愛媛県はしまなみ街道を「サイクリストの聖地」に:「サイクルツーリズム」と日本三古湯「道後温泉」でインバウンド誘致に成功

公開日:2020年01月24日

愛媛には様々な観光資源があり、動画によるアピールや立地を生かしたサイクリングロードなどにより、これからの訪日外国人観光客誘致に期待が集まります。

中でも有名なのが松山市にある道後温泉です。現在の元号「令和」の名前の由来となった万葉集に登場する温泉で、愛媛県に関係する歌は、すべて道後温泉にかかわる歌とも言われています。

この記事では愛媛県のインバウンド事情やどのような対策が行われているのかについてご紹介します。

愛媛県のインバウンド事情は?

愛媛県には「世界一美しいサイクリングコース」とも評されるしまなみ海道や「日本最古の温泉」といわれる道後温泉を中心に、外国人を魅了する観光地があります。

ここでは愛媛県のインバウンド需要やインバウンド事例をご紹介します。

愛媛県の訪日外国人数

2018年の愛媛県の訪問者数は124,019人であり、全国第38位です。四国地方の他の地域では、香川28位、高知46位、徳島44位となっています。

愛媛のインバウンドに向けた環境に関するデータは、Japan Free Wi-Fi登録施設は1,424施設であり、全国第35位免税店の数は223店舗で、全国第35位です。

訪日外国人で多い国は?

2018年の国別訪日外国人は、台湾36.42%、香港18.73%、中国12.29%、韓国8.29%の順に多く、アジア圏からの来訪者が多い傾向です。

なお、アジア圏以外でもっとも愛媛に訪れているのはアメリカ(4.9%)でした。

愛媛のインバウンド対策においてアジア圏からはもちろん、アジア圏以外の訪日外国人へのプロモーションも鍵となるでしょう。

外国人観光客誘致の試み

愛媛県は2017年に、2020年の県内での訪日外国人の宿泊者数を2015年のおよそ3倍となる29万7,000人に増やす目標を設定しました。

2016年3月にまとめた「県観光振興基本計画」では13万4,000人だった目標を大幅に引き上げています。

今後は、県政をあげた外国人観光客誘致を強化するといいます。

愛媛県のインバウンド需要

訪日外国人訪問率、訪問数、インバウンド宿泊人泊数は全国37位となっており、インバウンドにおいては遅れをとっている愛媛県。

愛媛県がしかける3つのインバウンド対策

愛媛には、「世界一美しいサイクリングコース」とも評されるしまなみ海道があり、スポーツツーリズムを中心としたインバウンド対策を推し進めています。

結果として、サイクリングを楽しむ人が多い台湾からの訪問数は、愛媛の訪日外国人の中で1位です。

愛媛県はスポーツツーリズムをはじめ、他にも様々な愛媛のインバウンド対策を行っています。

動画を活用したPR

インバウンド集客を目的とした「Experience Ehime Japan」というキャンペーンを行っています。

同キャンペーンでは、韓国・台湾・シンガポール・オーストラリア・フランスを対象に、お遍路巡りやサイクリングなど愛媛の魅力を盛り込んだ動画を制作しました。

各動画は外国人クリエイターに制作を依頼し、外国人が魅力的に感じる愛媛の良さが表現されています。

また動画の視聴回数やWebページへの流入などのデータを分析し、今後の施策に活かすことが可能です。

キャンペーンの費用対効果を把握し、今後のインバウント施策に繋げていきます。

「Experience Ehime Japan」がスタート!愛媛県が動画を配信

目次愛媛の魅力情報発信をさらに強化Ehime Japanから本物の旅路へインバウンドを誘客愛媛の魅力情報発信をさらに強化愛媛県は、韓国・台湾・シンガポール・オーストラリア・フランスからのインバウンドを対象市場として、キャンペーン「Experience Ehime Japan」をスタートし、外国人目線から愛媛の魅力を発信するキャンペーン動画・WEBサイトを制作しました。キャンペーン「Experience Ehime Japan」Ehime Japanから本物の旅路へインバウンドを誘客「Exp...


「サイクリストの聖地」しまなみ街道

「瀬戸内しまなみ海道」とは、広島県の尾道から愛媛県の今治までの8つの島々を9本の橋でつないだ1本を指します。

美しい瀬戸内海を眺めながら走るサイクリングコースは、イギリス大手メディアCNNが選ぶ「世界で最も素晴らしい7つのサイクリングコース」に選ばれ国内だけでなく海外からも多くのサイクリストが訪れています。

開通当初は知名度が低かったしまなみ街道のサイクリングコースは、愛媛県知事である中村知事が打ち出した「愛媛マルゴト自転車道」によって今治市長とタッグを組み、さらに尾道市長や広島県知事も加わり「サイクリストの聖地」と言われるまでになりました。

しまなみ海道には、公営のレンタサイクルターミナルが各島にあり、県境を越えての乗り捨ても可能なことがより気軽にサイクリングを楽しみたい観光客を取り込んでいるようです。

大手コンビニと連携

2007年5月22日、ファミリーマートと愛媛県が観光事業をはじめ、多分野にわたる協力協定を締結しました。

この協定により、愛媛県庁前のファミリーマートはインバウンド対応のモデル店舗として認定されています。

同社が自治体と多分野に締結するのは全国初で、モデル店舗ではパンフレット設置Alipay支付宝)やWeChat Pay(微信支付)の導入などを行っています。

さらに免税サービスまで行っており、無料Wi-Fiサービス、ゆうちょATMでの海外発行キャッシュカードが利用可能になるなど様々な取り組みを行っております。

日本最古の温泉でイベント開催

愛媛県には、しまなみ海道に加え、「日本最古の温泉」といわれる道後温泉があります。

日本の昔ながらの建物と温泉による安らぎは、コト消費がムーブメントの今、各地から訪れる訪日外国人にとって魅力的にうつるでしょう。

アートと融合したイベントが大好評に

2014年に道後温泉本館が改築120周年を迎え、記念として温泉とアートを融合したイベント「道後オンセナート2014」が開催されました。

同イベントでは、温泉街で様々なアート作品を自由に鑑賞でき、多くの観光客や市民で盛り上がりました。

この新たな取り組みは、国内をはじめ、海外メディアでも取り上げられています。

2014年の初開催を皮切りに、2015年、2016年と引き継がれ、毎年のように「道後オンセナート」が開催されています。

カギを握るのは忍者?

道後観光の活性化を目的として、新たなミュージカルの演目「道後湯築城 忍者伝」が製作されました。

坊ちゃん劇場の事業部が企画し、幅広い世代が楽しめる「アクション忍者ミュージカル」となります。

2019年9月19日には、松山市内のホテルにて観光産業に関わる関係者の前で披露され、観光促進に向けた意見が各所から出ました。

脚本と演出を担当した俳優の近藤さんは、「さらに作品をブラッシュアップし、道後、ひいては愛媛全体の活性化につなげていきたい」とコメントしています。

今後はホテルをはじめ、野外でのイベントなどで上演する予定です。

インバウンド対策で人気上昇の愛媛県

愛媛県には、しまなみ海道を活用した「サイクルツーリズム」道後温泉とコラボしたイベントなどのインバウンド成功事例があり訪日外国人集客に大きく貢献しました。

ファミリーマートとの提携や動画を活用したプロモーションは、今後のインバウンド需要に良い影響をもたらすでしょう。

<参照>

Visit Ehime Japan:Experience Ehime Japan

愛媛県経済労働部観光交流局:愛媛マルゴト自転車道

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!