成田国際空港・2020年の旅客数は76%減、変異株へ警戒高まるも各国で運航再開の動き:航空便増減まとめ【1月】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界各国の航空会社では運休や減便が相次いでいます。

2020年の成田国際空港での旅客数は前年対比76%減となり、年末年始の国内線の航空10社の旅客数は前年の半分以下に落ち込みました。

イギリスやカナダなどで、新型コロナウイルスの変異株の流入を警戒した、一部地域との運航停止などが見受けられる一方、中国や韓国、香港などで日本線の新規開設や再開、増便の動きも現れています。

さらにアメリカやシンガポールなどでは、入国管理のニューノーマルに向けた新たなサービスの運用も始まっています。

この記事では、各国の航空会社の動きをまとめます。

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【アジア】韓国や中国、香港で日本路線の開設や再開、増便相次ぐ

日本国内では、成田国際空港の2020年の利用実績や、航空各社の年末年始の国内線旅客の利用実績において、前年を大きく下回ることが分かりました。

一方、韓国や中国、香港などでは、日本路線の開設や再開、増便が相次いでいます。

東アジアの運航状況を紹介します。

日本国内

日本国内の運航状況を紹介します。

成田国際空港、2020年の旅客数は76%減

成田国際空港は、2020年の空港の運用状況を発表し、航空機の発着回数は136,502回(前年比48%減)、旅客数は10,486,427人(同76%減)となりました。

発着回数は国際線旅客便が105,983回(同49%減)、国内線旅客便が29,427便(同44%減)、国際線貨物便が37,316便(同153%)で、旅客数は国内線が3,220,920人(同58%減)、国際線が7,265,507人(同80%減)でした。

国際線旅客便は、発着回数と旅客数ともに開港年を除き過去最低となり、国内線はLCC就航以前の2011年に次ぐ水準となった一方、国際線貨物便の発着回数は過去最高を記録しました。

年末年始の国内線旅客、前年の半分以下に

1月4日、JALやANA、スカイマークなどの航空10社が年末年始の利用実績を発表しました。

国際線は新型コロナウイルス感染拡大の影響で旅客数が前年を大きく下回り、国内線もGo Toトラベルの一時停止により伸びが鈍化しました。

10社の発表値を合計すると、旅客数は国際線で前年同期比95.5%減の3万2,007人、国内線で57.3%減の146万4,436人となり、前年の半分以下に落ち込みました。

JALが羽田北ウイングを2月から再閉鎖

1月27日、JALは羽田空港第1ターミナル北ウイングのカウンターと保安検査場を、2月1日から当面閉鎖し、南ウイングに集約すると発表しました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたもので、4月17日から閉鎖し7月1日に再開していましたが、減便規模の再拡大により再び閉鎖することとなりました。

ANAが使用する羽田第2ターミナルでも、南北の保安検査場のうち、南側は1月19日から閉鎖されています。

ANA、3月の国際線運航計画を変更

ANAは3月の国際線の運航計画を変更し、東京/羽田~ブリュッセル線を3月6日から週1便で再開し、東京/羽田~ジャカルタ線を3月31日より週2便から週4便に増便します。

また東京/羽田~シアトル線を運航するほか、東京/羽田〜ロンドン・パリ線を一部の日に復便し、3月の国際線は、計画比82%減となる40路線の1,031便を運航する予定です。

韓国

アシアナ航空は、2月の運航計画を発表し、日本路線4路線の運航を継続することを決定しました。

東京/成田・大阪/関西~ソウル/仁川線は1日1便を運航するほか、福岡〜ソウル/仁川線は週3便に増便されます。

一方エアプサンでは、日本線の全路線について、3月27日までの運休を決定しました。

中国

1月22日、春秋航空日本は、東京/成田~南京線を開設しました。

2月の春節(旧正月)を控えて日本在住の中国人の帰国需要に応えるもので、当面隔週金曜に運航されます。

これにより同社は中国の就航地を7都市に拡大し、華東地域には3路線を展開することとなりました。

香港

キャセイパシフィック航空は、香港発ロンドン/ヒースロー行きの運航を再開しました。

現地発のフライトについては、入国制限を考慮して1月25日まで運行しないこととしました。

また同社は、1月20日から大阪/関西〜香港線を週2便に増便するとともに、1月22日から福岡〜香港線の運航を再開する予定です。

台湾

タイガーエア・台湾は、3月1日から4月30日まで全路線を運休します。

同社は、台湾と日本、タイ、マカオ、韓国、フィリピンを結ぶ路線を運航しており、運休便の乗客には払い戻しが行われます。

【東南アジア】成田~バンコク便が9か月ぶり再開、成田~シンガポール線は運航再開を延期

東南アジアでは、タイで成田~バンコク便が9か月ぶりに再開する一方、シンガポールやベトナム、インドネシアなどでは日本路線の運休や再開延期が相次いでいます。

東南アジアの運航状況を紹介します。

タイ

タイ国際航空は、1月16日から、東京/成田発バンコク行きを2020年3月末以来およそ9か月ぶりに再開しました。

1月中は週3便を運航し、9日からは関西~バンコク線も週1便で再開する予定です。

なお日本発便は両路線ともにタイ政府の指定するセミコマーシャルフライト扱いとなっており、搭乗には事前に入国許可証(COE)の取得が必要です。

シンガポール

シンガポール航空は、1月18日に予定していた、東京/羽田〜シンガポール線の運航再開を延期すると発表しました。

外的要因により営業上の観点から復便が困難と判断されたもので、引き続き市場の動向を注視して復便の時期を検討するとしています。

また同社では、出発前のPCR検査のほか、抗体検査の予約や結果の受け取りを、オンラインポータル内で一括管理できるサービスの試験運用を開始しました。

まずシンガポール航空とシルクエアーで、シンガポール、メダン、ジャカルタを出発する人を対象に試験的に実施しており、運用結果を検証し数か月内に他の路線にも展開する予定です。

ベトナム

2021年1月下旬、ベトナム航空はハノイ発成田行き便を計4便運休します。

これは新型コロナウイルス感染拡大防止のための日本政府による水際対策を受け、外国人の入国が制限されたことに伴う減便です。

インドネシア

ガルーダ・インドネシア航空は、新型コロナウイルスの影響に伴う需要動向をふまえ、2021年2月の日本路線の運航スケジュールを決定しました。

1月末までと同様、成田・関西発着のデンパサール線は全便運休し、羽田・関西発着のジャカルタ便を一部減便します。

インドネシアでは外国人の入国制限が実施されているほか、搭乗者は健康状態申告書やPCR検査証明書の提示が必要となっています。

【北米】アメリカで新サービス「トラベルレディセンター」開始、カナダは中南米へのフライトを停止

北米では、アメリカで新たなデジタルソリューション「トラベルレディセンター」が開始されたほか、カナダでは新型コロナウイルスの変異株を懸念し、中南米方面へのフライトを停止する動きが出てきています。

北米地域の運航状況を紹介します。

アメリカ

ユナイテッド航空は、ウェブサイトとアプリから利用できる、新たなデジタルソリューション「トラベルレディセンター(Travel-Ready Center)」の提供を開始しました。

各国の入国要件や新型コロナウイルスの検査機関の確認のほか、ワクチン接種も記録できます。

今後、世界15,000以上の検査機関で新型コロナウイルス検査の予約ができるほか、「エージェントオンデマンド」機能を利用し、ユーザーがカスタマーサービスの担当者とビデオチャットで会話することもできます。

カナダ

エア・カナダは、カリブ海諸国とメキシコへのフライトを、1月31日から90日間停止します。

特に春休み期間中、新型コロナウイルスの変異株が持ち込まれることを防ぐため、カナダ政府からの要請に応じて決定されました。

カンクンやメキシコシティ、サンホセなど15都市へのフライトが停止され、帰国を支援するために現地発の支援便が用意されます。

【オセアニア】ニュージーランド航空、検疫不要のフライトを開始

オセアニアでは、ニュージーランド航空が、一部フライトで、新型コロナウイルスの検疫を不要とする運用を開始しました。

オセアニアの運航状況を紹介します。

ニュージーランド

ニュージーランド航空は、1月7日から、オークランド発ブリスベン行きの便で、到着地での新型コロナウイルスの検疫が不要となるフライトを運航します。

週5便の運航のうち、週3便で検疫が不要となり、残る週2便はブリスベン到着時に従来通り14日間の隔離措置が必要となります。

また、東京/成田~オークランド線の週1便での運航を、6月26日まで継続します。

搭乗できるのは日本またはニュージーランド政府の入境許可を得ている人に限られ、成田およびオークランド以遠への乗り継ぎは、隔離のため利用できません。

また同社では、新型コロナウイルス感染リスク軽減のため、従来のロサンゼルスやサンフランシスコでの滞在を取りやめ、乗員がホノルルで滞在できるよう、北米路線の運行経路を変更します。

【ヨーロッパ】イギリスがUAEとの直行便禁止、ルフトハンザグループはマスク着用要件を強化

ヨーロッパでは、イギリスが新型コロナウイルスの変異株の感染拡大を懸念してアラブ首長国連邦(UAE)との直行便を禁止したほか、ドイツのルフトハンザグループは、ドイツ発着のフライトで乗客のマスク着用要件を強化しています。

ヨーロッパの運航状況を紹介します。

イギリス

イギリスは、UAEとの直行便を1月29日から禁止すると発表しました。

新型コロナウイルスの変異株の感染拡大を懸念したもので、エミレーツとエティハド航空はイギリスとの旅客便運航をすべて停止すると発表しました。

イギリス運輸省は、現在UAE国内にいるイギリス国民に対し、帰国を希望する場合は経由便を利用するようアドバイスしています。

ドイツ

ルフトハンザグループの各航空会社は、2月1日から、ドイツ発着のフライトで、乗客のマスク着用に関する要件を変更します。

医療用マスクまたはサージカルマスクの着用を義務付けるもので、布マスクやフェイスシールド、スカーフなどの利用は許可されません。

2020年5月からすでに機内でのマスク着用を義務付けていましたが、1月19日のドイツの連邦政府や州政府による決議を受けて、要件を変更しました。

イタリア

アリタリア-イタリア航空は、東京/成田〜ローマ・ミラノ線で、貨物便としての運航を1月22日より再開します。

座席を取外して貨物専用機としたボーイング機を使用するもので、リタリア・カーゴのイタリア発着の長距離国際線は、ニューデリー、ムンバイ、ニューヨークと合わせ4路線に拡大します。

フィンランド

フィンエアーは、イギリスからの旅客便の運航を1月25日から再開します。

また1月28日以降、フィンランドに入国する全乗客に、新型コロナウイルス陰性証明書の提示を義務付けます。

大阪/関西〜ヘルシンキ線の運航も3月29日から再開し、金・土・日曜の週3便が運航されます。

【中東】カタール航空、エジプトとサウジアラビアとの運航再開

カタールでは国交断絶にともない運航が停止されていた、エジプトとサウジアラビア方面の運航が再開され、UAEでは北米への運航再開路線が拡大します。

中東の運航状況を紹介します。

カタール

カタール航空は、国交断絶にともない運航が停止されていた、ドーハとエジプト、およびサウジアラビアの各地を結ぶ路線の運航を再開しました。

エジプト方面は、1月18日からドーハ~カイロ線、1月25日からドーハ~アレクサンドリア線、サウジアラビア方面は1月11日からドーハ~リヤド線、1月15日からドーハ~ジェッダ線、1月16日からドーハ~ダンマーム線が再開されました。

また同社はドーハ~アトランタ線の運航を6月1日より再開し、アメリカ路線を12路線に拡大する予定です。

アラブ首長国連邦(UAE)

エミレーツ航空は、北米への運航再開路線を拡大し、一部路線で増便します。

2月1日からドバイ~シアトル線、3月2日からドバイ〜ダラス/フォートワース・サンフランシスコ線の運航を再開するほか、ドバイ~ニューヨーク・ロサンゼルス・サンパウロ線を増便します。

またエミレーツ航空とグループのdnataは、1月18日から、従業員に対する新型コロナウイルスワクチンの接種プログラムを開始しました。

ドバイ保健局と保健予防省と連携し、UAEに拠点をおく客室乗務員や運航乗務員などを対象とし、UAE当局が承認したファイザーとバイオンテック製、シノファーム製の2種類のワクチンを接種します。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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