中国・入国制限に緩和の兆し「陰性」条件に:中韓「ファスト・トラック」による入国も開始(2020年5月)

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日本国内での新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を受け、日本と中国の間では入国制限が続いています。

これまでも、ビジネスや留学による渡航者数の多かった中国だけに、ネットを中心に、中国へ戻れないこと、また駐在員の家族の渡航がかなわないことへの困惑の声が聞かれています。

7月22日、日本の対策本部では、中国や韓国、台湾など12の国と地域との間で、ビジネス関係者らの入国を相互に認めるための協議を始める方針を決定したことが伝えられています。出国前のPCR検査の実施などが条件となる可能性についても報道では言及されています。

5月の時点で、中国は条件付きで入国制限の緩和を日本に打診していました。当時、中国はすでに韓国との入国制限緩和を進めていましたが、現在に至るまで一部の例外的なケースを除き、日本から中国への渡航は正常化していません。

この記事では、2020年5月に中国が検討していた入国規制の緩和の条件や、その他各国の状況について情報を整理します。

※2020年10月現在、2021年の春に向けた外国人観光客の入国解禁について日本政府が検討を始めたことが明らかになりました。

※中国外務省は9月23日、これまでとってきた外国人の入国規制措置について、9月28日よりビジネス関連の滞在者について緩和することを発表しました。無効とされていたビザが、改めて有効となります。陰性証明や隔離措置は継続されます。

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中国から日本へ、入国規制緩和の申し出

経済活動の本格再開に向け、中国政府は日本政府に対し、入国制限を緩和していく考えを打診しています。

日本国内での新規感染者の減少などを条件に、PCR検査で陰性が確認された人のみ入国を認める方式が想定されていると考えられます。

現在中国では、入国者に対して指定施設での14日間の隔離措置を求めていますが、入国制限が緩和されれば隔離措置は不要となる見込みです。

中韓では例外入国実施が導入

中国はすでに5月から、韓国に対して入国制限の緩和に徐々に開始しています。上海、重慶、天津などの一部地域にビジネス目的での入国を認めるもので、「ファスト・トラック」と呼ばれる方式を採用しています。

ファスト・トラックとは、出発の72時間以内に指定の医療機関でウイルス検査を受け、陰性を証明する健康状態確認書の発給を受けます。

さらに中国への入国後に、中国の地方政府が指定した場所で1~2日間隔離され、再びPCR等の検査を受けて陰性が確認できれば入国を許可されるというものです。

中国の企業関係者が韓国を訪れる場合は、出国前に陰性判定を証明する確認書を提出し、到着後に再度検査で陰性が確認されれば、14日間の隔離が免除されます。

今回の中国から日本に対する入国制限緩和の打診は、このファスト・トラック方式を念頭に置いているとみられます。しかし現在日本では無症状でPCR検査を受けることが困難であることなどから、実現には一定のハードルがあると考えられます。

さらに日本では緊急事態宣言を延長し、感染拡大の抑え込みに力を入れています。国内でも移動の自粛が求められる中、海外への渡航制限を緩和することは時期尚早とみられています。

各国で入国制限緩和の動き

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界の多くの国で経済が大きな影響を受けています。経済の冷え込みは軽視できず、各地でロックダウン解除のデモが起こり、国民の我慢の限界も近づいています。

そのため各国政府は経済活動を再開するため、段階的に移動や自粛の規制を緩和する動きが始まっています。

中国は日本と韓国以外に、シンガポールとも入国緩和の協議を進めているとされています。観光大国トルコでは、6月にもアジア地域を中心に外国人観光客の受け入れを再開する見込みです。

またギリシャでも7月から外国人観光客の受け入れを再開する方針を示しています。中国だけでなく、他の国でもビジネスに対する渡航制限の緩和が今後進む可能性があり、注視していく必要があるでしょう。

感染予防と経済活動再開のバランス、日本の方針は?

中国では中国全土で厳しいロックダウンを行い、感染拡大の抑制に成功し、規制緩和と共に世界的に人気のある上海ディズニーランドの営業を再開するなど、他国へ新型コロナウイルスを克服したというアピールも着実に行い、関係各国との入国規制緩和への動きに入るなど日本も見習うべき点が多いでしょう。

中国や韓国などの経済活動の再開はポジティブなニュースである一方、中国の武漢と韓国のソウルでは集団感染が新たに確認されており、感染防止対策の緩和は慎重にならざるを得ない面もあります。

中国から入国制限緩和の打診を受けたものの、緊急事態宣言の続く日本では慎重な姿勢を崩すことは難しいでしょう。ただし日本でも他国と同様に現在の自粛状況を無期限で続けることには限界があります。

日本では、いかに個々人のレベルで意識付けや対策を行い、感染を防止できるかを海外にいかにアピールできるかが、日本と世界各国の往来の正常化を大きく左右するでしょう。

<参考>

日本経済新聞:中国、入国制限緩和探る 日本に打診 「陰性」が条件

ソウル聯合ニュース:中国 韓国企業関係者の例外入国実施へ=上海など5地域

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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