バケーションレンタルサービス世界最大手のAirbnbは5月、2022年度第1四半期の営業実績を発表しました。
売上高は前年同期比で70%増の15億ドル(約1,960億円)となり、これはコロナ前の2019年の同時期と比べても80%増加したことになります。
地方と都市部の両方の宿泊先で利用者数が回復し、同時に国際的な需要も回復してきたことで、コロナ前を上回る業績をあげました。
また2022年4月末の時点での今夏の予約数は、2019年同期比で30%増加しているということです。今後も予約の好調は続くと考えられます。
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予約数・単価ともに伸び利益急上昇
Airbnbの2022年度第1四半期の売上高は15億ドル(約1,960億円)であり、コロナ前の2019年の同時期を大幅に上回る売上高を記録しました。
また純損失は1,900万ドル(約25億円)となり、前年同期の12億ドル(約1,560億円)、2019年の1億9,200万ドル(約250億円)から大幅な改善をみせました。
調整後EBITDAは2億2,900万ドル(約298億円)となり、この数値も前年同期の5,900万ドル(約77億円)から急速な伸びをみせました。
こうした業績の急上昇の要因としては、「宿泊・体験の予約数の増加」と「平均客室単価の高さ」が挙げられます。この二つの要因が複合的に作用し続けたことで、パンデミックやウクライナ危機といった逆風の中でも利益を増やすことができたということです。
今夏は「予想以上」のペースで予約増
宿泊予約数のパンデミックからの回復は2021年には始まっていましたが、2022年ではその回復がさらに加速していくと予測されています。
その裏付けとして、2022年の第一四半期には、宿泊予約の総数が初めて3か月間で1億件を超えました。世界的な旅行の需要が回復していくにつれて、予約件数も急速に伸びていったということです。
また2022年の4月末の時点で、今夏の予約は2019年同期比で30%増加しています。これはAirbnb社の2022年初頭の予測を上回るペースでの成長だということです。
パンデミックへの不安が2022年に入りさらに和らいだため、前もって旅行を予約する人が増えてきたことが、今夏の予約増につながったと考えられます。
都市部の需要回復、長期滞在も増加中
目的地の多様性も回復しています。コロナ禍においては、自宅から比較的近い距離にある、郊外の宿泊先が好まれる傾向にありました。
2022年度第1四半期には、「郊外の宿泊先の予約数」は2019年度同期比で80%増加していますが、同時に「都市部の宿泊先の予約数」も前年同期比では80%増加しており、2019年の同期も上回っているということです。
都市部での宿泊の需要も回復してきたことが、今回の利益の成長を強力に後押ししました。
滞在期間についても、短期での利用がメインであることには変わりはありませんが、長期(28日間以上)での利用も急速な成長をみせています。2022年度第1四半期には、2019年同期比で2倍以上の長期滞在の予約件数を記録しました。
長期滞在の増加の要因となったのは、2021年にリリースされたAirbnbの新しい予約検索システム「I'm flexible」です。滞在の日付や場所をより柔軟に設定できるようになったことで、長期で滞在する利用者が増加したということです。
Airbnbのブライアン・チェスキーCEOは、国内外で多様な宿泊先の利用が回復し、コロナ前を上回る売上を記録したこの四半期について、「Airbnbの新たな記録となる3か月間だ」とし、「Airbnbはいまだかつてない勢いをもっている」と述べました。
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<参照>
Airbnb:2022年度第1四半期営業実績
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