4〜6月の訪日消費額、2兆1,370億円 四半期で過去最高:インバウンド消費動向調査

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観光庁は7月19日、インバウンド消費動向調査(旧:訪日外国人消費動向調査)*の2024年4-6月期(1次速報)を発表しました。

訪日外国人消費額は、2023年同期比の約1.7倍となる2兆1,370億円と推計されており、四半期として過去最高となりました。

また、国・地域別の訪日外国人消費額では、中国が1位だったほか米国が台湾を抜き2位となりました。

※追記:2024年4-6月期調査の2次速報では、訪日外国人消費額は2兆1,402億円となっています。

*これまで実施されていた訪日外国人消費動向調査に代わり、2024年4-6月期より「インバウンド消費動向調査」として実施されています。

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2024年4〜6月の訪日外国人消費額は2兆1,370億円

観光庁は7月19日、インバウンド消費動向調査(旧:訪日外国人消費動向調査)の2024年4-6月期(1次速報)を発表。この期間の訪日外国人消費額は、2兆1,370億円と推計され、四半期としては過去最高となりました。

コロナ前の2019年同期と比較して68.6%増、2023年同期と比較して73.5%増となっています。

また1-3月期の1兆7,700億円と比較して、訪日外国人旅行者数の好調な推移が反映され、4-6月期の訪日外国人消費額は3,670億円増となっています。

▲2024年4〜6月の訪日外国人消費額 2兆1,370億円:観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲2024年4〜6月の訪日外国人消費額 2兆1,370億円:観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

国・地域別では中国が1位、米国が台湾を抜き2位に

国籍・地域別では、中国が4,420億円(構成比20.7%)で1位に。次いで2位に米国(2,781億円、同13.0%)、3位に台湾(2,639億円、同12.4%)、4位に韓国(2,232億円、同10.4%)、5位に香港(1,743億円、同8.2%)と続いています。これら上位5か国・地域で、全体の64.7%を占めています。

全体的に好調な背景には、桜シーズンや中国の労働節休暇などが推察されます。具体的に、中国の場合は労働節があったこともあり、1-3月期の3,547億円から846億円増加した4,420億円となっています。

また1-3月期において米国は1,687億円でしたが、4-6月期では台湾を抜き、2,781億円で2位となりました。

▲国・地域別の訪日外国人消費額(2024年4-6月期):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成
▲国・地域別の訪日外国人消費額(2024年4-6月期):観光庁 インバウンド消費動向調査より訪日ラボ作成

1人当たり旅行支出は23万8,722円

2024年4-6月期の訪日外国人1人当たりの旅行支出は、23万8,722円(2019年同期比54.0%増・2023年同期比14.4%増)と推計されました。1-3月期の1人当たりの旅行支出は21万1,089円であったため、4-6月期は約2万8,000円の増加となりました。

費目別では、宿泊費が7万9,323円と最も多く、買い物代(7万3,104円)、飲食費(5万2,318円)と続いています。

平均泊数は8.5泊となっており、2019年と比較して0.5泊と微増である一方で、2023年と比較すると1.2泊減となっています。

なお一般客のうち、観光・レジャー目的で日本を訪れた外国人の1人当たりの旅行支出は、23万9,385円(2019年同期比54.8%増・2023年同期比16.1%増)でした。

2024年は年間8兆円も視野に

政府は19日、観光立国推進閣僚会議を開き、観光の現状や今後の取り組みについて発表しました。

訪日外国人消費額については、2024年4-6月期が2兆1,370億円であることを受け、上半期のペースが続けば2024年は年間8兆円も視野に入るとしています。

年間8兆円規模の訪日消費額は、財務省による貿易統計(2023年)の主要品目輸出額と比べた際に自動車に次ぐ2位となり、電子部品や鉄鋼の輸出額を上回ります。

訪日消費額好調の背景は円安で、割安感が消費額拡大につながっていると考えられます。

また政府は、2030年の目標である消費額15兆円についても視野に入るとしました。目標達成には訪日外客数が直近の伸び率で推移したうえで、さらに高付加価値化や泊数増加を図ることが必要だとしています。

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<参照>

観光庁:インバウンド消費動向調査

国土交通省:観光の現状について

財務省:貿易統計 2023年(年分)

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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