世界の七夕:台湾・中国では「バレンタインデー」EC商戦が開幕、ブラジルでは「冬の風物詩」になっていた

公開日:2020年07月07日

7月7日は日本の七夕であり、短冊に願い事を書いて笹の木に吊ったり、そうめんを食べたりといった習慣があります。

また、各地で七夕祭りが開催され、宮城の「仙台七夕まつり」と神奈川の「湘南ひらつか七夕まつり」と愛知の「安城七夕まつり」は特に知られており、日本3大七夕祭りとも呼ばれています。

でも七夕は日本だけの行事ではなく、中国、台湾、韓国、アメリカ、ブラジルなどでも行われており、国の文化に応じて様々な楽しみ方が生まれています。

本編では、七夕の由来、そして各国の祝い方を紹介します。


七夕の由来

七夕は古代中国の七夕伝説に由来した風習であり、もともとは旧暦の7月7日の節句です。江戸時代まで七夕は太陰暦(旧暦)で行われましたが、明治時代に太陽暦(西暦)を採用したため、旧暦7月7日から西暦7月7日に変わりました。

七夕伝説には複数のパターンがありますが、機織りを司る織女(織姫)と農耕を司る牽牛(彦星)が恋に落ち仕事を怠るようになり、それに怒った織女の父親である天帝は二人を天の川の両岸に引き離し、年に一度、7月7日に限って再会することを許した話が最もポピュラーです。

このストーリは日本には奈良時代に伝わり、日本古来の「棚機女」が融合され、日本の七夕に至りました。

台湾:チャイニーズバレンタインデー、花火などイベントも

中国と台湾では、旧暦7月7日、2020年では8月25日が七夕にあたります。

織女は機織りや裁縫を司る星のため、古来、7月7日の夜に織女に対して手芸上達を願う祭りが行われたようです。また、台湾では七夕は「七娘媽(織姫)」の誕生日ともされており、子どもが16才になったら、子どもの守り神である七娘媽のお寺で成人式を行う風習があります。

一方、現在の七夕は伝統の風習というより、織女と牽牛の恋愛の話から恋人のための日に変わり、「チャイニーズバレンタインデー」とも呼ばれています。

その日に各地でカップルのための花火大会やコンサートなど様々なイベントが開催されます。

以下のInstagramの投稿は、2019年の旧暦七夕に台湾の台北市大稲埕で行われた花火大会です。カップルのイベントとして楽しまれることを目的の一つとしていると考えられます。


カップルの場合、男性から女性に限らずがお互いにプレゼントを贈り合う習慣もよく見られます。こうした習慣をふまえ、七夕の季節になるとECサイトはテレビCMやなどで七夕商戦を盛り上げるメッセージを発信しています。

以下は、2019年に台湾の大手ECサイト「PChome」が七夕でのショッピング需要を見据え展開した広告です。


中国:「七夕バレンタインデー」男性から女性へ、プレゼントで愛を伝える日

中国でも台湾と同じく、七夕は「バレンタインデー」として認識されています。

中国では折々にカップルの男性が女性へ、贈り物と愛情の深さを伝えるイベントがありますが、七夕もその一つです。

中国でもステンレスボトルのブランドとして有名なタイガー魔法瓶は、昨年の旧暦七夕の際に中国Weiboで、愛を伝えるプレゼントとして最適な一品として、商品を紹介しています。

中国Weiboで投稿された、タイガー魔法瓶のマグボトルの広告
▲[2019年にタイガーの中国Weibo公式アカウントで投稿された、七夕向けのキャンペーン]:編集部キャプチャ

韓国:過去の風習に

韓国でも、旧暦7月7日は七夕として認識されています。古来は各家庭で祭壇にお供え物をしたり、ミルジョンビョン(小麦粉で作ったせんべい)と季節の果物を食べたり、家族の平安を祈願したりしていたそうです。

日本では七夕の日に雨が降ると織女と牽牛が会えなくなるとされていますが、韓国ではその雨を織女と牽牛が無事会うことができたうれし涙ととらえることもあるそうです。

アメリカ、ブラジル:日系移民が伝播、現代も七夕飾りで彩られる

アメリカのロサンゼルスとブラジルのサンパウロは、日系移民が多く住んでいる影響で、七夕の風習が始められたといわれています。

両地とも仙台市の協力を得て現地の宮城県人会を中心に、毎年商店街七夕の形式でStar Festival(スターフェスティバル)を開催します。

ブラジルは南半球であるため、冬の風物詩となっています。




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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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