農林水産省は、訪日外国人旅行客に、食と歴史など異分野を組み合わせた魅力的な食体験を提供し、帰国後も再体験できるような環境整備を行い、日本産の農林水産物・食品の輸出拡大につなげていく「食かけるプロジェクト」を展開しています。
9月30日、本年度の「食かけるプライズ2021」15件の表彰事例が決定され、農林水産省の公式サイトで発表されました。
「食かける大賞」には、神奈川県Bento Ya Cookingの「野菜を使ったお弁当作り体験」が選ばれました。
また、本年度新たに「持続可能性や食の多様性への対応等社会貢献に資する食体験」を対象として設けられた特別賞には北海道テンザホテル&スカイスパ・札幌セントラルの、「廃棄野菜を活用したフードロス削減メニュー提供」と京都府MATA TABIの「地元木材で作るぐい飲みで日本酒飲み比べ体験」の2つが選出されました。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)「食かけるプライズ2021」、表彰事例発表
農林水産省は、2021年9月30日「食かけるプライズ2021」の表彰事例を発表しました。全175件の応募があったうち、15事例が選出されました。
審査基準として、農林水産省は5項目を設定しています。
- 訪日観光客にとって魅力的な体験事例か
- 日本の食文化が世界へ効果的に伝えられる内容であるか
- 体験事例を通じて地域産品の消費(輸出)につながるか
- 体験事例が持続可能な取組となる内容か
- 訪問実績が見込める体験事例か
「食かける大賞」には、神奈川県Bento Ya Cookingの「野菜を使ったお弁当作り体験」が選ばれました。
「野菜を使ったお弁当作り体験」では、ヴィーガン和食料理教室として外国⼈向け和⾷料理教室を英語で開催しています。
対面での開催だけでなく、オンライン料理教室や外国人向け料理教室講師育成講座が開講されています。1事例だけでなく、複数のコースが用意されていることで、ニーズに合わせて楽しめるつくりになっています。

また今年度は「持続可能性や食の多様性への対応等社会貢献に資する食体験」を表彰する「特別賞」が2事例選定されました。
北海道にあるテンザホテル&スカイスパ・札幌セントラルでは、朝⾷ビュッフェで「フードロス削減メニュー」を提供しています。
テンザホテル&スカイスパ・札幌セントラルでは、規格外であるために廃棄された野菜を用いて、年間を通してそれらを活かしたメニューを提供しています。
また、同じく「特別賞」に京都府MATA TABIの「地元木材で作るぐい飲みで日本酒飲み比べ体験」が選定されました。
京都府綾部産の⽊材2種類で⾃ら作った⽊製ぐい飲みで、地元の酒蔵で飲み⽐べを⾏う体験を実施しています。
地域の森の現状を伝えるとともに、地域の森林の活⽤がSDGsの⽬標達成や⼆酸化炭素の削減に繋がることを知ってもらうことを狙いとしています。
また、「ネクストブレイク賞」として、「応募時点で商品化されていない体験事例を対象とした賞」も2事例が受賞しました。
以下に全15事例一覧でまとめます。
賞名 | 体験場所・所在地 | 団体名・企業名 | 表彰事例 |
食かける大賞 |
Bento Ya Cooking |
野菜を使ったお弁当作り体験 |
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食かける賞 |
有形文化財ホテル 飯塚邸 |
農家で食べる郷土料理とおもてなし体験 |
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公益財団法人前橋観光コンベンション協会 |
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Wakalture Experience |
うどん作りと書道体験 |
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わしょクック株式会社 |
オンライン「キャラ弁」教室 |
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十日町市教育委員会文化スポーツ部文化財課 |
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馬瀬総合観光株式会社 |
馬瀬川伝統鮎漁法火ぶり漁と鮎料理体験 |
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みたけ華ずしの会 |
みたけ華ずし作り体験と中山道ぶらり散策 |
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まるてん有限会社(かつおの天ぱく) |
鰹節の歴史と製法見学と土鍋ご飯体験 |
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BOJ 株式会社 |
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Village to Table Tours |
3日間の発酵調味料づくり体験 |
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ネクストブレイク賞 |
鎌倉 BENTO COOKING |
大豆を豆腐からオカラまで食べ尽くす調理体験 |
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株式会社ワントリップ(旧名㈱インテ
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特別賞 |
廃棄野菜を活用したフードロス削減メニュー提供 |
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MATA TABI
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伝統的な体験だけでなく、「キャラ弁づくり」など最新の日本文化を取り入れた事例や、ビーガン、ベジタリアンに配慮した事例、そして廃棄物を可能な限り少なくする事例など工夫を凝らされた事例が多々見られました。
「コロナ後」を見据えこのような日本独自の食体験の魅力を世界に発信していくことで、日本の食の輸出につながることが期待されます。
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農林水産省:~「食かけるプライズ2021」表彰事例を決定~
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