪からインバウンドの富裕層を誘致する上での強みとしては、日本独自の食や歴史・文化体験と言えます。欧米人の間では、日本は食事のおいしい国として定評があり、特に食へのこだわりが強い傾向にある富裕層のニーズを満たすことが重要でしょう。

歴史や文化体験に対するホンモノ志向が高いため、日本独自の質の高い体験は需要があると言えます。一方で、長期リゾート型観光を推進し欧米客の誘致に成功しているタイと比較すると、長期滞在に適した宿泊施設や観光コンテンツの開発は未だ発展途上です。

日本のエコツーリズムは欧米豪市場に高い関心

欧米豪のインバウンド客誘致は、タイやシンガポールといった他のアジア諸国と比較するとまだまだ課題が多いのが事実ですが、欧米豪市場における訪日旅行への注目が高まってきている今こそ、誘客促進のチャンスと言えます。欧米豪市場の最新動向の特徴として、エコツーリズム人気はぜひ押さえたいポイントです。

NPO日本エコツーリズム協会はイギリスのWTMとドイツのITBといった海外の旅行見本市に出展し、日本におけるエコツーリズムの魅力をPRしました。

日本ブースはエコツーリズムや自然要素を取り入れたプロモーションが弱い印象でしたが、NPO日本エコツーリズム協会のブースエコツーリズムに関心のある欧米人来場者で賑わい滞在時間も長かったとのことです。

世界各国のブースを見ても、エコツーリズムの要素を全面に出しているケースが多く、台湾の政府観光局は8種類のエコツーリズム関連ガイド資料を準備するなど、エコツーリズムのニーズに応えようとする姿勢が見受けられことから、欧米人観光客のエコツーリズム需要の高さが伺えます。

エコツーリズムの事例3選|観光コンテンツ作りの3要素

エコツーリズムのコンテンツ作りでは「探す」「磨く」「誇る」といった最初の3段階が重要です。

事例1. 「探す」岩手県二戸市の例

「探す」では、地域住民の声をもとに、知られざる地域ならではの観光資源を発掘することが鍵となります。

岩手県二戸市では、住民に「自分の町の宝」についてアンケートを実施したところ、7,400件の回答が寄せられました。自治体担当者だけでは気づけないような様々な視点から、エコツーリズムのコンテンツになり得るアイディアを見出すことができます。

事例2. 「磨く」長野県阿智村・奥入瀬の例

「磨く」は、地域ならではの魅力あるコンテンツを観光資源として活用するために、地域一丸となって取り組むことを指します。

長野県阿智村は「日本で星が一番美しく見える村」に選出されたことをきっかけに、観光客をスキー場のゴンドラで山まで運び、麓では見られない満点の星空を鑑賞できるよう工夫しました。

青森県の奥入瀬渓流では、奥入瀬の苔の広がりの美しさを伝える「モスプロジェクト」を推進しています。ガイド有志が苔やシダなどの専門家を招聘し勉強を重ねた末、プロジェクト開始から4年目に「日本自然保護大賞」を受賞しました。「コケガール」と呼ばれる、コケ観察を楽しむ新しいスタイルを生み出すことに成功しています。

事例3. 「誇る」滋賀県の例

「誇る」においては、地域住民自身が地域ならではの魅力を誇りに思うことこそ、インバウンド誘客で地域の魅力を最大限にPRする上で重要と言えます。

滋賀県は「滋賀にしかないエコツーリズム」を推進するなど、エコツーリズムに積極的な県です。小学5年生になると1泊2日の琵琶湖クルーズを体験するとのことで、琵琶湖の特徴や周辺の自然の素晴らしさを再認識し、地域の魅力に誇りを持つようになるといった取り組みを実施しています。

何気ない日常生活の中で、地域ならではの魅力に気づき、観光資源として磨き上げ、改めて誇りに思えるような取り組みを実施することが、エコツーリズム推進の第一歩となるでしょう。

エコツーリズムは欧米豪市場を意識して地域ならではの資源を活用

新たなターゲット市場として近年注目されている、欧米豪市場の誘致に向けて、エコツーリズムは抑えるべき重要なポイントと言えるでしょう。エコツーリズムの観光コンテンツを地域一丸となって発掘し磨きをかけ、誇りを持ってPRしおもてなしができる体制作りが求められます。

<参照>

・JTB INBOUND SOLUTION:訪日観光客にはプロダクト・アウトで行こう、そのための宝さがし

・JNTO:[2018年度調査]欧米豪発アジア観光マーケット調査

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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