政府は10月18日、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ（案）」をとりまとめ、公表しました。
観光需要が急速に回復する中、「都市部を中心とした一部地域への偏在傾向」が見られるとし、地方への誘客を促進していく方針を示しています。また、喫緊の課題となっているタクシー不足についても、緊急の対策措置が打ち出されました。
政府、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ（案）」公表
政府は18日、第3回「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に関する関係省庁対策会議」を開催し、「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ（案）」をとりまとめました。
今回発表された対策パッケージは、「観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応」「地方部への誘客の推進」「地域住民と協働した観光振興」の3つの軸で構成されています。
1つ目の「観光客の集中による過度の混雑やマナー違反への対応」には、受け入れ環境の整備や増強、需要の適切な管理、需要の分散や平準化、マナー違反行為の防止や抑制に関する対策が盛り込まれています。
全国的な課題となっているタクシー不足については、「タクシー不足に対応する緊急措置」が打ち出されました。具体的には、女性やパートタイム運転者拡大のための勤務形態柔軟化や設備投資促進、新規採用や2種免許取得の支援、2種免許保有者へのPR、富裕層向けタクシー、ハイヤーの導入の促進、観光乗合タクシーの運行、観光地直行型バスの創設などの取り組みが掲げられています。
2つ目の「地方部への誘客の推進」では、都市部への過度な集中を是正し、地方部への誘客を促進するための、地方部の観光地の魅力向上や受け入れ環境整備に関する施策が示されました。
具体的には、アドベンチャーツアー造成、歴史文化や文化財を活かした宿改修支援など、国内11地域において高付加価値なインバウンド観光地づくりの実現に向けた取り組みが行われます。
3つ目の「地域住民と協働した観光振興」では、地域の実情に合わせた対策を実施するため、協力モデルの創出、課題解決の相談窓口設置、自治体やDMO、事業者が地域住民に働きかける取り組みの促進などが盛り込まれています。
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＜参照＞
国土交通省資料：オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ（案）
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