JNTO、スウェーデンにストックホルム事務所を開設 北欧のインバウンド促進を図る狙い

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日本政府観光局(以下、JNTO)は2月15日、スウェーデンにストックホルム事務所を開設すると発表しました。開所日は3月4日で、JNTOの26か所目の海外拠点となります。

JNTOは2023年4月に北欧地域をビジット・ジャパンの重点市場に新たに追加するなど、インバウンドの本格的な回復に向けた取り組みを加速化させてきました。今回のストックホルム事務所開設により、北欧へのプロモーションがさらに強化されることが期待できます。

ストックホルム事務所を開設する狙いや、スウェーデンを含む北欧地域のインバウンドの動向を見ていきましょう。

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JNTO、スウェーデンにストックホルム事務所を開設

JNTOは2月15日、スウェーデンの首都であるストックホルムに事務所を開設すると発表しました。これを通じて北欧地域からのさらなるインバウンド促進を目指すということです。

北欧地域からのインバウンド促進を強化

JNTOでは訪日インバウンドの成長が見込まれることを理由に、2020年4月に北欧地域(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)を準重点市場としたのち、2023年4月からは重点市場にするなど訪日プロモーションを本格化させています。

今回スウェーデンに開設するストックホルム事務所は、管轄する北欧地域からのインバウンド促進を目指し、現地旅行業界関係者らとのネットワーク構築やマーケティング活動を拡充することを目的としています。

開所日となる3月4日には、現地の政府や旅行業界関係者らを招待して開所式を開催し、事務所開設や今後の事業展開のPRが行われる予定です。

関連記事:JNTO「2023年度の主な取組」発表 「北欧」重点市場に追加 / 持続可能な観光・消費額拡大・地方誘客を柱に

外国旅行が旺盛な北欧地域、直行便の新規就航も

北欧は外国旅行が旺盛で、日本と北欧を結ぶ直行便も就航されているなど、市場開拓の余地が大きい地域です。

2024年下期にはコロナ禍で延期されていたANAの羽田~ストックホルム線も新規開設される予定で、事務所開設はこの好機を捉えたものでもあります。

北欧からの訪日外国人、ここ10年でどう変化した?

ヨーロッパの北に位置する北欧は、4か国の人口を足しても約2,700万人にしか満たない地域です。

一方、北欧からの訪日外国人は2012年の約7万人から、2019年には約14万人へとほぼ倍増しており、今後もさらなる増加が期待できる地域であるといえます。

続いて北欧各国のインバウンド動向を見ていきましょう。

1. スウェーデン:訪日客数は北欧圏で最多

2019年におけるスウェーデンからの訪日客数は約5.4万人と、北欧圏で最多でした。

ただしデンマークが2014年からの5年間で1.8倍に増加しているのに対し、スウェーデンは1.3倍にとどまっており、増加率はそれほど高くありません。今回のJNTOストックホルム事務所開設でどう変化するのか注目が集まります。

2022年の訪日スウェーデン人数は7,900人で、2023年(1〜11月)は3.6万人を記録するなど北欧圏のなかでは標準的なペースで回復しています。

コロナ禍前の2019年までの傾向では、訪日スウェーデン人が増加するのは4月を中心とした春季と、10月を中心とした秋季でした。暑くなる8月は減少する傾向にあることから、過ごしやすい季節が人気のようです。

関連記事:訪日スウェーデン人観光客のインバウンド

2. デンマーク:訪日客数は北欧圏で2位、7月が人気

2019年の訪日デンマーク人の数は約3.3万人で、北欧圏ではスウェーデンに次ぐ2番目の数を誇っています。

2014年の約1.8万人から5年間で1.8倍に成長しており、増加率が高い傾向にあります。

2022年における訪日デンマーク人数は約5,400人で、2023年(1〜11月)にはコロナ禍前に迫る約2.9万人まで回復するなど、北欧圏のなかでは快調なペースで回復しています。

コロナ禍前の2019年までの傾向では、訪日デンマーク人が最も増加するのは7月でした。デンマークでは6月後半から8月まで学校が夏休みとなり、それに合わせて1か月ほど休みを取る家庭が多いことが影響しているようです。

関連記事:訪日デンマーク人観光客のインバウンド

3. ノルウェー:春のイースター期間や夏休みに訪日需要が増加

2019年における訪日ノルウェー人の数は約2.5万人で、2014年の約1.5万人から5年間で1.7倍に成長しました。

2023年(1〜11月)には約2万人まで増加するなど、北欧圏のなかでは快調なペースで回復しています。

コロナ禍前の2019年までの傾向では、訪日ノルウェー人が最も増加するのは、3月から4月にかけての春季と、6月から7月にかけての時期でした。

3月から4月にかけては、キリスト教において最も重要な祝日といわれる「イースター(復活祭)」があること、6月後半から8月ごろまでは夏休み期間になっていることなどが影響しているようです。

関連記事:訪日ノルウェー人観光客のインバウンド

4. フィンランド:花見のほか、長期休みの6月と10月も人気

2019年の訪日フィンランド人の数は約2.9万人で、2014年の約2万人から5年間で1.5倍に成長しました。

2022年は約4,600人で、2023年(1〜11月)は約2万人まで回復しています。

コロナ前の2019年までの傾向では、訪日フィンランド人が最も増加するのは、3月~6月と10月でした。

花見を楽しみに訪日する人が多いほか、教育機関の夏休みにあたる6月や秋休みにあたる10月にも多くのフィンランド人が日本を訪れるようです。

関連記事:訪日フィンランド人観光客のインバウンド

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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