滴滴出行 (DiDi)は、ライドシェアやカーレンタルサービス、タクシーの配車アプリを提供する中国の企業です。
2018年にはソフトバンク社との合弁会社である「DiDiモビリティジャパン(DiDi Mobility Japan)」を設立し、東京と京都で配車サービスを展開しています。
日本のタクシー事業者はDiDiモビリティジャパンと契約の上、タクシーにタブレット端末を搭載することで滴滴出行のシステムを導入できます。滴滴出行にはキャッシュレス決済や翻訳機能も搭載されており、タクシー事業者のインバウンド対策にも応用しやすいことが特徴です。
本記事では、滴滴出行の概要や、中国版・日本版のアプリ登録方法、滴滴出行を使ってインバウンド対策を実施する方法やそのメリットをご紹介します。
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滴滴出行(DiDi)について
滴滴出行(DiDi)は、ライドシェアやカーレンタルサービスなど交通関連のサービスを提供する企業です。
この項目では、滴滴出行(DiDi)の概要と、アプリの登録方法をご紹介します。
滴滴出行(DiDi)とは
滴滴出行(DiDi)は、中国・北京に本社を構える企業です。
タクシー配車の事業者として2012年に設立された「嘀嘀打车」が前身で、以前はアリババ・テンセントと合併し「嘀嘀快的」という名前で事業を展開していました。
2015年に現在の「滴滴出行」に企業名を変え、現在はライドシェアや配車サービス、カーレンタルサービスなど交通関連のさまざまなサービスを提供しています。2018年にはソフトバンク社と共同で「DiDiモビリティジャパン(DiDi Mobility Japan)」を設立し、タクシー配車サービスを東京と京都にて展開しています。
DiDiモビリティジャパンでは中国語の顧客サービス窓口を設けている他、アプリに中国語・日本語間での翻訳機能を搭載するなど、中国と日本のユーザーどちらもに対応できるサービスが特徴です。
中国でUber超えの配車アプリ「滴滴出行」とは?ソフトバンクと提携で日本進出、インバウンド影響は
中国ではライドシェア、配車サービスを提供するアプリ「滴滴出行」(Didi Chuxing/ディディチューシン)が広く普及しています。一方日本ではタクシー業界の抵抗もあり、ライドシェアはまだ法律に抵触するため展開が難しい状況です。中国人含めインバウンド旅行客に人気の京都ですが、2017年のインバウンド旅行客のタクシー利用は数パーセントにとどまっており、路線バスの混雑緩和が課題ともなっています。日本では複数の配車アプリが独自のサービスを展開しており、利便性は高まりつつあるもののインバウンド旅行...
中国版滴滴出行への登録方法
中国版の滴滴出行に登録する前に、SMS認証用の電話番号とクレジットカードを用意しておきましょう。
中国版の滴滴出行に登録するにはまずアプリストアで「DiDi」と検索し、「滴滴出行 - DiDi」(Androidの場合は「Greater China」)と記されているアプリをダウンロードします。
ダウンロード後、アプリを開くと位置情報の利用可否を確認する画面が表示されます。 「Appの使用中は許可」をタップして位置情報の利用を許可し,アプリからの通知もオンにします。そうすることで、利用中にタクシーが近づいた場合やドライバーとの連絡が必要な場合などに通知を受け取ることができます。
▲[位置情報と通知の確認画面]:編集部キャプチャ
次に、電話番号を登録します。
▲[電話番号登録画面]:編集部キャプチャ
次に、登録した電話番号にSMSコードが届きます。入力し、コード認証をします。
▲[SMS認証画面]:編集部キャプチャ
最後に本人確認のため、身分証明書の情報を入力します。これは右上の「跳过此步」を押してスキップすることも可能です。
▲[本人確認画面]:編集部キャプチャ
これで登録は完了です。なお、クレジットカード情報は登録完了後に追加できます。
▲[登録後の画面]:編集部キャプチャ
日本版滴滴出行への登録方法
日本版の滴滴出行に登録するには、「DiDiモビリティジャパン」が提供するアプリをダウンロードしてください。
アプリの起動後、位置情報の利用可否・プッシュ通知を確認する画面が表示されるので「今すぐ許可する」をタップします。タップすると、位置情報と通知について確認するモーダルが表示されるので「Appの使用中は許可」「許可」の順番にボタンをタップしていきます。
次に電話番号を登録します。日本の国番号(+81)を入力し、頭の0を省いた電話番号を入力してください(例:090-1111-1111 → +81 90-1111-1111)。
認証が完了したら、名前・苗字・メールアドレスの順に個人情報を入力します。中国版の滴滴出行と同じく、クレジットカード情報は登録の完了後に追加できます。
なお、個人ではなくタクシー会社が滴滴出行を利用する場合、まずDiDiモビリティジャパンと契約し、タブレット端末をタクシーに搭載する必要があります。
滴滴出行に登録するメリット
滴滴出行に登録するメリットは、AIを取り入れたライドシェアサービスの運営ができることと、キャッシュレス決済に対応できる点にあります。
この項目では、滴滴出行に登録するメリットをご紹介します。AIを用いて効率的な運営が可能
滴滴出行はタクシー事業者用に、ドライバー用アプリと、車両管理用のコンソールの2種類のツールを用意しています。
「ドライバー用アプリ」には顧客とやりとりができるチャット機能や、顧客の乗車受付の開始から決済までをサポートする機能が搭載されており、新人のドライバーでも顧客を見つけやすい仕組みです。
また、もう一つのツール「車両管理コンソール」には、配車状況やドライバーの稼働状況、ドライバー評価を管理できる機能があります。これらの機能で得られるデータを活用することで、配車のバランスやドライバーの人員配置など、サービス全体の向上に役立てられます。
キャッシュレス決済に対応
滴滴出行を導入しているタクシーは「Alipay(アリペイ)」や「WeChatPay(ウィーチャットペイ)」など中国で多くのユーザーに利用されているキャッシュレス決済に対応できます。
また、滴滴出行を搭載したタクシーはクレジットカードやPayPayでの支払いも受け付けており、中国人観光客だけではなくさまざまな国から来た観光客のライフスタイルにあわせた決済手段の提供が可能です。
日本にある多くの商業施設ではキャッシュレス決済の導入に出遅れていると言われる中、決済手段が豊富なサービスを提供することで、外国人観光客の満足度向上にも繋がると考えられます。
滴滴出行をインバウンドに活かすには
中国人ユーザーを多く抱える滴滴出行を導入することで、中国人観光客のインバウンド対策に対する効果が見込めます。
この項目では、滴滴出行をインバウンド対策に活かす方法とその効果をご紹介します。訪日中国人の需要獲得
滴滴出行は中国をはじめ世界中にユーザーを抱えており、ユーザー数は5億5,000万人以上です。ユーザー数が多いだけではなく、中国のアプリをそのまま日本で利用できるという点からも、滴滴出行を導入することで訪日中国人がタクシーを利用しやすくなります。
また、滴滴出行ではさまざまな決済方法にも対応しており、海外の顧客に対応しやすいという特徴があります。
中国での知名度があり、キャッシュレス決済にも対応できる滴滴出行を利用することで、タクシー事業者は訪日中国人を中心にさまざまな国の観光客を呼び込めることでしょう。
日中通訳サービス
滴滴出行にはアプリ内でタクシードライバーとメッセージの交換ができ、メッセージの内容は自動翻訳されます。
中国人観光客はこの自動翻訳機能を利用できるほか、乗務員に要望を伝えるための簡単な日本語もアプリ内で確認できます。日中通訳が必要になった場合も滴滴出行ではアプリから通訳者に電話できるサービスを無料提供しているため、コミュニケーション上の問題が起こりにくい仕組みです。
滴滴出行では多言語対策を意識した機能やサービスが多数搭載されており、これからインバウンド対策に取り組む事業者も導入しやすいと言えます。
中国最大の配車アプリを導入し効果的な集客を
「滴滴出行(DiDi)」は、キャッシュレス決済や翻訳機能に対応したタクシー配車サービスです。5億5,000万人以上のユーザーを抱えている本サービスは、「DiDiモビリティジャパン(DiDi Mobility Japan)」として日本でも東京と京都でも事業展開をしています。
タクシー事業者は同社と契約の上、車内にタブレット端末を搭載することで滴滴出行を使ったサービスの提供ができます。
さまざまなタイプのキャッシュレス決済や翻訳機能にも対応しており、外国人観光客ともスムーズなコミュニケーションを取りやすい仕組みの滴滴出行は、中国人観光客のインバウンド対策でも役立つことでしょう。
<参考>
AFPBB News:中国の配車アプリ「滴滴出行」が東京、京都でサービス開始 タクシーを配車
たびハック:中国配車アプリ「DiDi(滴滴出行)」の登録方法と使い方!日本のクレジットカードで払えます。
DiDi:AIテクノロジーによる今までにないタクシードライバーの働き方。
DiDiモビリティジャパン株式会社:タクシー会社様
Future Stride:【DiDi上陸】ユーザー5.5億人の配車アプリが本気で日本を狙う理由
Naoblog:【保存版】DiDiアプリの3つの決済(支払い)方法をまとめてみた。
日経ビジネス電子版:タクシー配車、滴滴が東京進出 激しさ増す訪日客争奪戦
1兆スマイル新聞:中国の配車アプリ・滴滴出行(DiDi)とは - デジタルがリアルを包み込むってどういうこと?第2回
【インバウンド情報まとめ 2024年11月後編】中国、タイの2025年祝日発表 ほか
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