緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』では、コロナ禍において、業界の「中の人」に聞くサバイバル術として最前線に立つ方々に特別寄稿いただきます。今回は中国人調査・データ販売事業を展開する株式会社ヴァリューズ 執行役員 子安亜紀子氏に寄稿いただきました。
私たちヴァリューズは、2016年から、盛り上がる中国インバウンド市場の理解をサポートするための中国人調査・データ販売事業を展開している調査会社です。
2019年には959万人と、1,000万人に届こうかという訪日観光客数を誇った中国。インバウンドによる日本の観光業・経済活性化に大きく寄与してきた存在がコロナ禍によりどう変化するのか。
現在の中国人の消費意欲をデータで説明しながら、展望していきたいと思います。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)コロナショックで中国人の消費はどう変化したか?
中国では、コロナウィルスが発生した2020年1月から、春節の外出自粛・国を挙げての強力なロックダウン実施など、消費活動がストップする状況が続いてきました。
4月に入り、徐々に外出自粛の解除も始まり、経済活動が再開の兆しを見せています。
このコロナショック前後で、実際に人々の動きはどう変わったのか、いくつか数字をご紹介します。
コロナ流行後も、消費マインドは落ち込んでいない?!コロナ禍による消費変化
コロナ禍で、人々はうちにこもり何をしていたのか?以下のデータをみると、家庭内で楽しめることをエンジョイする中国の人々の姿が見て取れます。
![▲[コロナ禍による消費者の日常生活の時間消費変化]:著者作成 ▲[コロナ禍による消費者の日常生活の時間消費変化]:著者作成](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6489/main_image5.png?auto=format)
青が「コロナ禍により増加した消費時間」、赤が「コロナ禍により減少した消費時間」を示しています。消費時間が増えたことの1位は「料理をする」です。
外出できないために人と会うことができない時間、家の中で料理をしたり、家事をしたり、子供と遊んだり、といった日頃できていなかった家族の時間を楽しんでいる様子がわかります。ここは、現在の外出自粛要請下の日本人の行動と似ていますね。注目すべきは「投資・財テク」に費やす時間も増えていることです。
先が見えない経済の中でも、「今が底値だろう」「自身の財産を育てるチャンスだ」という前向きな発想があることが推測できます。
続いて、コロナ禍での消費支出の変化を見てみましょう。
![▲[コロナ禍による消費者の消費支出の変化]:著者作成 ▲[コロナ禍による消費者の消費支出の変化]:著者作成](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6490/main_image4.png?auto=format)
衛生用品・食品・医薬品などの必需品消費額が増えている中、「家庭用健康器具」の消費も23%増となっています。家から出られない中でも運動したい、という思いが、そのまま消費増につながっている様子がわかります。
一方、減少しているのは、美容関連・アパレルなど。外に出られないのでおしゃれに関する消費は大きく落ち込んでいたことがわかります。
ECの威力がますます上がっている傾向。アフターコロナでも継続か
コロナ禍で躍進しているのがECです。
もともと、EC利用率の高い中国ですが、コロナ流行によりECの威力がさらに高まっています。データを見てみましょう。
![▲[コロナ禍による商品購入チャンネルの変化]:著者作成 ▲[コロナ禍による商品購入チャンネルの変化]:著者作成](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/6491/main_image6.png?auto=format)
このグラフでは、青が利用時間の増減を示し、赤がコロナ終息後の利用意向の増減を示しています。
コロナ流行時の利用時間は左側にあるEC(総合EC・垂直型ECなど)が軒並み伸びており、当然ながらショッピングモールや美容院などは落ち込んでいます。
今後の利用意向で見ても、ECは軒並み高い数字を示しているのに対し、ショッピングモールやコンビニエンスストアなどは利用意向率が伸びていません。今回のコロナ禍の影響で、食品や日用品をECで購入する経験をした人が、「今後もECでいい」と思っている可能性が高いと思われます。
中国での商品販売を促進していくうえで、越境ECも含めたECチャネルの重要度が高まっていくと考えられます。日本企業が、越境ECを通じて日本のものを売っていく、という動きを取るうえでは朗報といえるかもしれません。
「アフターコロナ」の中国人インバウンド
ここまで、コロナ禍を経ての消費変化について概観してきました。中国人は、経済に対して長期的には前向きで、消費意欲は落ちていないと考えられる中、一方で海外旅行に行く意欲・日本の商品の購買意欲はどのように変化しているのでしょうか?
コロナ禍による都市封鎖で、外に出ておこなう活動ができなかった中で、「コロナの流行が終息したらやりたいこと」として「旅行に行くこと」が高いスコアとなっています。
この続きから読める内容
- アフターコロナにどう向き合っていくべきか
- 著者:株式会社ヴァリューズ 執行役員 子安亜紀子
- 緊急企画『ポストコロナのインバウンド戦略』寄稿募集
- 日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
- 【インバウンド情報まとめ 2026年2月後編】訪日中国人数6割減でも「インバウンド全体としては好調」、観光庁 / 1月の訪日外客数359.8万人、韓国が史上初の110万人超え ほか
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