オールジェンダートイレとは、多様なジェンダーに配慮しており、誰でも利用できるトイレのことです。
「LGBT」の認識やそれに対する理解が進むなかで、オールジェンダートイレが普及してきており、インバウンドを考える上でも重要となっています。
最近ではLGBTツーリズムが注目を浴びており、「LGBTフレンドリー」とも関係してくる可能性があります。
この記事では、オールジェンダートイレの導入事例や想定される懸念点について整理します。
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誰でも利用できる。オールジェンダートイレとは
オールジェンダートイレとは多様なジェンダーに配慮したトイレのことで、利用者が自由に選んで使うことができます。
中に洗面台も付いた完全な個室タイプから、トイレの入り口は一つで、中に誰でも使える個室が並んでおり、洗面台は共通のタイプなど様々なものがあります。
入り口には、視覚的に分かりやすいサインやグラフィックスが掲げられ、「All gender」や「Everybody」などと表記されていることもあります。
いずれのタイプでも誰でも利用することができ、LGBTへの配慮につながるとされています。
さらに付き添いを要する介護や、小さな子供を連れた家族などにとっても役立つことが期待されます。
導入事例
オールジェンダートイレは国内外で導入が相次いでいます。
日本への玄関口でもある成田空港は、ターミナル内の計146ヶ所すべてのトイレを2016年から4年かけてリニューアルし、オールジェンダートイレも設置しました。
ダイバーシティへの取り組みが積極的で、観光客も多い渋谷でも、オフィスビル「渋谷ソラスタ」や、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ」などに設置されています。
アメリカでは、ホテルや公園、飲食店など多くの場で普及が進んでいるようです。
特にニューヨークでは2016年に、トイレ利用に際してジェンダーで分けられることのないようにする法案が可決し、トイレの男女表記が少なくなってきています。
またイギリスでも、男性と女性、トランスジェンダーを組み合わせた「ジェンダーニュートラル」のマークを配したジェンダーニュートラルトイレが公共施設を中心に普及してきています。
男女共同で利用することへのリスクも
一方で、異性同士が同じ密室空間にいることに伴う犯罪リスクなど、オールジェンダートイレに対する懸念の声も少なくありません。
隠しカメラを設置しての盗撮行為や、個室内で犯罪行為が行われる可能性などが懸念されています。
係員が定期的に見回りを兼ねて清掃を行うなど、よりきめ細かい安全対策が必要になることも考えられます。
また、特定の宗教を信仰している人にとっては、同性愛を罪とする思考からLGBTを受容できない人もいます。
このためオールジェンダートイレは、宗教上の理由からも反対の声が上がることも考えられます。
LGBTフレンドリーを目指し慎重な議論を
LGBTと呼ばれるレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トラスジェンダーを対象とした観光産業は「LGBTツーリズム」と呼ばれ、その市場は世界で注目を集めています。
ダブルインカムで高所得なカップルも多いLGBT市場は、富裕層マーケットに入るといわれ、LGBTに理解があることを示す「LGBTフレンドリー」を推進することで観光客の増加を見込むことができます。
LGBTツーリズムにも関連してくるオールジェンダートイレは、アメリカやイギリスでは普及が進んでおり、日本でも設置場所が増えてきています。
ただし日本での普及を進めるためには、犯罪リスクや宗教問題など、議論すべき課題もありそうです。
「LGBTフレンドリー」として、すべての人に快適な観光体験を提供するために、リスクや懸念の声もふまえて慎重な議論が必要ではないでしょうか。
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