アメリカの物流の仕組み・特徴 中国との関係、コロナ禍で続く物流混乱の原因は

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世界に大きな影響を与える貿易大国であるアメリカの物流は、現在混乱の渦中にあります。

なぜアメリカで物流混乱や遅延が発生しているのか、アメリカの主な物流の特徴などと合わせて紹介します。

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アメリカの物流の特徴について

アメリカは2020年の輸出額が世界2位、輸入額は世界1位を誇っており、世界に影響を与える貿易大国となっています。

まずはアメリカの物流における特徴を紹介します。

アメリカにおける輸送方法、その課題

アメリカでは、1970年代後半からの規制緩和によって、自由競争による物流の効率化が進み、革新的な物流サービスが多く発達しました。

まず海上輸送は、1984年の海運法の策定により、コンテナ船を利用した国際貿易が盛んとなりました。

航空輸送においては、アメリカ政府が制定したオープンスカイ政策により、諸外国と自由化を目的とした2国間航空協定を締結し、国際航空輸送の規制緩和を世界に拡大させました。

海上や航空での国際輸送に加えて、さらに国内での陸上輸送も活発で、近年ではドライバーの高い離職率などを背景に、人手不足も深刻な問題となっています。

アメリカの主な貿易相手国

ここからはコロナ禍以前の2019年のデータを扱い、これまでの基本的な貿易相手国を紹介します。

アメリカの主要輸出相手国上位5か国は、カナダ(18.0%)、メキシコ(15.9%)、中国(7.2%)、日本 (4.5%)、イギリス (4.0%)(()内はシェア率)となっています。

またアメリカの主要輸入相手国上位5か国は、中国(21.2%)、メキシコ (13.6%)、カナダ (12.5%)、日本 (5.6%)、ドイツ (5.0%)となっています。

米中貿易摩擦の影響により、中国との貿易額は減少傾向にあり、陸路での輸送が可能なカナダとメキシコが上位に位置する構図となっています。

アメリカの主要輸出入品目

前述の通り、2019年のデータに基づいて、アメリカの主要輸出入品目について説明します。

輸出では、工業用原材料が全体比32.5%と多くを占めており、自動車も多く輸出されているほか、農作物等食品の輸出も多くなっています。

また輸入では、ジェットエンジンやコンピューター部品などを含む一般機械が多くを占めており、民間航空機の輸入が多いのも特徴となっています。

アメリカにおける物流の現状、課題について

アメリカは現在、物流混乱や遅延、人手不足といった多岐にわたる課題を抱えており、米中貿易摩擦への注目も高まっています。

米中両国は互いに世界経済に大きな影響を与えている貿易大国であり、現在の物流混乱にも両国の関係が大きく関わっており、今後も状況の注視が必要となります。

上記のアメリカの物流の特徴を踏まえ、今後の課題について紹介します。

2020年から続く物流混乱

アメリカでは、2021年現在も物流混乱が続いており、新型コロナウイルスの感染拡大がその主な原因となっています。

2020年6~7月頃に中国を中心としてアセアン域内で加工品の生産が急増し、その後アメリカでの巣篭もり需要急増による輸入の増加で港湾混雑へとつながっていきました。

2019年に米中貿易摩擦による荷動き低迷が懸念され、新造コンテナが前年比40%減となっており、2021年現在はこれらの動きを経て海上運賃が高騰しています。

港湾混雑やコンテナ不足も続いており、アメリカの物流は混乱したままの状況です。

2021年も続く物流混乱の現状

コロナ禍が収束に近づきつつある現在も、物流をめぐる混乱は続いています。

アメリカにおける重要な祭日であるクリスマスに重要なクリスマスツリーは、物流混乱を背景に品薄状態が続いています。

このような物流混乱は、アメリカだけでなく世界各地で続いており、アジア域内でも混乱は続き、2022年2月の中国旧正月までこの混乱は続くとみられています。

アメリカにおける物流の現状、また今後の物流混乱の見通しは

貿易大国アメリカは、農作品や工業製品など、多岐に渡る貿易を手がけています。

しかし新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに物流が混乱しており、コロナ禍の巣篭もり需要の増加やコンテナ不足などの影響により、2021年も物流の混乱は続いています。

新型コロナウイルス変異株であるオミクロン株の登場など、コロナ禍は依然として今後の見通しが不透明な状況です。

またアメリカでは人手不足も大きな課題となっています。

背景にある事情を把握しつつ、祭日等物流に関わるイベントを含め、今後の状況を注視していくことが必要です。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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