インバウンド購買意欲指数がコロナ前超え 調査開始以降最高を記録

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社とインバウンド関連のリサーチ事業を行う株式会社インジェスターは、全国の小売店を訪れる訪日外国人観光客の購買意欲を指標化した「インバウンド購買意欲指数」の2023年第2四半期の結果を発表しました。

今期のインバウンド購買意欲指数は、コロナ前の水準を超え、調査開始以降でも最高水準となりました。

関連記事:訪日客の消費額、コロナ前「95.1%」まで回復(2023年第2四半期)

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

インバウンド購買意欲指数、コロナ前超え

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社より8月9日、2023年第2四半期の「インバウンド購買意欲指数」が発表され、2019年の調査開始以降最高水準に達したことがわかりました。

これは、全国の小売店で訪日外国人の接客を担当しているスタッフを対象に訪日外国人の購買意欲を調査したものです。

店頭スタッフに訪日外国人観光客の購買意欲について「良い」「やや良い」「どちらとも言えない」「やや悪い」「悪い」で判断してもらい、これを点数化して集計した上で、平均値を最低0点から最大100点となる指数(Diffusion Index、DI)として示しています。

▲インバウンド購買意欲指数の点数表:三菱UFJリサーチ&コンサルティングプレスリリースより
▲インバウンド購買意欲指数の点数表:三菱UFJリサーチ&コンサルティングプレスリリースより

この指数では50より大きいほど「購買意欲が強い」、小さいほど「購買意欲が弱い」ということになっています。

今回発表された2023年第2四半期の結果では、「訪日外国人観光客の購買意欲が現状どうなっているか」という指標である「現状水準DI」が76で、前四半期差より7ポイント増加しました。

また、前月と比べた時の現状の購買意欲を示した「現状判断DI」は、前四半期差で4ポイント増の74と、やや上昇しています。

購買意欲の先行き判断を指標化した「先行き判断DI」は、前四半期差で4ポイント増の80と、こちらもやや上昇しました。

月別では、現状水準DI、現状判断DI、先行き判断DIともに4月が最も高く、調査開始以降でも最高値となっています。

▲インバウンド購買意欲指数の推移:三菱UFJリサーチ&コンサルティングプレスリリースより
▲インバウンド購買意欲指数の推移:三菱UFJリサーチ&コンサルティングプレスリリースより

実際に日本で消費している国は?インバウンド消費額1位は台湾

では、実際に日本で消費しているのはどの国なのでしょうか。

観光庁が7月に発表した2023年4〜6月期の訪日外国人消費動向調査(1次速報)によると、国・地域別での消費額1位は台湾(1,739億円)となっています。台湾は1人1泊あたりの消費額も高く、特に買い物への支出が多くなっています。

2位は米国(1,733億円)、3位は中国(1,515億円)でした。

関連記事:

一人あたり消費額1位はイギリス

一方1人あたり旅行支出の全体平均は20万5,000円と推計されており、国・地域別でトップとなったのはイギリス(約36万円)でした。2位は中国(33万8,000円)、3位はオーストラリア(33万7,000円)となっています。

全体的に欧米諸国は1人あたりの旅行支出が多くなる傾向にあり、これは滞在期間が長いことが関係していると考えられます。

1人あたり旅行支出はコロナ禍で訪日外客数が少ない間高水準となっており、4〜6月期も2019年同期比で+32.0%と、コロナ禍以前の水準を引き続き上回りました。

費目別では「宿泊費」と「交通費」はイギリス、「飲食費」はフランス、「娯楽等サービス費」はオーストラリア、「買物代」は中国が最も高くなっています。

関連記事:訪日客の消費額1兆円超、コロナ前「95.1%」まで回復

今後のインバウンド消費はどうなる

日本政府観光局JNTO)によると、7月の訪日外客数は、2019年同月比77.6%の232万600人となりました。

中国を除く総数では2019年同月比103.4%と、「コロナ前」の実績を上回りました。インバウンド購買意欲指数が過去最高を記録した現在、このまま訪日外客数が増えていけば、インバウンド消費のさらなる盛り上がりが期待できるでしょう。

一方で不安要素となるのが中国の動向。中国政府は、原発処理水の放出に対し猛反発しており、インバウンドへの影響も出てくるものと考えられます。各企業・自治体のインバウンド担当者は、中国の動向に警戒しておくべきでしょう。

インバウンド対策にお困りですか?

「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!

訪日ラボに相談してみる

<参照>

三菱UFJリサーチ&コンサルティング:インバウンド購買意欲指数(2023年第2四半期) の結果について

ジーリーメディアグループプレスリリース:訪日消費額、コロナ禍以前比50%以上増加!爆発する訪日消費の人気アイテムを徹底調査

観光庁:訪日外国人消費動向調査2023年4-6月期(1次速報)について

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

「稼ぐ観光・地域活性化」のヒントがわかるセミナーが目白押し!

RX Japan株式会社は、2024年5月8日〜10日に東京ビックサイトにて、「観光業/宿泊業」「ツーリズム」に関わるBtoB商談展「国際ツーリズムトレードショー」(iTT)を開催します。

この構成展である「観光DX・マーケティングEXPO」と「国際ウェルネスツーリズムEXPO」内では、セミナーが開催されます。

訪日ラボを運営する株式会社movも、「インバウンド×観光DX戦略」のテーマで登壇します!ご興味のある方はぜひご参加ください。

※訪日ラボは、「観光DX・マーケティングEXPO」「国際ウェルネスツーリズムEXPO」の公式メディアパートナーです。


詳しくはこちらをご覧ください。

「稼ぐ観光・地域活性化」のヒントがわかるセミナーが目白押し!観光DX・マーケティングEXPO / 国際ウェルネスツーリズムEXPOセミナーのご紹介

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに