7月7日は日本の七夕であり、短冊に願い事を書いて笹の木に吊ったり、そうめんを食べたりといった習慣があります。
また、各地で七夕祭りが開催され、宮城の「仙台七夕まつり」と神奈川の「湘南ひらつか七夕まつり」と愛知の「安城七夕まつり」は特に知られており、日本3大七夕祭りとも呼ばれています。
でも七夕は日本だけの行事ではなく、中国、台湾、韓国、アメリカ、ブラジルなどでも行われており、国の文化に応じて様々な楽しみ方が生まれています。
本編では、七夕の由来、そして各国の祝い方を紹介します。
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
七夕の由来
七夕は古代中国の七夕伝説に由来した風習であり、もともとは旧暦の7月7日の節句です。江戸時代まで七夕は太陰暦(旧暦)で行われましたが、明治時代に太陽暦(西暦)を採用したため、旧暦7月7日から西暦7月7日に変わりました。
七夕伝説には複数のパターンがありますが、機織りを司る織女(織姫)と農耕を司る牽牛(彦星)が恋に落ち仕事を怠るようになり、それに怒った織女の父親である天帝は二人を天の川の両岸に引き離し、年に一度、7月7日に限って再会することを許した話が最もポピュラーです。
このストーリは日本には奈良時代に伝わり、日本古来の「棚機女」が融合され、日本の七夕に至りました。
台湾:チャイニーズバレンタインデー、花火などイベントも
中国と台湾では、旧暦7月7日、2020年では8月25日が七夕にあたります。
織女は機織りや裁縫を司る星のため、古来、7月7日の夜に織女に対して手芸上達を願う祭りが行われたようです。また、台湾では七夕は「七娘媽(織姫)」の誕生日ともされており、子どもが16才になったら、子どもの守り神である七娘媽のお寺で成人式を行う風習があります。
一方、現在の七夕は伝統の風習というより、織女と牽牛の恋愛の話から恋人のための日に変わり、「チャイニーズバレンタインデー」とも呼ばれています。
その日に各地でカップルのための花火大会やコンサートなど様々なイベントが開催されます。
以下のInstagramの投稿は、2019年の旧暦七夕に台湾の台北市大稲埕で行われた花火大会です。カップルのイベントとして楽しまれることを目的の一つとしていると考えられます。
Instagram:kutravelerによる投稿
カップルの場合、男性から女性に限らずがお互いにプレゼントを贈り合う習慣もよく見られます。こうした習慣をふまえ、七夕の季節になるとECサイトはテレビCMやなどで七夕商戦を盛り上げるメッセージを発信しています。
以下は、2019年に台湾の大手ECサイト「PChome」が七夕でのショッピング需要を見据え展開した広告です。
YouTube:PChomeによる投稿
中国:「七夕バレンタインデー」男性から女性へ、プレゼントで愛を伝える日
中国でも台湾と同じく、七夕は「バレンタインデー」として認識されています。
中国では折々にカップルの男性が女性へ、贈り物と愛情の深さを伝えるイベントがありますが、七夕もその一つです。
中国でもステンレスボトルのブランドとして有名なタイガー魔法瓶は、昨年の旧暦七夕の際に中国Weiboで、愛を伝えるプレゼントとして最適な一品として、商品を紹介しています。
韓国:過去の風習に
韓国でも、旧暦7月7日は七夕として認識されています。古来は各家庭で祭壇にお供え物をしたり、ミルジョンビョン(小麦粉で作ったせんべい)と季節の果物を食べたり、家族の平安を祈願したりしていたそうです。
日本では七夕の日に雨が降ると織女と牽牛が会えなくなるとされていますが、韓国ではその雨を織女と牽牛が無事会うことができたうれし涙ととらえることもあるそうです。
アメリカ、ブラジル:日系移民が伝播、現代も七夕飾りで彩られる
アメリカのロサンゼルスとブラジルのサンパウロは、日系移民が多く住んでいる影響で、七夕の風習が始められたといわれています。
両地とも仙台市の協力を得て現地の宮城県人会を中心に、毎年商店街七夕の形式でStar Festival(スターフェスティバル)を開催します。
ブラジルは南半球であるため、冬の風物詩となっています。
Instagram:tanabatalaによる投稿
Instagram:hiltonionedaによる投稿
仙台七夕まつりは外国人からも大人気!概要・海外での開催事例・インバウンド施策について紹介
仙台七夕まつりは、商店街を中心に七夕飾りで街中が彩られるお祭りです。和紙や竹を素材とした七夕飾りはとても豪華であり、他地域からも多くの観光客が一目見ようと訪れます。ロサンゼルスやサンパウロでも仙台七夕まつりが開催されるほど、海外からも人気を集めています。そのため、仙台七夕まつりをインバウンド対策に活かせないかと考える人も少なくありません。この記事では、仙台七夕まつりの概要と海外に広がる七夕まつり文化について、そして仙台七夕まつりが実際に行ったインバウンド施策とその結果についても紹介します。...
台湾の祝日や休日には何がある?各イベントの由来・開国記念日・101の花火・三大節句・ランタンフェスティバルや行憲記念日の式典も解説
台湾は日本人にとって人気の観光地です。非常に親日的な国で旅行や観光がしやすい国です。台湾への旅行を計画する際に気を付けなくていけない点は、現地の祝日とそれに伴う連休でしょう。 台湾の休日は旧暦がベースとなっているものが多く、その年によって日取りが変わってきます。 こうした連休は、台湾人が日本に訪れるタイミングでもあります。この記事では、日本と台湾を行き来する旅行の際に理解しておきたい、台湾の祝日について紹介します。 [com_category_dl_btn name="訪日台湾人・香...
訪日ラボ 最新版セミナー&インバウンド情報まとめ
訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。
Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
Google は 11 月 14 日、「飲食店・ホテルサミット」を東京・渋谷で開催します。オフライン・オンラインのハイブリッド開催で、参加費は無料です。
今、国内客・インバウンド客向けの集客手法として注目される「Google ビジネス プロフィール」を中心に、飲食・ホテル向けの最新機能やトレンドといった情報を、Google の担当者から直接聞くことができる貴重なセミナーイベントとなっています。
また、イベントの最後には会場参加者限定で交流会も実施します。Google ビジネス プロフィールを運用されている / これから運用したいと考えている飲食店・ホテル担当者の方、この機会にぜひお申し込みください!
※訪日ラボ/口コミアカデミーを運営する株式会社 mov は、Google 主催「飲食店・ホテルサミット」のメディアパートナーです。
※会場の座席には限りがございますのでお早めにお申し込みください。来場希望者が多い場合は抽選となる場合がございます。
詳しくはこちらをご覧ください
→Google「飲食店・ホテルサミット」11/14開催!飲食・ホテルに特化した最新機能やここだけの情報を入手しよう
【インバウンド情報まとめ 2024年9月後編】中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に9月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国「国慶節」延べ19.4億人移動、海外旅行先の人気1位は日本:インバウンド情報まとめ 【2024年9月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!