観光庁の村田茂樹長官は5月20日、定例会見を実施しました。同日に発表された日本政府観光局(JNTO)の訪日外客統計について報告しています。
さらに長官は、国際線定期便の2026年夏期スケジュールや、燃油特別付加運賃(以下、燃油サーチャージ)値上げのアウトバウンドへの影響、全国的に導入や改定が進んでいる宿泊税についても所感を述べました。
関連記事:観光庁長官 前回の定例会見(4月)
4月訪日数、前年比減少も2026年では過去最高
4月の訪日外客数は369万2,200人(前年同月比5.5%減)となりました。減少の要因としては、訪日自粛により中国が同56.8%減となったことや、中東情勢に起因する航空便の減便や欠航、イースター休暇が3月と4月にまたがり訪日需要が分散したことなどが挙げられています。
一方、前年同月比は減少となったものの、2026年の単月の訪日外客数としては過去最高となっています。
また、全23市場のうちフランスが単月の過去最高を更新したほか、8市場で4月の過去最高を記録しました。
訪日自粛が続く中国についての所感を問われると長官は、「引き続き中国からの訪日の状況を注視していく。それと同時に、さまざまな国や地域からの訪日の促進や、消費単価の高い旅行者の誘致に取り組んでいきたい」との方針を示しました。
関連記事:4月の訪日外客数369.2万人、前年同月比5.5%減 フランスで単月過去最高を記録
中国以外からの便数増を機に、市場の多様化進める
国土交通省は4月28日、2026年夏期スケジュール期間(3月29日~10月24日) における国際線定期便の概要を公表しました。
主な動向については、方面別では中国路線の便数が大幅に減少するものの、そのほかのアジア路線や米国本土・欧州路線で便数が増える予定です。
空港別では、国内の主要空港だけでなく、地方空港でも増便が計画されています。
この計画について長官は「中国以外のアジアや、欧米の路線の便数増を追い風に、インバウンド市場の多様化を加速させることが重要」との認識を示しました。
また、地方空港の増便については「地方誘客に資する動きであり、地方空港の利用を促進するプロモーションや、地域資源を活用した観光コンテンツの造成と磨き上げに取り組んでいきたい」と述べています。
関連記事:航空便動向まとめ【2026年夏ダイヤ編】
燃油サーチャージ値上げも、アウトバウンドは増加基調
中東情勢や原油価格の高騰を受けて、JALとANAは5月1日発券分から国際線の燃油サーチャージを値上げしています。
海外旅行のコスト増は、日本からの海外旅行を指すアウトバウンド市場の縮小につながる可能性があります。アウトバウンドは国際交流の活性化や航空ネットワークの拡大に寄与し、インバウンドの拡大においても重要です。
燃油サーチャージ値上げによるアウトバウンドへの影響について長官は、2026年1-4月期の日本人出国者数は473万人で前年同期比5.6%増だったこと、また主要旅行会社へのヒアリングでは、8月までの海外旅行予約状況は前年の同時期を上回っている傾向にあることに触れ、「全体的にアウトバウンドは増加基調で推移している」と見解を述べました。
あわせて「地方空港間で連携した国際線の誘致や、海外教育旅行プログラムの開発促進、日米観光交流促進キャンペーン2026などの展開に加え、今年7月からのパスポート申請手数料の引き下げの機運も活用しながらアウトバウンドの促進を図っていきたい」との方針も示しています。
関連記事:JALとANA、燃油サーチャージの引き上げを6月から5月に前倒し 中東情勢が影響
宿泊税導入を支援、参考となる情報提供を進める
2026年は、宿泊税を導入・改定する地方公共団体が多く、4月には北海道や広島で導入がスタートしました。
この動きに対して長官は「観光庁としては、宿泊税導入を検討する地方公共団体を支援する立場を取っていきたい」と方針を示しました。
会見では、宿泊税による新たな財源を訪日外国人の受け入れ体制強化に結びつけるためのポイントについて、長官の見解が問われました。
これを受けて長官は、宿泊税は地方公共団体が独自の政策目的のために条例で新設する「法定外目的税」であり、導入の是非や税額などは各自治体で判断される点に言及。そのうえで「まずは地方公共団体や宿泊事業者をはじめとする地域の関係者間で、丁寧な議論を行っていただくことが重要」と述べました。
そして観光庁としては「DMOの財源確保という点から、宿泊税などを財源とした安定的な運営資金確保のための支援をすでに行っている。今後は定期的に、宿泊税の導入や活用状況を整理し、全国の地方公共団体に参考にしてもらえるような情報提供も行っていきたい」との姿勢を示しました。
関連記事:不確実性の高い時代におけるDMOの役割は?【観光地域づくりセミナー2026レポート】
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォーム「trial JAPAN」
「trial JAPAN」は日本の魅力ある商品を在日外国人インフルエンサーとつなげるマッチングプラットフォームです。
インバウンド向け外国人インフルエンサー施策を、煩雑な交渉やスケジュール調整などの手間なくすぐに始められます。
従来のインフルエンサー施策より、低コストで運用負担を抑えられるため、継続的なインバウンド市場への認知拡大を実現します。
詳しくはこちらをご覧ください。
インバウンド集客のはじめの一歩なら「口コミコム」で
Googleマップ・口コミ・多言語対応まで、訪日外国人に“選ばれる店舗づくり”をまるっとご支援します。
訪日ラボ運営のmovだからこそできるサポートを試してみませんか?
【好評配信中】ホテルの顧客満足度をどう高めるか? 口コミと清掃品質から考える具体策
本セミナーでは、顧客満足度を可視化する「口コミ」と、満足度を左右する「清掃品質」に焦点を当てます。
口コミを活用して顧客満足度を正しく評価する視点と、清掃DXを通した品質安定化および顧客満足度を継続的に高めるための考え方をご紹介します。
満足度向上を仕組みとして設計する方法が知りたい方におすすめのセミナーです。
<セミナーのポイント>
- 顧客満足度を正しく“測る”ための口コミ活用法がわかる
- 清掃品質が満足度を左右する構造と、その背景がわかる
- 顧客満足度を継続的に高めるための具体的な仕組みが学べる
詳しくはこちらをご覧ください。













