三井住友カード株式会社はデータ分析支援サービス「Custella」を用いて、三井住友カードが保有するキャッシュレスデータをもとに、訪日外国人の消費動向について分析したレポートを発表しました。
レポートよると、全体としては訪日外国人によるクレジットカードの決済金額がコロナ禍前の水準をわずかに下回るものの、50%以上増加している地域があることも明らかになっています。
訪日外国人によるクレジットカードの決済金額が大幅に増加

2022年10月に日本政府が入国者に対する水際対策を緩和してから、訪日外国人の消費が急速に回復しはじめました。
2023年5月に新型コロナウイルスの感染症法の位置づけが5類に移行されるとともに、円安や中国政府による日本への団体旅行の解禁が追い風となるなど、さまざまな要因が相まって訪日外国人によるクレジットカードの決済金額が大幅に伸びました。
コロナ禍前後で地域によって差、最も伸びたのは山形県

コロナ禍前後の増減を比較すると、訪日外国人によるクレジットカード決済額が地域によって大きく異なることも明らかになっています。
東北や中国、四国などではコロナ禍前の水準を上回る伸びを見せている一方、近畿や中部、北海道などでは回復が遅れています。なかでも大きな伸びを見せているのが山形県(234%)で、次いで和歌山県(191%)、高知県(155%)、群馬県(146%)、山口県(124%)と続いています。

国籍別に見ると、2019年には中国人観光客が全体の約60%を占めていましたが、2023年には約20%に減少し、アメリカや台湾などほかの国からの観光客の構成比が増加しています。
消費動向は依然として“コト消費”がキーワード

訪日外国人の消費動向に大きな変化が見られていて、以前は「爆買い」がキーワードでしたが、今では体験型の消費、つまり「コト消費」へシフトしている状態です。
観光客が物質的な商品の購入から、文化体験や地元の食事などの体験へと関心を移していることを意味します。コト消費については、「『コト消費』の事例7選!国内、インバウンド市場の『体験』ニーズに対応するには」の記事で詳しく紹介しています。合わせてご確認ください。
これからの市場展望として、中国人観光客の回復も期待されるなど訪日外国人の消費は引き続き増えることが予想されています。
市場の多様化や体験型消費への対応が事業者にとって重要なポイントになるでしょう。
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<参照>
三井住友カード株式会社プレスリリース:訪日外国人のクレジットカード消費動向レポート
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