日本では、6月25日からベトナムとの間で入国制限が緩和され、他の一部の国についても、渡航制限の緩和に向けて協議が進められています。
一方で、海外では感染拡大に歯止めがかからない国や地域も多く、予断を許さない状況が続いています。
この記事では、6月20日から6月26日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。
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- 【アジア】韓国で集団感染続く、中国の検査体制強化、台湾の空港で乗継ぎ再開
- 韓国:海外流入や集団感染相次ぎ、感染拡大止まらず
- 中国:1日最大370万人に対しPCR検査が可能に
- 香港:感染拡大抑え込み、域内観光強化も
- 台湾:外国人の入境制限を段階的に緩和
- マレーシア:6月中に短期経済回復計画を発表
- ベトナム:日本との入国制限を緩和
- インド:山車祭りを厳しい条件下で開催
- シンガポール:サーキットブレーカー違反者に厳しい対応
- 【北・中南米】アメリカで外国人の就労ビザ年末まで発給停止、ブラジル・ペルーの感染拡大深刻
- 【オセアニア】オーストラリアのメルボルンで感染拡大、買いだめも
- 【ヨーロッパ】イギリスのビーチに数千人殺到、ドイツやポルトガルでロックダウン再開
- イギリス:ビーチに人が殺到、ワクチンの開発進む
- ドイツ:集団感染受け一部地域でロックダウン再開、接触通知アプリ公開
- スペイン:植物が観客の音楽公演開催
- アイルランド:教会やレストランの営業再開
- ノルウェー:ジムの営業再開
- スウェーデン:「WHOはデータを誤解している」
- ポルトガル:大リスボン圏でロックダウン再開
- EU:域外からの渡航禁止、アメリカは継続の可能性も
- 【中東】メッカ巡礼は国外からの参加禁止
- 【アフリカ】エジプトで医療従事者への不当な扱いに抗議
- 【その他】WHO欧州地域事務局11か国で「非常に重大な感染拡大の再来」
目次
【アジア】韓国で集団感染続く、中国の検査体制強化、台湾の空港で乗継ぎ再開
アジア圏の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
韓国:海外流入や集団感染相次ぎ、感染拡大止まらず
6月25日、韓国の中央防疫対策本部は、韓国の新型コロナウィルス感染者数が前日から28人増え、合計1万2,563人、死者が282人になったと発表しました。
1日当たりの新規感染者数が30人を下回るのは、6月22日の17人以来、3日ぶりとなりました。
新規感染者数が30人以下に減少したものの、首都圏を中心に感染者の発生が続いており、集団感染も発生していることから、感染者数は再び増える可能性があります。
韓国では訪問販売会社関連等で集団感染が相次いでいましたが、6月15日にソウルの汝矣島漢江公園の駐車場に集まった自動車同好会の会員の間でも、さらに新たな集団感染が発生しました。
さらにこの日の新規感染者の内訳は、市中感染23人、海外で感染した後に韓国に入国した海外流入が5人となっており、海外流入の事例も増加しています。
韓国の防疫当局は、市中感染と海外流入の対策の両立を迫られています。
中国:1日最大370万人に対しPCR検査が可能に
6月24日、中国の保健当局は、新型コロナウィルスのPCR検査態勢を強化した結果、1日当たり最大370万人余りの検査が可能になったと発表しました。
1日当たりの最大の検査可能人数は、3月初めの段階では126万人となっていて、現在はその3倍に上る378万人分の検査が可能になったということです。
また、6月22日までに延べ9,000人分の検査を行ったとしています。
北京では6月以降、食品卸売市場を訪れた人などから感染者が相次いでおり、6月11日以降に256人の感染が確認されています。
中国政府は経済活動の再開を進める一方で、PCR検査を積極的に行い、感染者を早期に隔離して感染拡大を防止する考えです。
【新型コロナ海外まとめ】中国が入国緩和を探る 世界で進む規制緩和 感染「第2波」の恐れも
本日5月14日夕方頃に安倍首相が会見を開き、現在発令されている緊急事態宣言が39県で解除されました。海外ではすでに新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止対策として行われていたロックダウン(都市封鎖)などの規制を段階的に解除が進められています。この記事では、5月1日から5月12日ごろまでの世界各国の動きについてまとめてご紹介します。※2020年9月現在、中国政府は、日本人に対しビジネス目的の場合のビザ発給業務を再開し、一部で渡航が開始されています。関連記事【コロナ海外まとめ】タイ...
香港:感染拡大抑え込み、域内観光強化も
【感染対策】
6月16日、香港政府食物及衞生局(Food and Health Bereau)は、屋外などの公共の場での集会や、レストランなど各種業態の運営ルールに関する規制について、緩和する措置を明らかにしました。
公共の場で9人以上が集まることを禁じる「限聚令」のルールは、6月18日の期限を2週間延長して7月2日までとし、人数も51人以上に緩和しました。
レストランで同時に座れる人数は最大8人から無制限に、バーやパブは4人から8人に緩和します。
6月5日から営業が再開されたナイトクラブやカラオケ、パーティールームについても人数制限が緩和されました。
一方で、ボウリング場やビリヤード場で、ベンチとレーンの間に仕切りを設置する、スケートリンクではリンクの収容人数の半分以下までしか客を入場させてはならないなど、細かな規定が新たに加えられました。
香港ではクラスター発生などの事例が時折発生しているものの、徹底的な感染対策により、基本的に感染拡大を抑え込むことに成功しています。
検査体制に余裕ができたことから、民間の医療クリニックで、無料で感染を検査できるサービス体制を整えたほか、感染リスクの高い場所等に検査キットを配布するなどして、早期の感染者の確認に努めています。
直近では、不特定多数の人と会う確率が高い、バス会社の従業員や健康センターで利用された9,000体の検査キットを確認した結果、全て陰性だったことも明らかにしました。
【域内観光強化】
6月15日、香港政府観光局は、香港の住民による域内観光を強化するための「ホリデー・アット・ホーム」キャンペーンを発表しました。
各国の新型コロナウィルス対策の入国制限に伴い、夏休み期間を迎えても、香港の住民が海外旅行に出かけることは困難な状況が続いています。
また5月の来港者数は8,100人と前年比99.9%減となり、香港の観光業は厳しい状況が続いています。
そこで海外旅行へ行けない香港の住民と、不振にあえぐ観光業界をマッチングするためキャンペーンを立ち上げました。
キャンペーンは特設サイト「HolidayHK.com」を中心に展開され、100以上のスポットを紹介する「Insiders’ Guides」では、さまざまな観光スポットなどを詳しく紹介しています。
買い物やエンターテイメントに関する割引や、特別プロモーションの情報サイトとしての役割も兼ねており、人気の香港ディズニーランドのホテルの一部の部屋で4割引きで宿泊できるパッケージなどが提供されています。
観光局は今後、さらにキャンペーンを充実させ、政府による1万香港ドルの現金支給のタイミングに合わせ、より魅力的なプロモーションを企画していくとしています。
台湾:外国人の入境制限を段階的に緩和
台湾では3月19日から外国人の入境を原則禁止してきましたが、6月下旬以降、外国人の入境制限を段階的に緩和しています。
【6/22~:ビジネス目的の受け入れ開始】
6月22日、台湾は海外からのビジネス訪台者の受け入れを開始しました。海外からの入国者には、一律14日間の外出禁止が義務付けられていますが、今回の受け入れでは隔離開始から5~7日目に検査を受けて、陰性が確認されれば隔離が解除されます。
中央感染症指揮センターによって、感染リスクが低度(A級)または、日本を含む中低度(B級)とされている国や地域からのビジネス関係者が主な対象で、滞在期間が3か月以下などの条件が定められています。
6月22日には、前日の987人より385人増える1,372人が入国したということです。
【6/25~:桃園国際空港での乗り継ぎ再開】
6月25日には、桃園国際空港での乗り継ぎが条件付きで再開されました。同一グループの航空会社が運航する便を利用し、かつ空港滞在時間が8時間以内の場合に限って乗り継ぎが認められるもので、中国間との乗り継ぎは除外されます。
同空港で乗り継ぎが可能なのは、現時点ではチャイナエアライン、エバー航空、キャセイパシフィック航空が運航する便のみとなっています。
台湾は3月24日から、水際対策として台湾での乗り継ぎを禁止してきましたが、乗り継ぎの需要や近隣の香港、シンガポールなどのハブ空港が乗り継ぎを順次再開させていることなどを考慮し再開したとしています。
【6/29~:外国人の入境制限緩和】
6月24日には、中央感染症指揮センターが、外国人や香港・マカオ市民に対する入境制限を6月29日から緩和することを発表しました。
外国人は、観光や一般的な社会訪問を除いて、入境許可が申請可能となり。入境後は14日間の在宅検疫と必要な検疫措置が求められます。
香港、マカオ市民は、人道的配慮や緊急性を要する支援やビジネス目的などの場合に入境許可の申請が可能となります。
マレーシア:6月中に短期経済回復計画を発表
6月2日、マレーシア財務省は、近日中にマレーシア首相によって「短期経済回復計画」(Short-term Economic Recovery Plan:ERP)を発表する計画を明らかにしました。
政府による2020年6月から12月までにおける短期的な経済回復を目指すための計画で、マレーシア政府の新型コロナウイルス対策である「6R戦略」の第4段階にあたるとされています。
6R戦略は、以下の6段階で構成されています。
- 移動制限令の実施(Resolve)
- 景気刺激策による国民・産業支援(Resilience)
- 管理下での経済再開(Restart)
- 回復計画の実施(Recovery)
- 経済の全面的な復興(Revitalize)
- 既存の経済構造の改革・ニューノーマルへの移行(Reform)
ERPは「国民への活力付与」「ビジネス推進」「景気刺激」の3つを同計画の目標としており、下記4点に基づいた計画の履行に重点を置く方針としています。
- 予測しづらいニーズに対応する素早さ・力強さ
- 官民協力
- 透明性と開放性を重視し、国民と産業界が一体となって参画する包括的なコミュニケーションとその展開
- データと統計に基づいた計画の履行
ベトナム:日本との入国制限を緩和
6月25日、日本とベトナムの間の入国制限が緩和されました。6月19日にベトナムとの間で相互の規制緩和が合意され、25日から3日間かけて約440人が日本からベトナム行きの臨時便で渡航するものです。
ベトナムに入国した渡航者は、PCR検査を受け、現地のホテルで14日間隔離される予定です。
インド:山車祭りを厳しい条件下で開催
インドでは最大都市ムンバイを中心に、新型コロナウィルスの感染が拡大しています。
インド鉄道は、出稼ぎ労働者が故郷に戻るための特別列車を除いて、8月12日までの列車をキャンセルし、チケットの払い戻しに応じます。
6月22日、インド最高裁は、23日に開催されるヒンドゥー教の山車祭り「ラタ・ヤットラ」について、参加者を大きく減らすなどの条件付きで開催できると判断しました。
「ラタ・ヤットラ」は、東部オリッサ(オディシャ)州の都市プリに伝わるもので、国内各地から多くの見物人が詰めかけます。
最高裁は新型コロナウイルス感染拡大の危険性が高いとして、いったん中止を命じていましたが、州政府が参加者制限などを約束したため、一転して開催が許可されました。
儀式を執り行う信者ら以外の立ち入りを禁止するほか、祭りの期間中は市内への入り口を全て封鎖して、夜間の外出が禁止されます。また3台の山車を引く人数は1台につき500人ずつに制限されました。
シンガポール:サーキットブレーカー違反者に厳しい対応
シンガポールでは、4月7日から6月1日まで、社会・経済活動を制限する部分的なロックダウン「サーキットブレーカー」を実行しました。
サーキットブレーカーに違反して、集団でバーで飲み歩いたイギリス人男性グループが罰金を科されるなど、厳しい措置が取られています。
シンガポールの労働省は、サーキットブレーカーに違反したとして、140人に対してシンガポールで働く許可を取り消したということです。
【北・中南米】アメリカで外国人の就労ビザ年末まで発給停止、ブラジル・ペルーの感染拡大深刻
北米から南米の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
アメリカ:外国人向け就労ビザを年末まで発給停止
アメリカでは50州すべてで外出制限の緩和が進められ、多くの人々が厳しいロックダウンから日常に戻りつつある中、複数の州では、新型コロナウィルスの感染者数が大幅に増加しています。
6月22日、アメリカ政府は外国人の就労ビザの一部について、発給を今年末まで停止すると発表しました。
新型コロナウィルスの影響で失業率が急上昇したことを受けて、国民の雇用を守ることが目的だとしています。
一方で、新型コロナウィルスのめぐる対応にあたっては、混乱も生じています。
政府の調査によって、アメリカの財務相が、新型コロナウィルスの救援基金のうち、14億ドル(1,500億円)を、すでに亡くなった人々に誤って送付していたことが分かりました。
財務省は各世帯に小切手を送付していましたが、死亡届は確認していなかったということです。
またアメリカの一部の州では、公共の場でのマスク着用を義務付ける動きが出てきています。
6月23日、ワシントン州のインスレー知事は、州内の住民にマスク着用を義務付ける規則を導入すると発表しました。
新型コロナウィルス感染拡大防止策の一環で、6月26日から発効します。
テキサス州では、6月25日、アボット知事が新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、経済活動の全面的な再開を延期すると発表しました。
また、7月17日から段階的に再開される予定だった、カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドの営業について、再開を延期することが6月24日に発表されました。
【新型コロナ海外まとめ】アメリカ、イギリス、中国、韓国、イタリア、ドイツなどの4月中の動きまとめ
新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中に広まり、多くの国々で様々な対策が行われています。国によってはすでに感染拡大が終息しつつあり、経済活動の再開が行われるなど大きく異なります。この記事では、4月中の世界各国の動きについてご紹介します。関連記事【コロナ海外まとめ】タイ・インドでワクチン供給の動き活発化【海外まとめ】アメリカ、ディズニー延期にEU渡航緩和対象外の可能性【海外まとめ】5月前半:中国政府、渡航緩和を探る【入国制限まとめ】日本・世界の渡航制限措置が一目でわかる一覧表目次【ア...
ブラジル:感染者100万人超、今後世界最多の死者数となる恐れも
6月19日、ブラジルの新型コロナウィルス感染者の数が100万人を超えました。100万人を超えるのはアメリカに続いて2か国目となります。
ブラジルでは、5月末には1日当たりの平均感染者数が2万人を下回り、6月以降は2万6千人ほどで推移していたものの、この1週間では3万人近くまで急増していました。
医療態勢の貧弱な北部や内陸部で感染が拡大したことや、6月以降サンパウロなどで商業活動の一部が再開されたことなどが急増の背景にあるとみられます。
一方でボルソナーロ大統領は国際的な医療機関に懐疑的で、自らの信用失墜を図っているとして反対派を非難するなど、脅威を軽視する姿勢を続けています。
アメリカのワシントン大学の追跡モデルによれば、ブラジルは今後1か月足らずで倍増以上の10万人以上に上り、アメリカを抜いて最多の死者数を記録する可能性があるとされています。
ペルー:厳しいロックダウンも、死者数増加
ペルーは最初の感染者を確認してから、イギリスや欧州諸国よりも早く3月16日から厳しいロックダウンを実行してきました。
しかし感染者は増加し、感染者数は世界で6番目に多くなっています。ペルーのロックダウンは6月末まで延長され、長期にわたっています。
約8,500人が新型コロナウィルスにより死亡しており、世界的にも高い死亡率となっています。
ペルーの医療システムの整備が十分でないことに加え、ペルー特有の事情によって感染が拡大しています。
ペルーの世帯の4割以上が冷蔵庫を持っておらず、食料の備蓄が十分にできないために、頻繁に行かざるを得ない市場で感染が広がっています。
さらにペルーの雇用人口の約7割がインフォーマル・セクター(露天商・靴磨き・行商など)で働いており、ソーシャルディスタンスを保つことが難しい労働環境を強いられる状況がしばしば見受けられます。
【オセアニア】オーストラリアのメルボルンで感染拡大、買いだめも
オセアニアの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
オーストラリア:トイレットペーパーの買いだめで購入制限
6月26日、オーストラリアのスコット・モリソン首相は、メルボルンで新型コロナウィルスの感染が拡大しているものの、感染対策のための制限措置は引き続き緩和することを発表しました。
政府は制限措置の大半を7月末までに解除する方針で、解除のペースは各州・準州が決めるとしています。
また6月25日、オーストラリアの小売チェーン大手のウールワースは、買いだめ防止のため、全国でトイレットペーパーとキッチンペーパーの購入制限を設けました。
オーストラリアでは3月にも、ロックダウンを懸念しての買いだめが起きており、小売大手によって同様の措置が取られていました。
【ヨーロッパ】イギリスのビーチに数千人殺到、ドイツやポルトガルでロックダウン再開
ヨーロッパの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
イギリス:ビーチに人が殺到、ワクチンの開発進む
【海岸に人が殺到】
今年一番の暑さを記録した6月24日に、イングランド南部ドーセット州の海岸に数千人が殺到し、翌日イギリス当局は「重大事態」を宣言しました。
イギリスでは新型コロナウィルス対策の段階的な行動制限の緩和が進められており、イングランドでは屋外での6人以下の集まりが許可されています。
しかし24日には制限に違反して多くの人が海岸に集まり、駐車違反は1日分としては過去最多の558件を記録したということです。
またロンドンでも6月24日から25日にかけて、屋外でのパーティーに集まった人々が暴徒化し、警察官が少なくとも22人負傷し、複数の緊急車両が破損しました。
【ワクチンの臨床試験始まる】
イギリスの大学では、新型コロナウィルスの新しいワクチンの臨床試験が始まりました。
インペリアル・コレッジ・ロンドンのロビン・シャトック教授のもと、今後数週間で約300人を対象に実施されるということです。
その後は6,000人を対象とした別の臨床試験が10月に予定されており、2021年の早い時期からイギリスや海外でワクチンの配布を目指したいとしています。
ドイツ:集団感染受け一部地域でロックダウン再開、接触通知アプリ公開
【食肉処理場の集団感染でロックダウン再開】
ドイツ西部のノルトライン・ウェストファーレン州では、州内の食肉処理場で新型コロナウィルスの集団感染が発生しました。
6月23日、処理場のある人口36万人超のギュータースロー郡で、ロックダウンが再開されることが明らかになりました。
集団での会合が禁止されるほか、学校やレストランなどは閉鎖されるか、厳しい人数制限が設けられます。
集団感染は処理場に限られているものの、接触者の人数がどのくらいに上るのかは不明だということです。
【接触通知アプリ】
また、ドイツでは新型コロナウィルス対策として、政府による接触通知アプリが公開されました。
「コロナ警告」アプリと名付けられ、公開後わずか1日で650万件がダウンロードされました。
スペイン:植物が観客の音楽公演開催
スペインのバルセロナ中心部にあるリセウ大劇場では、数か月にわたり営業を停止していましたが、ユニークな形で公演を再開しました。
弦楽四重奏団がジャコモ・プッチーニの「菊」を奏でる中、客席に座っているのは、人間ではなく2,292本の植物でした。
コンセプチュアル・アーティストのエウヘニオ・アンプディア氏が発案したもので、着席した植物は、ロックダウン下で自然が人々から居場所を取り戻したことのメタファーだということです。
また、スペイン南部のマラガでは、赤十字社でアウトブレイクが発生し、89人の感染者は、主に地中海沿岸で救出された若い移民だということです。
アイルランド:教会やレストランの営業再開
アイルランドは、6月29日にロックダウン解除のフェーズ3に移行する予定です。
教会、映画館、カフェやレストランは再開され、7月9日から「グリーンリスト」にリストアップされている国からの入国者に対する14日間の検疫期間が解除されます。
ノルウェー:ジムの営業再開
ノルウェーで行われた研究によれば、適切な衛生状態とソーシャルディスタンスが確保されていれば、ジムやフィットネスセンターでの感染リスクは高まらないとしています。
ノルウェーのジムは6月15日に営業が再開されました。
スウェーデン:「WHOはデータを誤解している」
WHOは、新型コロナウィルスの感染スピードが加速し「非常に重大な感染拡大の再来」につながっているとする11か国に、スウェーデンを含めました。
これに対し、スウェーデンの感染症対策を率いる疫学者のテグネル氏は、スウェーデンのテレビで、WHOはデータを誤解していると述べました。
テグネル氏は、感染者数の増加は検査が増えていることによるもので、他の国々は流行の始まりの段階にあると指摘しました。
ポルトガル:大リスボン圏でロックダウン再開
ポルトガルは、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、大リスボン圏で7月1日からロックダウンを再開する予定です。
19の教区の住民は、やむを得ない場合を除き、自宅で過ごすことを求められます。
EU:域外からの渡航禁止、アメリカは継続の可能性も
新型コロナウィルス感染拡大を受けて、EUでは3月以降、域外からの入域を制限しています。
夏の観光シーズンを控え、EU加盟国は7月1日からの域外との移動解禁に向けて協議を続けていますが、アメリカからの渡航者が対象から除外される可能性が浮上しています。
EUは新型コロナウィルスの感染が拡大している国からの渡航禁止は維持したい考えで、アメリカ全体からの渡航を禁止するのではなく、感染者の多い地域のみを対象とすることも検討しているということです。
EUから加盟国への勧告案はまだ最終決定していませんが、決定後はEUの勧告に基づき、最終的には各加盟国が禁止対象を決めることとなります。
EU入国規制緩和 最終調整へ、中国入ってアメリカはやっぱり対象外...
CNNの取材によると、欧州連合(EU)は早ければ明日7月1日から15か国を対象とした入国規制緩和を行う方針だと明らかにしました。関連記事7/1からタイが入国規制緩和ステップ1へ【海外まとめ】アメリカ、ディズニー再開延期にEU渡航緩和対象外の可能性目次EU15か国で入国規制緩和へ、米は対象外...EU15か国で入国規制緩和へ、米は対象外...新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、3月から入国規制を行っていたEUは、早ければ明日7月1日から15か国を対象とした入国規制緩和を行...
【中東】メッカ巡礼は国外からの参加禁止
中東の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
サウジアラビア:メッカ巡礼は人数制限、国外からの参加は禁止
6月23日までに、サウジアラビア政府は、イスラム教の聖地メッカの大巡礼(ハッジ)について、大幅に人数を制限して実施する方針を示しました。
昨年のハッジには200万人を超えるイスラム教徒が参加しており、うち180万人以上がサウジアラビア国外からの渡航者で占められていましたが、今年は国外からの参加は禁止されます。
大勢が集まる場所での新型コロナウィルスの感染リスクを考慮し、今年は参加者の数を制限し、国籍を問わずサウジアラビア国内在住の希望者のみ巡礼が認められることとされています。
【アフリカ】エジプトで医療従事者への不当な扱いに抗議
アフリカの新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
エジプト:国際人権団体が医療従事者への不当な扱いに抗議
6月20日までに、 国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」はエジプト政府に対し、自国の新型コロナウィルス対策を批判する医師を投獄するなどの弾圧をやめるよう要求しました。
同団体は、エジプトの公衆衛生の従事者が、自らの安全防護策や十分な衛生確保への不安を吐露したことにより、逮捕されたり処罰されていると主張しています。
今月3日以降、ソーシャルメディア上での発言によって、少なくとも8人の衛生対策従事者が逮捕されたとも指摘しています。
6月17日には、エジプトの医師団体が、少なくとも73人の医療従事者が新型コロナウィルスへの感染により死亡したと報告しており、6月14日には自らの見解を表明したため拘置された医療従事者の釈放を求める公式書簡を検事総長に送付していました。
【その他】WHO欧州地域事務局11か国で「非常に重大な感染拡大の再来」
その他の新型コロナウイルスに関する動向を紹介します。
6月25日、WHO欧州地域事務局のハンス・ヘンリ・クルーゲ局長は、欧州各国で新型コロナウィルス感染拡大策の緩和が進む中、数か月ぶりに感染者数の増加がみられると指摘しました。
特に11か国で感染スピードが加速し、「非常に重大な感染拡大の再来」につながっていると述べました。
11か国とは、アルメニア、スウェーデン、モルドバ、北マケドニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、キルギス、ウクライナ、コソボだとしています。
またWHOの緊急対応責任者であるマイク・ライアン博士は、6月21日までに、新型コロナウィルス感染の「第2波」と「第2のピーク」について、分類する明確な定義はないものの、部分的な違いはあると説明しました。
第2波については、多数の症例数の発生後に減少する形が考えられ、季節的なインフルエンザでも確認されるパターンだとしています。
第2のピークについては概念が異なるもので、多くの国が現在これに遭遇しているといいます。地域社会での感染が依然発生しており、第1波の中で第2のピークを迎え、その後第2波が続くケースもあり得るということです。
<参考>
ソウル聯合ニュース:https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200621000300882?section=society-culture/index
ソウル聯合ニュース:https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200622001300882?section=society-culture/index
ソウル聯合ニュース:https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200625001800882?section=society-culture/index
NHK NEWS WEB:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200625/k10012482941000.html
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フォーカス台湾:http://japan.cna.com.tw/news/asoc/202006220003.aspx
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NHK NEWS WEB:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200623/k10012480891000.html
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CNN.co.jp:https://www.cnn.co.jp/travel/35155923.html
CNET Japan:https://japan.cnet.com/article/35155527/
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BBC:https://www.bbc.com/japanese/53188217
朝日新聞デジタル:http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN23X0VX.html
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