フリギー(Fliggy)とは | 中国アリババの旅行プラットフォーム・越境ECフリギーゴーの優位性・TDRの旗艦店

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中国のアリババが運営するフリギーと日本企業との連携がすすんでいます。

フリギーは中国国内外に旅行に関する包括的な予約サービスを提供しており、オリジナルツアー企画、販売や、オンライン、オフラインでのプロモーションを通じて、新たなマーケットの創出と地域経済の活性化に取り組んでいます。

2019年3月にスタートしたフリギーゴーにより、旅行前の訪日観光客に対するアプローチも可能となり、インバウンド対策に取り組む企業より注目が集まっています。

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フリギー(Fliggy)のサービス概要

中国のIT大手企業アリババグループは、2014年に「アリトリップ(Alitrip)」としてオープンした旅行専用プラットフォームを、2016年に「フリギー(Fliggy)」に名称変更し、オンライン旅行サービスプラットフォームとして成長させています。

アリババはECプラットフォームのタオバオやTmall、決済システムAlipayなどのサービスで有名ですが、旅行産業においても、旅マエから旅ナカ旅アトまでの一連の旅行体験を楽しめるオンラインサービスを展開しており、ユーザーに支持されています。利用者数は中国人約2.7億人にのぼります。

フリギー(Fliggy)とは

フリギーとは、中国を代表するIT企業の一つ「アリババグループ」が展開する中国人向けオンライン旅行サービスプラットフォームです。

中国語名称は、「飞猪」(フェイジュー)であり、英語名がフリギー(Fliggyです。

中国国内外の航空券、鉄道チケット、宿泊施設、レストラン、レンタカー、パッケージツアー、地元アトラクションなど旅行に関する包括的な予約サービスを提供しており、60万軒以上の宿泊施設と8000軒以上の観光施設、400社以上の航空・チケット販売代理店と提携しています。

フリギーは世界各国とつながり、新しい旅先を生み出すプロジェクトや中国人観光客の誘致を推進しています。

飛猪(フリギー)への登録方法は?活用のメリット・日本企業の登録事例3選を紹介

中国のIT大手企業、アリババの傘下にあるオンライン旅行サービスプラットフォームに「飞猪(飛猪/フリギー)」(以下:飛猪)というサービスがあります。2019年3月には、訪日中国人観光客が旅行前に現地にある実店舗の商品をあらかじめ閲覧・購入できる新サービス「飞猪购(飛猪購・フリギーゴー)」(以下:フリギーゴー)もスタートし、訪日中国人観光客の誘致を目指す日本企業がサイト内に出店するケースも現れ始めています。本記事では、飛猪のサービス内容を紹介すると共に、登録方法や活用方法を紹介します。目次飛猪...

EC事業にも参入:フリギーゴー(Fliggy Buy)

2019年3月に、フリギーは新たに中国人観光客が旅行前に海外商品を閲覧・予約購入できる新サービス「フリギーゴー(Fliggy Buy)」をリリースしました。

フリギーゴーを利用することにより、中国人観光客は提携する企業の実店舗の商品を、予めオンラインで閲覧・予約購入・事前決済を済ませ、滞在中に指定の日時・店舗で受け取ることができます。

観光客にとっては欲しい物を店舗で探す手間が省け、会計待ちで時間を費やすことなくショッピングをすることができます。

店舗側にとっても購入者のパスポート提示だけで免税手続と商品の受取が完了するため、オペレーションのコストが下がります。

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フリギー(Fliggy)を活用するメリット

企業がフリギーを活用するメリットとしては、フリギーユーザーであるデジタルに精通した若い世代の消費者に対して、観光スポットやサービスの訴求ができることや、新しい旅行価値を提供できることがあげられます。

1. 越境ECも含めた中国市場への働きかけがよりスムーズに

フリギーを展開するアリババグループはインバウンド市場において、旅行者の旅マエ旅ナカ旅アトの消費行動においてシームレスに融合した旅行体験サービスを提供していくとしています。

すでに中国では10億人以上のアクティブユーザーを持つモバイル決済サービスアリペイ」などのさまざまな関連サービスを通じて、実店舗やアプリなど、顧客とのあらゆる接点において最適な購買体験を提供していくことが可能なようです。

これにより、訪日中国人観光客と訪日中国人をターゲットとしている日本企業が直接的かつ効率的にコミュニケーションすることができ、コンバージョン率の向上も期待できるとしています。

2. 若い世代に向けたインバウンド対策が可能

フリギーの登録ユーザー割合の半数は90年代以降に生まれた世代となっており、若い世代の消費者の関心をつかむプラットフォームといえます。

フリギーは航空券や鉄道チケット、宿泊先の予約だけでなく、若い世代に人気のツアーやアトラクションなど体験コンテンツの予約もできます。

さらに、世界各国の観光地情報やインフルエンサーによるライブ配信など新しい旅行体験の提供により、中国人の若い世代の消費者に対して観光地のPRができることでも注目されています。

また、中国の観光需要に影響をもたらすデジタルに精通した消費者の購買行動を分析することにより、マーケティング強化も期待できます。

フリギー(Fliggy)を活用したインバウンド対策

日本の訪日中国人市場においては、東京ディズニーリゾートのオンライン旗艦店の開設や、宿泊在庫管理に活用されるサイトコントローラー運営企業との連携など、フリギーを活用したインバウンド対策がはじまっています。

フリギー連携で訪日中国人受け入れ態勢の整備

フリギー連携による日本市場の動きとしてあげられるのは、2019年10月に、フリギーに新しく東京ディズニーリゾートの旗艦店が開設されたことです。

これにより、訪日中国人観光客はフリギーの旗艦店を通じて、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの2つのパークチケットをオンライン上で購入することができます。

チケットの料金は、モバイル決済サービスアリペイによって事前決済でき、発行されたQRコードをエントランスにかざすことで入園できるため、訪日中国人観光客はチケット窓口に並んだり、言葉が通じず困ったりすることなく、旅行を楽しむことができます。

フリギーのデータによると、2019年の中国大型連休・国慶節では、日本が中国人観光客にとってもっとも人気の高い海外旅行の目的地になっているようです。今後、2021年東京オリンピックや2025年大阪・関西万博の開催をきっかけに、中国人観光客の注目も高まるでしょう。

サイトコントローラー「TL-リンカーン」を通じた活用

フリギーは2019年8月に、シーナッツが提供するサイトコントローラーサービス「TL-リンカーン」と連携しました。

サイトコントローラーとは、複数の宿泊予約サイト経由の予約の取りまとめや在庫を一元的に管理するオンラインシステムです。この提携により、TL-リンカーンと契約している宿泊施設は、「共通在庫サービス」というTL-リンカーン上に登録した残室や料金情報を取得できるインターフェースを使用し、アリババグループのエコシステムを利⽤する7億⼈以上のユーザーに向けて集客の施策をうつことができます。

他の販売先と在庫を共有することで、販路拡大による売上向上も見込めます。

「フリギーゴー」出店で越境EC対策に取り組む

前述したように、フリギーゴーは訪日中国人観光客が旅行前にオンラインで商品を吟味し、予約、事前決済をすませ、滞在中に商品を受け取れるサービスです。

そのためネットショップの海外出店を検討している店舗にとって、フリギーゴーは有意義なサービスといえます。

フリギーゴーを活用することにより、早い段階で商品に対する顧客への認知を促すことができ、実店舗での現金やりとりはなく、免税手続きと商品の受け渡しのみのため、運営効率もあがります。

実際、ラオックスやビックカメラ、三陽商会など、すでに多くの日本企業が出店しています。

中国観光客にとっても、旅行前に欲しい商品を探すことで、旅の楽しみを増幅、持続させる効果もあるといえるでしょう。

訪日中国人観光客の旅マエにアプローチが可能なフリギー

これまで、訪日中国人観光客に対するインバウンド対策では、主に旅行中の経路にアプローチするような施策が取り組まれてきました。フリギーの台頭により、旅行前へのアプローチの有用性に注目が集まり、ここを強化していく動きも見られています。

特にフリギーは若い世代の登録者も多く、インフルエンサーによる世界各国の観光スポットの紹介やライブ配信による現地情報の発信も盛んです。

フリギーを活用すれば、約2.7億人の中国人ユーザーに対して観光施設や旅行サービスの魅力を訴求できます。系列サービスのフリギーゴーでは旅行前に商品の購入を検討してもらう機会も生まれます。

訪日中国人観光客をターゲットとする企業にとって、売上数や認知度を向上する一つの手段といえるでしょう。

旅マエの中国人

中国人の間での海外旅行市場はどうなっているのでしょうか。UNWTO(国連世界観光機関)が発表した「World Tourism Barometer」によると、中国人観光客全体の2016年の海外旅行支出は総額で 26兆円 でした。2015年と比較すると 1兆円ほど増加 しており、世界全体の旅行支出額の 20% を占めるかたちになりました。中国人観光客は多くの国にとって重要視すべきターゲットとなっていることが把握できるでしょう。近年の中国人の海外旅行のスタイルを知るうえでExpedia Medi...

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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