イギリスのヘンリー王子が設立した、サステナブルな旅行を扱う非営利団体「トラバリスト(Travalyst)」が、旅行業界のトップブランド6社と共同で、フライトのCO2排出量データを収集・表示する枠組みを発表しました。
サステナブルツーリズムが注目される中、この枠組みは旅行者の航空券選びに新たな選択肢を与える可能性があります。
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旅行者はフライトのCO2排出量を検索できる
この取り組みでは、旅行者が容易にCO2排出量の少ないフライトを検索・予約することができるようになります。
この「トラバリスト航空サステナビリティフレームワーク」が最初に導入されるのは、航空券比較サイト「スカイスキャナー」とグーグルによる消費者向けプラットフォーム内です。
スカイスキャナーは、2019年にフライトのCO2排出量を検索できる「Greener Choicesモデル」を立ち上げており、過去1年ですでに1,000万人以上の旅行者が利用しています。
グーグルはCO2排出量による旅行への影響を推計する「Travel Impact モデル」を発表しています。今年後半には、他のプラットフォームでも最小限の技術でCO2排出量の推定値を簡単に表示できる機能を展開する予定です。
トラバリストのCEOであるSally Davey氏は「新モデルは、フライトのCO2排出量について透明性をもたらします。旅行者により良い情報を提供するためのこの協力関係は、サステナブル航空輸送に影響を与え発展していくでしょう。」と述べ、航空業界におけるサステナブルの影響拡大を期待しています。
トラバリストのパートナーであるブッキング・ドットコム、トリップ・ドットコム、トリップアドバイザー、ビザも、今年中にこのモデルを取り入れることを表明しています。
航空券選びの基準「環境に優しい」が含まれるか
近年、観光による環境汚染や自然破壊などの現象が見られるようになった背景から、観光の持続可能を保つために「サステナブルツーリズム」が注目されています。
今回のフライトのCO2排出量を公開する取り組みは、今後旅行者の航空券選びの基準に「環境に配慮しているかどうか」が含まれるきっかけとなるかもしれません。
関連記事:サステイナブルツーリズムとは?定義・国内外の事例を解説
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<参照>
・トラバリスト:Travalyst launches standardised way to calculate carbon emissions for air travel
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