農林水産省は2月29日、「農泊インバウンド受入促進重点地域」28地域を選定し、発表しました。
農泊とは、農山漁村においてその地域ならではの生活体験や地元の人たちとの交流を楽しむ滞在型旅行のことで、インバウンド需要の回復を受けて、農山漁村へのインバウンド誘客体制をさらに強化することを目的に28の重点地域を選定したということです。
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「農泊インバウンド受入促進重点地域」28地域を選定 農林水産省発表
農林水産省は2024年1月22日から2月9日までの期間中に応募があった55の地域協議会から、「農泊インバウンド受入促進重点地域」28地域を選定しました。
農泊とは
「農泊」とは、農山漁村に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験などを楽しむ「滞在型旅行」のことをいいます。農山漁村での長時間の滞在と消費を促すことで、インバウンドを含む観光客を農山漁村に呼び込み、地域の所得向上と関係人口創出を図るのが目的です。
インバウンド需要が回復するなか、多くの訪日外国人は東京や富士山、京都、大阪など日本の主要観光都市を周る観光周遊ルート「ゴールデンルート」を訪れています。農泊インバウンドを促進することで、地方誘客と地方消費につながることが期待されます。
インバウンド誘客体制を重点的に強化
農林水産省では、農泊に取り組む地域において、2025年度までに年間延べ宿泊者数に占めるインバウンドの割合を、2022年度実績の約2.5%から10%に向上させることを目標として、地域の取り組みを支援しています。
今回同省では、全国621の農泊地域のうち、インバウンドのさらなる受け入れを目指す55地域から「農泊インバウンド受入促進重点地域」を28地域選定しました。
北は岩手県奥州市から、南は熊本県山都町まで全国から選定されており、同省はじめ関係機関が一体となって支援し、インバウンド誘客体制を重点的に強化するということです。
農泊における現状の課題感
農泊地域へのインバウンドをさらに促進するためには、農泊の魅力を発信する海外向けプロモーションや受入環境整備が必要不可欠です。
まずプロモーションにおいては、宣伝ノウハウや海外の旅行業者とのコネクション、農山漁村への訪問を希望する旅行者とのマッチング機会の不足などが課題となっています。
受入環境整備については必要な知見や訪日外国人に対応できる人材の不足、Wi-Fi設備や洋式トイレなどのハード面での整備不足などが挙げられます。
今回選定された重点地域に対しては、以下の支援が実施される予定です。
- 農山漁村振興交付金(農泊推進型)による追加的な受入体制整備の優先支援
- 海外旅行会社等との商談会やモニターツアー等の設定や、海外向けプロモーション
- 観光庁「地域観光新発見事業」について、重点地域を勘案した採択
- JNTO(日本政府観光局)による海外向けプロモーション
時期は未定となっているものの、2次公募も予定されています。
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<参照>
農林水産省:「農泊インバウンド受入促進重点地域」28地域を選定!
農林水産省:「農泊」の推進について
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