【海外の反応】「結局ワインなの?ビールなの?」思った以上に知られていない「日本酒」海外でのイメージまとめ

公開日:2020年01月07日

東京オリンピックの開催が約半年後に迫りました。それと同時に「日本」に対する認識も世界で広がりをみせており、海外で日本が話題に上ることも増えてくると考えられるでしょう。

海外の人が抱く「日本」のイメージは、日本に住む私たちと異なることがあります。今回は日本を代表するアルコール「日本酒」について外国人がどのように認識しているのか、英語で交わされる情報を元にまとめてみました。


日本酒が世界へ広がったいきさつは?きっかけは「食」

約2,500年前から飲まれる様になったという日本酒は、どの様に海外へ広がっていったのでしょうか。神事に欠かせない「酒」が「SAKE」へと変わっていったのには酒に欠かせないお供の「食」が大きく絡んでいます。

日本酒が世界に広がるきっかけとなったのは、2000年代に世界で巻き起こった「日本食ブーム」で、当時アメリカやフランスを中心に日本酒を食前酒として飲む動きがあったそうです。

2007年にはイギリスの由緒あるワインコンテストに「SAKE部門」が設けられ、日本酒人気に拍車をかけることとなりました。

▲[International Wine Challenge]:公式ページより
▲[International Wine Challenge]:公式ウェブサイトより

2013年にはユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されました。2017年(平成29年)10月農林水産省の発表によれば、世界には11万8,000もの日本食料理屋が存在します。こうした動きも、「SAKE」の存在を着実に世界に浸透させていっているでしょう。

インバウンド「日本酒」コンテンツ

こうして英語圏でも存在感を高めていった「SAKE」は、観光業界でもパワーコンテンツとなり多くの訪日外国人を魅了しています。「酒蔵ツーリズム」とも呼ばれる日本酒観光は、国内のみならず海外からの訪日客に求められているコンテンツの一つです。

新潟にある「今代司酒造」は毎日訪れる外国人の見学客に対応するため、無料で英語ツアーをはじめました。酒蔵ツアーのあとは試飲と免税での買い物を楽しむことができます。 小規模チームで対応に追われる酒蔵での多言語対応は極めて企業努力を問われますが、その中でもいち早く取り入れた施設は日本酒ブームを上手に掴んでいけることでしょう。

▲[「酒蔵ツーリズム」の一例]:今代司酒造公式ページ
▲[「酒蔵ツーリズム」の一例]:今代司酒造公式ページ

Twitterでは、こうした酒蔵ツアーに参加し感激の声をあげる訪日客のコメントが確認できます。

地方活性化の火付け役! 官民連携した取り組みが行なわれている「酒蔵ツーリズム」の魅力とは

近年、盛り上がりを見せている日本酒ブーム。国内では日本酒特集を組んだ女性向け雑誌、ムックなども見られるほか、海外でも「SAKE」として人気を博しています。酒蔵に足を運び、地酒を楽しむ「酒蔵ツーリズム」という観光スタイルも日本酒好きのあいだでは定着しています。平成28年(2016年)11月1日、平成25年(2013年)から観光庁が実施している「酒蔵ツーリズム推進協議会」が、新たに発足。観光庁のみならず、国税庁、経済産業省、内閣府、農林水産省、地方自治体、日本酒造組合中央会、日本観光振興協会、...

「日本酒って結局ビールなの?ワインなの?」海外からの声

そんな外国での存在感のある「日本酒」もエキゾチックな島国から来たお酒であり、愛好家の中でも様々な疑問が交わされています。

インターネット上の質問サイトに英語で寄せられるユニークなやり取りをいくつかご紹介します。

1. なぜ「酒」はワインやウイスキーほど有名でないの?

回答は「それはその人の視点によって違います。『酒』は日本ではウイスキー・ワインに次ぐ人気の飲み物です。グローバルな視点から考えると以下のことが考えられるでしょう。」として3つの理由を列挙しています。

  • 酒は大体が日本で製造されているので他の二つと比べると流通面で限られています。多くの消費者にとって流通・関税などを通ってきた日本の商品は高いと感じるでしょう。
  • 酒は色々な種類がありますが通常は「ライト」に分類される酒です。日本食には合いますが、他の強い味の食事には上手にマッチしないこともあることでしょう。
  • 日本はまだ島国根性をもつ国で多くの商品は海外に向けて売られる努力がされていないのでしょう。

2. 日本酒って結局ビールなの?ワインなの?

この質問には2つの回答がついています。

  1. 酒は「rice wine」と呼ばれているけれど結局のところビールです。ビールとワインの違いは、ビールは中に入っている穀物やモルトなどの「でんぷん」を処理します。酒を製造する時も同様に、原料である「米」は調理されでんぷんは変化します。その後「菌」を入れでんぷんは発酵された糖になります。結果として甘い「シリアルスープ(酒)」になるのです。
  2. 酒はビールであるというのは専門的にいうと正しいけど、私はワインと同じカテゴリーであると思います。(白ワイン寄り)ということは、やはり酒はビールでもなくワインでもない特別な存在であると思います。

3. 関西で訪れるべき酒スポットは?

トリップアドバイザーで投稿された関西で訪れるべき酒スポットについての質問には、4つの回答がつきました。英語圏からの訪日客で、お酒が好きな人の場合の関西の楽しみ方が見えてきます。

  1. 神戸の灘は絶対に訪れるべき。
  2. 京都の南にある伏見は灘のライバルです。(訪れるべき)
  3. 市内で試飲できる場所は少ないけど、日本酒はどこでも買うことができますよ。スーパーやコンビニ等…
  4. もし酒蔵に行く時間がないのであれば、デパートの食品売り場に行くといいよ。そこで午後に酒のテイスティングもよくやっているから。京都駅の伊勢丹はいいね。

まとめ

今や「日本マニア」でなくても世界から存在を知られている「日本酒」ですが、多くの外国人からするとまだまだその実態は理解されていない「謎多き飲み物」となっているようです。

同時に、アルコール飲料は多くの国で楽しまれており、旅先の定番のお土産になっています。こうした背景を理解し、正しい日本酒の知識をもとに、市場に適した訴求に努めることが今後のインバウンド市場の成長にも寄与することになるでしょう。

日本の「SAKE」を世界へ:シェア1%未満からアルコール世界108兆円市場に挑む

2019年11月20日、政府・与党が日本酒の海外輸出促進に向け、輸出の目的に限り新規参入を許可する方針を検討していることが明らかになりました。日本酒は世界的に注目が高まっており、日本の魅力の1つとして認知拡大が期待される分野です。今回は、政府による酒税法改正の背景や海外での日本酒人気の例をふまえ、日本酒の世界のアルコール市場への進出に向けた今後の可能性について紹介します。関連リンク中国富裕層を取り込むグルメツーリズムの取り込む方法とは日本酒関税の大幅引き下げにより台湾限定「これあらた」販売...


人手不足の酒蔵がインバウンド客を満足させられるワケ:ニーズを見極め専門ガイド養成も

訪日外国人観光客が訪日旅行で体験したことの中で「日本食を食べること」が満足度第1位となるなど、インバウンドの日本食への関心の高まりはますます顕著となっており、訪日旅行の最大の目的になっています。今回は、各地域にある「日本酒」をコンテンツに訪日外国人観光客の地方誘客促進を目指す、日本酒蔵ツーリズム推進協議会の取り組みについて見ていきましょう。目次地酒を楽しみ地域の文化に触れる、日本酒ツーリズム日本酒蔵ツーリズム推進協議会が受け入れ体制の整備を支援「本場で楽しむ日本酒」を訪日旅行の目的にまとめ...


<参照>

日刊スポーツ:オールブラックス公認の日本酒に醸造元「大変名誉」

インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC):Sake(日本酒部門)

今代司酒造公式サイト:酒蔵見学英語ツアーのご案内

Quora:Why isn't Japanese Sake as popular as wine or whiskey?

Quora:Is sake wine or beer?

トリップアドバイザーSake(Japan Travel Forum)

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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