イギリスのヘンリー王子が設立した、サステナブルな旅行を扱う非営利団体「トラバリスト(Travalyst)」が、旅行業界のトップブランド6社と共同で、フライトのCO2排出量データを収集・表示する枠組みを発表しました。
サステナブルツーリズムが注目される中、この枠組みは旅行者の航空券選びに新たな選択肢を与える可能性があります。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
旅行者はフライトのCO2排出量を検索できる
この取り組みでは、旅行者が容易にCO2排出量の少ないフライトを検索・予約することができるようになります。
この「トラバリスト航空サステナビリティフレームワーク」が最初に導入されるのは、航空券比較サイト「スカイスキャナー」とグーグルによる消費者向けプラットフォーム内です。
スカイスキャナーは、2019年にフライトのCO2排出量を検索できる「Greener Choicesモデル」を立ち上げており、過去1年ですでに1,000万人以上の旅行者が利用しています。
グーグルはCO2排出量による旅行への影響を推計する「Travel Impact モデル」を発表しています。今年後半には、他のプラットフォームでも最小限の技術でCO2排出量の推定値を簡単に表示できる機能を展開する予定です。
トラバリストのCEOであるSally Davey氏は「新モデルは、フライトのCO2排出量について透明性をもたらします。旅行者により良い情報を提供するためのこの協力関係は、サステナブル航空輸送に影響を与え発展していくでしょう。」と述べ、航空業界におけるサステナブルの影響拡大を期待しています。
トラバリストのパートナーであるブッキング・ドットコム、トリップ・ドットコム、トリップアドバイザー、ビザも、今年中にこのモデルを取り入れることを表明しています。
航空券選びの基準「環境に優しい」が含まれるか
近年、観光による環境汚染や自然破壊などの現象が見られるようになった背景から、観光の持続可能を保つために「サステナブルツーリズム」が注目されています。
今回のフライトのCO2排出量を公開する取り組みは、今後旅行者の航空券選びの基準に「環境に配慮しているかどうか」が含まれるきっかけとなるかもしれません。
関連記事:サステイナブルツーリズムとは?定義・国内外の事例を解説
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<参照>
・トラバリスト:Travalyst launches standardised way to calculate carbon emissions for air travel
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
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→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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