「指定感染病」「検疫感染症」とは?新型コロナウイルス感染者になるとどうなるのか?

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

2020年01月28日に新型コロナウイルス(COVID-19)は、「指定感染病」に閣議決定されました。 また同時に、水際対策の強化につながる「検疫感染症」に指定するための政令も決定されました。

それぞれの政令の意味、また今回の新型肺炎に対してこのような決定が下された意義について整理します。

関連記事
韓国版「マスクマップ」登場!
アメリカ、フランスのディズニーも続々閉鎖!
【速報】WHO「新型コロナウイルスはパンデミック」
新型コロナマップまとめ


【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】

カンファレンスについて詳しく見てみる

「指定感染症」とは?今までと何が変わるのか?

「指定感染症」とはなんなのか、指定されることによって今までと何が変わるのか解説します。

過去の「指定感染症」

聞き慣れない「指定感染症」という言葉に事態の深刻さを強く感じる人もいるのではないでしょうか。

これまで、下記の感染症が「指定感染症」として決定されています。

  • SARS(2003年)
  • H5N1型鳥インフルエンザ(2006年)
  • H7N9型鳥インフルエンザ(2013年)
  • MARS(2014年)

新型コロナウイルス(COVID-19)はMARS以来、5年ぶりの「指定感染症」に決定された事例で、史上5例目です。

「指定感染症」で何が変わるのか?

「指定感染症」の決定により、都道府県知事は日本国内にいる人を対象に、指定感染症に罹患した人物に対し法律に基づき強制的な措置をとることができるようになります。

強制的な措置とは、

  • 強制入院
  • 就業制限
  • 医師は保健所への報告義務化
  • 接触者の把握・追跡

この政令なしには、新型コロナウイルス感染症患者または疑いのある人に対する就業制限や入院などを強制することはできません。これまで日本で発症が確認された患者については、すべて本人の協力のもとで医療機関の受診や入院といった対応が行われていました。

しかし今後は、医師が入院などの措置が必要と判断した場合には、強制的に入院、隔離措置が可能となります。また、入院した場合の入院費用は、公費で賄われます

今まで医師の協力で行われていた保健所への報告が義務化することで、より正確な全体把握が可能となるでしょう。

さらに感染症患者と長時間の接触などがあり、感染している恐れのある接触者について、その把握や健康状態の確認に法的拘束力が発生します。今まではあくまで本人の同意に基づく協力を原則に勧められてきましたが、感染拡大の阻止を目的に、法律に基づく対応がとられます。

「指定感染症」の有効期間は1年間

「指定感染症」の有効期間は1年(その後1年の延長が可能)の暫定措置です。

暫定措置期間が満了した場合、必要に応じて1~5類の感染症に分類されます。1類がもっとも危険度が高い感染症です。

過去に「指定感染症」に指定されたSARSや鳥インフルエンザなどは、現在2類に分類されています。

「検疫感染症」とは?どんな対策がとられるのか?

検疫感染症」とは主に水際対策を行うために作成された政令です。

検疫感染症」の対象となるのは国内に常在しない感染症です。病原体が国内に侵入することを防止するため、法的拘束力をもった措置がとられることになります。

  • 検疫所による質問、診察、検査
  • 消毒
  • 入国拒否

政令の決定までは、空港等の入国審査前にサーモグラフィーで発熱の確認をしつつ、体調不良などは自己申告の呼びかけに止まっていました。

今後は検疫所による質問や感染が疑わしい人に対して診察、検査が可能となります。また、もしも感染者が確認された場合には、感染患者が利用した場所に対する消毒が行われます。

入国拒否はしない方針

WHO(世界保健機構)は今月23日、新型コロナウイルス(COVID-19)をめぐる国際的な公衆衛生上の緊急事態の宣言を見送っていましたが、26日夜に公表した日報で、ウイルスのリスクについて「中国では非常に高い、周辺地域では高い、世界的にも高い」とし、世界的なリスクを誤って「中程度」と表記していたと説明しています。

本日28日、コロナウイルス対策推進本部会議で、武漢からのツアー客を乗せたバスを運転していた60代男性(奈良在住)が、新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したと発表しました。

この事例は、日本国内で人から人へ感染した可能性があるとのことです。

体調不良、コロナウイルスの感染が疑わしい場合の対応

ホテル飲食店などでは多くの外国人観光客の利用があり、中には体調不良を訴える人がいる可能性があります。インバウンド事業者は冷静な判断と対応が求められます。

  1. 保健所または病院に連絡し指示を仰ぐ
  2. 保健所の指示で医療機関への受診が必要な場合は、医療機関へ移動
  3. 消毒などの対応

新型コロナウイルス(COVID-19)は初期症状が風邪などと同じでわかりにくく、またあらわれる症状も様々です。自己判断は難しく、まずは保健所や病院などに連絡し、指示を仰ぎましょう。

病院は免疫力の下がった患者が多くおり、もしも新型コロナウイルス(COVID-19)にかかっていた場合、感染を拡大してしまう可能性があります。病院側も対応に準備が必要ですので、まずは電話で連絡をとることが望ましいと考えられます。

感染経路は明確にわかっていませんが、風邪などと同様に飛沫感染や接触感染が疑われています。施設内でも不特定多数の人の手が触れやすいドアノブなどの消毒を徹底することで感染のリスクが下げられると考えられます。

また多くの人は訪れる施設では、施設利用者や従業員に対し積極的にアルコール消毒などの協力を促すと良いでしょう。

コロナウイルス感染予防対策「基本的な衛生管理」が有効:新型肺炎の拡大を防ぐ、ホテル・小売店スタッフ必須の心がけ&関連最新情報

新型コロナウイルス(COVID-19)について、連日ニュースで報道されています。ここ数日で学術誌に新型コロナウイルス感染症に関する論文が続々と掲載されるなど、ウィルスの詳細についても次第に明らかになってきました。インバウンド事業者は最新の情報を把握したうえで、迅速な感染予防対策を取ることが求められます。特にホテルや小売店スタッフなど、お客さまと接する機会の多い人は、より対応を徹底する必要があるでしょう。今回は、新型コロナウイルス(COVID-19)の新情報と、感染予防対策についてまとめまし...


適切な対処と配慮とは

新型コロナウイルス(COVID-19)の脅威を評価し、日本でもリスクをコントロールするための体制が整えられました。「指定感染症」「検疫感染症」の閣議決定により、感染拡大阻止の措置が全国で行われます。

ネット上では様々な情報が流れ、憶測が不安を呼んでいる状況が続いています。最新情報を取り入れることは大切ですが、正しい情報と正しい知識を身に付けることが重要です。

感染のリスクを恐れるあまり、不確定な根拠から感染源に見当をつけ、その存在を排除するような呼びかけや態度には、個人でも組織でも十分注意するべきでしょう。

【2020年2月ニュースまとめ】新型コロナウイルス(COVID

2月は国内で感染経路が不明な新型コロナウイルス(COVID-19)感染が確認されたほか、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」やイベントの開催などをめぐり多くの報道がありました。厚生労働省の発表によれば、2月28日正午の時点で、日本全国で191例の患者、19例の無症状病原体保有者が確認されています。新型コロナウイルス(COVID-19)に関する2月の主な感染の状況とニュースについて時系列で振り返ります。<参照>新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月28...

<参照>

厚生労働省:指定感染症及び検疫感染症について

厚生労働省:中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(令和2年1月27日版)

AFPNews:新型ウイルス、世界リスクを誤評価 WHO「高」に訂正

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに