2021年1月の宿泊者数は前年比60%減の1,681万人泊、2020年の年間値は前年比で約半数に 厳しい水際対策続く

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

観光庁は2月26日、宿泊旅行統計調査の2020年12月第2次速報と2021年1月第1次速報、および2020年の年間値速報を発表しました。

宿泊旅行統計調査とは、日本人・外国人の宿泊状況を明らかにし、延べ宿泊者数・実宿泊者数、客室稼働率、国籍別の延べ宿泊者数などをデータ化したものです。

調査は月ごとに実施されており、発表された調査データによると、2021年1月の延べ宿泊者数は1,681万人泊で、前年同月比61.0%減となりました。

また外国人延べ宿泊者数は前年同月比95.4%減と、前月から引き続き大きく落ち込んでおり、日本人延べ宿泊者数も前月の2,736万人泊から1,637万人泊と減少しました。

《注目ポイント》

  1. 2021年1月の延べ宿泊者数は、1,681万人泊で、前年同月比61.0%減
  2. 日本人宿泊者数は1,637万人泊で、前年同月比51.1%減
  3. 外国人宿泊者数は45万人泊で、前年同月比95.4%減
  4. 2020年の延べ宿泊者数はは3億480万人泊で前年比約半数、訪日外国人宿泊者数は過去最低に

関連記事
8月 宿泊旅行統計

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

外国人が殺到する「浅草」の飲食店とは?【無料レポート配布中!】

1月の日本人宿泊者数:1,637万人泊で前年同月比約半数に

2021年1月の延べ宿泊者数は、1,681万人泊で、前年同月比61.0%減となりました。

▲延べ宿泊者数推移:観光庁宿泊旅行統計調査
▲延べ宿泊者数推移:観光庁宿泊旅行統計調査


日本人延べ宿泊者数は1,637万人泊で、前年同月の約5割にとどまりました。

2020年12月の2,736万人泊から約1,000万人泊減となっており、12月にGo toトラベルが停止され11月をピークに減少に転じています。

12021年1月7日の緊急事態宣言再発令やGoToトラベル停止延期により、さらに減少したとみられます。

1月の外国人宿泊数45万人泊で前年同月比95%減に

2021年1月の外国人宿泊数は45万人泊で、前年同月比95.4%減となりました。

全世界からの外国人の新規入国が12月28日から停止されており、大きな落ち込みが続いています。

1月の客室稼働率は年1月は全体で23.7%、前年同月比3割減

2021年1月の客室稼働率は23.7%で、前月から14ポイント降下しました。

旅館・リゾートホテル・ビジネスホテル・シティホテル・簡易宿所の全てで、前月より減少しています。

最も稼働率が高いのはビジネスホテルで、33.7ポイントとなっています。

1月国籍別外国人延べ宿泊者数:ベトナムが前年同月を上回る

2021年1月 前年同月(2020年1月) 前年同月比
ベトナム

127,580人

53,260人

139.5%増

中国

73,580人

3,089,000人

97.6%減

アメリカ

38,460人

473,800人

91.9%減

フィリピン

13,010人

104,170人

87.5%減

韓国

10,250人

506,500人

98.0%減

上の表は、1月の宿泊者数が多かった上位5位までの国・地域の宿泊者数と、前年同月比をまとめたものです。

今回はベトナム、中国、アメリカ、フィリピン、韓国の順となりました。

上位5か国のうち、中国、アメリカ、フィリピン、韓国の4か国は前年同月比80~90%以上の減少となっている一方、1位のベトナムでは前年同月を上回る結果となりました。

※国籍別外国人延べ宿泊者数は、従業者数10人以上の施設に限った数値です。

2020年年間値:3億480万人泊で前年の約半数に

2020年年間値では、全体の延べ宿泊者数は3億480万人泊で、前年比48.9%減となりました。

日本人延べ宿泊者数は2億8,677万人泊で前年比40.3%減でした。

また外国人延べ宿泊者数は1,803万人泊で前年比84.4%減となり、平成19年の調査開始以降最低を記録しました。

客室稼働率は全体で34.6%に

客室稼働率は全体で34.6%であり、施設タイプ別では、旅館が25.0% 、リゾートホテルが30.9% 、ビジネスホテルが43.5%、シティホテルが34.7%となりました。

いずれも平成22年の調査対象拡充以降最低で、都道府県別では山口県が44.2%と最も高い結果となりました。

国籍別では中国が1位:全市場で大幅減

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、第1位が中国、第2位が台湾、第3位がアメリカ、第4位が香港、第5位が韓国で、上位5か国・地域で全体の61.5%を占めました。

国籍(出身地) 万人泊 シェア 前年比
中国 4,078,680 26.3% 86.3%減
台湾 2,144,530 13.8% 84.1%減
アメリカ 1,287,000 8.3% 82.3%減
香港 1,171,760 7.6% 83.2%減
韓国 855,840 5.5% 91.2%減

前年比では、スペインが最低で92.6%減、最高でもベトナムの66.3%減となっており、全体的に大幅に減少していることが分かります。

東京オリンピック関係者の入国許可開始:ビジネス目的の往来の停止継続

2020年12月28日から始まった全世界からの入国停止措置は2021年3月現在も継続されており、依然として厳しい水際対策が続いています。

現在、入国が許可されているのは家族との再会、永住者の再入国など出入国管理法に基づく「特段の事情」に該当する場合となっています。

政府は緊急事態宣言の全面解除を解除後をめどに、五輪関係者やスポーツ選手の入国も対象にするとしています。

一方で、1日の入国者を2,000人程度に制限し、ビジネス目的での往来の停止は継続されるなど、慎重な水際対策が取られています。

<参照>

観光庁:宿泊旅行統計調査(令和2年・年間値(速報値))

観光庁:宿泊旅行統計調査(令和2年12月・第2次速報、令和3年1月・第1次速報)

日本経済新聞:GoToトラベル全国で一時停止 12月28日~1月11日

首相官邸:新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見(令和3年1月7日)

NHK:入国制限や緩和をめぐる状況

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

訪日ラボおすすめセミナーのご紹介

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、無料のオンラインセミナーを実施しています。

3/22(金)開催「成功例から学ぶ旅マエ・ナカ・アトのデジタル戦略」無料オンラインセミナー


2023年年間の訪日外客数は2,500万人を突破。外国人消費額は5兆円で、過去最高額となっています。また、2024年1月の訪日外客数が268万8100人となり、2019年1月(268万9339人)とほぼ同数となったと発表され、今後さらなる伸びが見込まれます。

ゴールデンウィーク目前となり、訪日外国人を集客するため、受け入れ体制を強化していきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

今回のセミナーでは、訪日観光客へのアプローチを「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」のシーン別で紐解き、外国人のお客様に適切に情報を届けるための環境整備・対応のポイントを解説していきます。

詳しくはこちらをご覧ください。

『【ゴールデンウィーク対策にも必見】インバウンド旅行者のジャーニーマップを大公開!成功例から学ぶ旅マエ・ナカ・アトのデジタル戦略』

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに