4連休で観光地に明暗…客足大幅増に喜びの声と、「消えたインバウンド」に苦しむところも

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

新型コロナウイルスの感染拡大により、全国各地の観光地では人出の大幅な減少が顕著でしたが、4連休となったシルバーウィーク期間中は、多くの人出が戻りました。

GoTo トラベルキャンペーンの影響もあり、今年のゴールデンウィークを大幅に超える人出となった地域や、客室稼働率が90%を超えた宿泊施設も見受けられました。一方で、いまだインバウンドの激減による集客難に苦しむ施設も少なくありません。

今回は、4連休のシルバーウィークにおける全国の観光地の様子を紹介し、旅行宿泊業界のいまと今後の展望について解説します。

4連休の人出は?国内観光がGoToトラベルで混雑するなか都市圏では人出減少も

2020年7月23日から26日にかけての4連休は、政府の観光キャンペーン「Go Toトラベル」が開始されて最初の連休ということもあり、国内で人の動きが注目されました。 日本全国各地の人の動きと、宿泊業界の状況、交通機関の混雑状況について解説します。 《注目ポイント》 4連休は遠出する人微増 満室状態となったホテルも、特に高級旅館の需要回復か 東京など都市圏では人...


インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

インバウンド対策サービスを探している方必見!無料で資料DLできる「訪日コム」を見てみる

4連休に賑わう各地

2020年9月19日〜22日まで、4連休となったシルバーウィーク期間中は、全国の観光地で人出が大幅に回復し、多くの観光客で賑わいました。

沖縄に観光客続々 ホテルでは稼働率90%超も

沖縄の玄関口である那覇空港には、連休開始の前日から多くの観光客の姿が見受けられ、コロナ禍により観光客が激減していた沖縄に活気が戻る様子がうかがえました。

連休中のホテルの客室稼働率は90%を超えるところもあったとしています。

沖縄県が発令していた独自の緊急事態宣言により、全日本空輸が運行する沖縄路線の8月までの予約率は、前年比で約3割にとどまっていました。しかし、9月5日に緊急事態宣言が解除されて迎えた4連休では、予約率が前年比の6割弱まで回復しています。

日本トランスオーシャン航空でも、予約率が前年比2〜3割に低迷していましたが、4連休は7割ほどまで持ち直しました。

沖縄では、観光業の再興から経済活動の活発化が期待される一方で、人の移動の増加による感染拡大も懸念されています。沖縄観光コンベンションビューローは、那覇空港の到着ロビーで観光客にマスクを配布したり、体温測定を行ったりと、「3密」を避け感染予防をしながら滞在を楽しむよう呼びかけました。

京都 嵐山、「GWの3.4倍」の人出に

日本の一大観光地である京都の嵐山も、4連休に大幅な人出の回復を見せました。位置情報ビッグデータを活用した事業を行うAgoopが発表したデータによると、9月19日と20日の人出の平均値は、緊急事態宣言下にあったゴールデンウィークと比べると3.4倍になり、大幅な増加がみられました。

京都中心部の錦市場も、多くの観光客で賑わいました。近隣の大阪からGoTo トラベルを利用して訪れた観光客も多かったとしています。錦市場の店舗では、4連休前に比べると2倍以上の人出となり、観光客の回復に喜びの声が上がりました。

長崎や松本・金沢でも人出が大幅回復

長崎県長崎市のグラバー園には、世界文化遺産の「旧グラバー住宅」などをお目当てにした多くの観光客で賑わいました。9月19日〜21日までの3日間で9,200人ほどが訪れ、前年同時期よりも約3,000人増加しています。

園内では、マスクの着用を促したり検温を行ったりといった、感染防止対策の徹底により、来場者からも安心して楽しめるとの声が上がりました。

長野県松本市松本城では連休中日の9月21日、入場まで最長2時間40分を要する長蛇の列ができ、3,300人の観光客が訪れました。感染予防対策として人数制限をしたほか、混雑回避のためにホームページに待ち時間を掲載するなど、工夫する様子が見受けられました。

石川県の金沢でも4連休中、北陸新幹線を利用し多くの観光客が訪れていました。日本三名園として有名な兼六園や、金沢の人気観光スポットのひがし茶屋街は、連日多くの観光客で賑わいました。

輪島朝市では、21日の人出が昨年とほぼ同規模の約3,000人であったとしています。2020年6月にオープンしたばかりの新名所である金沢港クルーズターミナルは、家族連れを中心に賑わいを見せ、20日時点では1日の来場者数が7,000人と、オープン以来最多を更新しました。

「消えたインバウンド」の爪痕深く 集客苦しむところも

4連休は全国各地の観光地で人出の回復がみられた一方で、インバウンドの激減により依然として集客に苦しむ施設も少なくありません。

成田空港周辺に位置する入浴施設『ラディソン成田 湯楽城』では、これまで成田空港を利用していた多くのインバウンド客がコロナ禍により激減したことで、4連休も客足の大幅な回復にはいたりませんでした。

同施設はインバウンド需要の取り込みを狙い、2019年に7月にオープンしましたが、その後千葉を襲った台風19号から始まりコロナ禍にも見舞われ、集客に大きな打撃を受けてきました。

GoToトラベルキャンペーンなどにより客足は少しずつ回復していますが、やはりインバウンド需要の取り込みが必要不可欠であるとしています。現在は、入浴料の大幅な割引などを実施し、国内旅行客の集客に注力しています。

国内旅行客の集客と感染予防対策の徹底求められる

4連休となったシルバーウィークでは、新型コロナウイルスの感染拡大以降、最も多くの人出を記録した地域もあるなど、国内旅行需要の大幅な回復がみられました。一方で、インバウンドは依然として激減している状況のため、引き続き集客に苦しむ施設があることも事実です。

現在日本は、159の国と地域からの外国人の入国を拒否しています。来月にも、全世界のビジネス目的または中長期の在留資格を持つ外国人を対象にした、入国制限の緩和を検討しているとの報道もありますが、訪日外国人観光客の受け入れ再開はいまだ見通しが立たない状況です。

国内の旅行宿泊施設では、引き続き国内旅行客の集客促進と、旅行客が安心して訪れられるような徹底した感染予防対策の実施が求められるでしょう。

コロナ「第2波」でも自粛すべきでない理由:感染状況を正しく把握し「正しく怖がる」意識を

7月5日、東京都は新たに111人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表しました。都内で1日あたりの感染者数が100人を超えるのは、4日連続となりました。「第二波の到来か」、「緊急事態宣言の再発令か」と取り沙汰される中で、先行きに不安を感じている人も少なくないようです。しかし全体の状況を把握するためには、感染者数以外の情報も冷静に判断する必要があります。関連するデータも紐づけて見てみると、また新しい構図が見えてきます。目次東京でついに新規感染者100人超え最悪の場合緊急事態宣言の可能性...

中国「8連休」まもなく...「リベンジ旅行」欲高まる:長距離、少人数、レンタカーがトレンド

国慶節は中国では春節(旧正月)に次ぐ大型連休であり、この時期に多くの中国人が国内外を旅行します。2019年の国慶節の連休に旅行する中国人の総数は8億人で、そのうち750万人が中国国外への旅行をするとの推計がありました。今年は新型コロナウイルスの影響で、中国人による海外旅行が消失した一方、最長8連休の長い休暇やリベンジ消費心理の働きかけにより、国内旅行が活況を迎えています。この記事では、2020年国慶節連休における中国人の旅行トレンド予想について整理します。関連記事中国の祝日「国慶節」とは?...


インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

【6/24開催】集客の両輪を加速させる!新規とリピーターで“人が集まる”仕組みづくり

競合店舗がひしめく中で、お客様に選ばれ続けるためには「単発的な集客施策だけでは不十分」と感じられている店舗事業者の方も多いのではないでしょうか?

集客力を最大化するには、「新規顧客の獲得」と「再来店の促進」この2つの視点を両立することが必要不可欠です。

本セミナーでは、店舗ビジネス向けメディア「口コミラボ」を運営する株式会社movと、セミカスタム型アプリパッケージ「App Publisher」を提供するエンバーポイント株式会社が共催し、

・新しいお客様を呼び込むための口コミ活用術
・お客様にリピートしてもらうためのアプリを活用したCRM戦略

について、それぞれ解説いたします。

新規集客・リピーター獲得に課題を感じている方は、ぜひご視聴ください!

<本セミナーのポイント>

  • 新しいお客様を呼び込むための口コミの収集、活用方法が学べる!
  • アプリを活用したリピーターを獲得するためのCRM戦略が学べる!
  • 各企業の実例から”明日から使えるテクニック”が学べる!

詳しくはこちらをご覧ください。

集客の両輪を加速させる!新規とリピーターで“人が集まる”仕組みづくり【6/24開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに